コペンハーゲン式デザイン思考ワークショップのレポート&活用法
ボードゲーム「デザイナー」を名乗っているのですが、いままで一度たりとも体型的にデザインに関する勉強をしたことがありません。
それでも作れるのがボードゲームのよいところなのですが、いつかはきちんと勉強してみたいなぁと思っています。ボードゲームづくりの、「企画-制作-販売」というプロセスのうち、前半2つの質とスピードを向上させるためです。
そんな僕が「これは!」と飛びついたのが8月4日開催、『コペンハーゲン式デザイン思考を学ぶ! 1dayワークショップ』でした。
株式会社オプトが5月に立ち上げた、オープンイノベーションを目的とした専門組織「Studio Opt」主催のイベントです。定員4倍強の応募があったようですが、主催の坪田朋さんにDMをお送りし、無事参加することができました。Twitterとnoteに感謝です。
デザイン思考はデザインの理論ではなく、あくまで思考方法です。ですがスーパーなデザイナーの方々から学べる機会には乗っかっておきたいなということで応募しました。
なぜ、コペンハーゲン式なのか
講師である木浦幹雄さんが、コペンハーゲンのデザインスクール CIID(Copenhagen Institute of Interaction Design)のご出身で、その知見を実践して学ぼう、というワークショップだからです。
そもそもデザイン思考に「○○式」という流派が存在することすら知らなかったのですが、同じく参加されたデザインメモさんのnoteによれば、一般的に日本国内で扱われているデザイン思考とは結構違ったようです。
そのなかでも特に、グループで固まってきたコンセプトを具体化するアイデア出しを、メンバーを別グループの人とシャッフルして行うというのが面白かったです。
他グループでのアイデア出しに参加するときは、コンセプトを出すのにどれだけ苦労したか、といった文脈が一切わかりません。だから構造的に忖度なしでアイデアを言い放つことができます。
もちろんその分、自グループのコンセプトは明快なものにする必要はあります。
また、出来上がってきたアイデアをまとめて企画の枠組みをつくるときに、元に戻ったメンバーがそこから上手に納得解を抽出できるかという点も難しいと感じました。これは慣れかもしれませんが。
ワークショップではそんな特徴をもつコペンハーゲン式のデザイン思考を用いて「旅行」をテーマにした企画を考えました。
模様はTwitterのハッシュタグ #StudioOpt でお分かりになります。
ボードゲームづくりにどう活かすか
せっかく学んだので、この思考法をボードゲームづくりにも活かしたいところです。
僕は先月から「ビジネスゲームデザイナー」を名乗って、企業向けに研修や採用につかえるゲームを企画・制作するという仕事を始めたのですが、その企画で使えたらとっても良いなと思いