JFL 第9節 東京武蔵野ユナイテッドFC プレビュー
第7節 FCマルヤス岡﨑 1-0 東京武蔵野ユナイテッドFC 感想
小雨が降りしきるなかマルヤス龍北で行なわれたこの試合。立ち上がりは両者とも相手の出方を見極めるような落ち着いた展開を見せた。しかし、20分を過ぎた辺りから徐々に岡﨑らしいショートパスを繋いで局面を打開していく得意の密集隊形での攻撃が出始め、岡﨑が試合のペースを握っていく。一方で武蔵野も、相手の最終ラインに対して前線から積極的にプレッシングをかけ、守備からゲームを作っていくいつものスタイルを惜しげもなく敢行する。お互いの特徴が出たことにより非常にトランジションが激しく、4回転が目まぐるしく動くスリリングな展開となった。とはいっても、シュート数は岡﨑が8本、武蔵野が11本と打ってはいるがディフェンスラインを崩しきっての決定機がお互いあったのかといえばそういう印象は薄く、比較的遠い位置からのミドルシュートが多かったように感じた。それは岡﨑も武蔵野も守備の強さの裏付けだろう。そして、岡﨑が最後の90分+4分でCKからゴールを奪うところは、井端イズムの勝利への貪欲さが選手全員にかなり根付いた感じを受けたそんなゲームだった。
第8節 東京武蔵野ユナイテッドFC 3-0 クレアソン新宿 感想
立ち上がりから武蔵野の十八番を奪うかのような、新宿の積極的なプレッシングからCB8番を起点に、左SB2番など縦に早い攻撃をみせ、武蔵野のゴール前まで何度もボールを運びチャンスを作った。それでも、武蔵野の粘り強い守備がこの試合でも随所に出て、開幕から出場してとても安定感のある両CBの4番30番が、最後のところを体を張ってゴールを許さず新宿の猛攻を無失点に切り抜けた。そんな28分、GK1番の素早いスローインから→フリーの右SH26番へ渡り→FW18番へ見事なスルーパスを受けシュート→FW14番が押し込んで先制点を上げた。32分には、新宿右SH17番がフリーで武蔵野GK1番と1対1の決定的な場面だったが、GK1番はシュートを打たれる直前にすすっと前に出る素晴らしいポジショニングをみせ、この試合の最大の決定機を自身の好プレーで防いだ。その後追加点を上げた武蔵野が東京ダービーを見事に勝利。新宿はよい形で何度も攻めるもののゴールを決め切れず、またしても痛い敗戦となってしまった。
vs 東京武蔵野ユナイテッドFCプレビュー
この2試合を見てみると、武蔵野の基本フォーメーションはシンプルに4-4-2。攻撃時や守備時も試合前に設定された可変的なポジショナルプレーはあまりないのではと思われる。とはいっても、その時その時の状況に合わせて、FWやSHがレイオフしてビルドアップを繋げたり、ボランチが下がって最終ラインへ入ったりといった、選手間でポジションチェンジを適材適所に行ってゲームを進行していくスタイルだ。特徴的なのは守備からゲームを作ることで、岡﨑戦でもあった積極的にプレッシングをかけるハイプレスと、最終ラインも高く置きセカンドボールをどんどん回収してショートカウンターへ素早く展開するハイラインはとても驚異的だ。一方で攻撃は、ロングボールを蹴ることももちろんあるが、この2試合では後方からしっかりと繋いで、左右両サイドから崩していくスタイルを数多く効果的にみせていた。昨年にあったただやみくもに相手陣内で走り込むスタイルから、今年は監督も10年ぶりに復帰したようで、武蔵野らしさは上手に継承しながらも、さらにブラッシュアップしていて武蔵野もとても手強い印象だ。守備面も特に新宿戦ではとても粘り強く両CBやGKがとても安定している。
そんな武蔵野の要注意選手はGKの1番だろう。最初何も調べずに彼を見たとき、とてもスケールが大きくGKのよい雰囲気をかもし出ているなと画面越しでも伝わってきたので、どうしてJのクラブではないのかと不思議に思ったが、彼を見た後すぐに調べて納得した。GKは1試合に1人しか出場資格がない非常に狭き門のポジションだ。Jクラブの登録でも第3のGKで試合に出られないのであれば、彼のように出場機会を求めてGKとして成長するのもよい選択肢の1つだろう。彼の良さは安定した守備面はもちろん、新宿戦の先制点での素早いスローイングがとても素晴らしかった。あのプレーは誰でもできそうでいてなかなかできないプレーではないかと思う。認知から判断までの正確さと速さが優れている彼だからこそ、おそらく可能なプレーなのだろう。奈良クラブとしては速攻で素早くゴール前まで進入するか、もしくはしっかりとディフェンスラインを崩してからシュートを打たないと、彼からそう簡単にゴールを奪うことはできないだろう。
そして次に要注意選手は2トップの14番と18番と右SHの26番。確かに新宿戦の先制点と追加点は見事なシュートではあったが、それよりも、彼らの1stディフェンダーとしての能力とプレスバックの能力と効果的にレイオフする状況判断能力がとても優れているなと思った。岡﨑戦では彼らの積極的なプレッシングがあったからこそ、JFLでトップを走っている岡﨑相手といえども、なかなか上手く攻撃を組み立てられなかった原因ではないだろうか。奈良クラブとしては彼らからどうやってプレス回避していくのかが見どころの1つだろう。その他の要注意選手は、CBの4番と右SBの6番とボランチの10番か。彼らは攻撃としても守備としても起点となる選手なので、マークする奈良クラブの選手としては、彼らを絶対にフリーでプレーさせることがないようにしていきたい。
そんな武蔵野に対して、奈良クラブはどうやって攻撃していくのか。いかにして武蔵野のアグレッシブなプレッシングを回避していくか、ということに注目を置きたいところだが、悩ましいことに新宿戦では、武蔵野はそこまでハイプレスを仕掛けてこなかった。どちらかというと、3ラインで自陣からしっかりと守っていくミドルゾーンでの守備をしていた。果たして奈良戦ではどうゆう戦術を選んでくるのかは今のところ正直分からない。もし開始早々からハイプレスを仕掛けてくれば、25分ぐらいまではほとんど奈良陣内でゲームが進む可能性が高い。セカンドボールもしばらくは武蔵野に回収される展開が続くだろう。とはいっても、先日のHondaFC戦のようにショートパスが連続した波状攻撃に比べると、武蔵野の方が幾分かは隙が生まれるはずだ。例え一時的に守備一辺倒な展開になったとしても慌てず冷静にそこを耐え凌ぎ、その一瞬の隙を逃さないで速攻を仕掛けて質の高いクロスを上げれれることさえできれば、CFが前半のうちにあっさりと先制点となるゴールを奪うことは十分ありえるだろう。後半になれば尚の事だ。
そうではなく、新宿戦のように3ラインを引いてミドルゾーンで守ってきた場合となると、高知戦のようにある程度までは相手陣内までビルドアップが可能になるかもしれない。しかし、武蔵野の強固な2CBやGKが高い壁となって、猛攻してゴールを奪えなかった新宿のように、奈良クラブの攻撃も幾度となく何度も跳ね返されるかもしれない。そして、その後のカウンターで失点されるかもしれない。そう考えてみると、奈良クラブとしては、武蔵野にはある程度ハイプレスを仕掛けてくれた方が、ゴールを奪う確率は高いということになる。もちろん、先に先制点を上げさせないのが大前提であることは言うまでもない。武蔵野の出方を冷静に奈良クラブが見極め判断できるかも勝負の見どころとなるだろう。
守備についてはこの2試合の武蔵野の攻撃は、とにかくボールを前へ蹴ってセカンドボールありきという戦術ではなく、先述したように、最終ラインからしっかりと繋いで丁寧にビルドアップしてサイドを攻めていくサッカーを見せていた。その際は武蔵野の左SBの6番がよい上がりを何度も見せていた。奈良クラブとしては、右サイドで彼を高い位置で右WGがピン止めできるかがポイントになるだろう。もし進入された場合でも右SBが彼の進入を防ぐことが重要になってくるだろう。どちらにしても今節も難しいゲームとなることは予想される。とはいっても、ホームのロートフィールド奈良でもうそろそろ初勝利してもいいのではないだろうか。全くの根拠はないがこの武蔵野戦でホーム初勝利をするような気が私はするのだ。ということで、今回の得点予想ではあるが…
2-1で奈良クラブの勝ち!!!!!!!!!!!!!!
バモバモ奈良クラブ!!!!!!!!!!!!!!!!
勝って奈良クラブクラップをみんなでやろう!!!!!!!
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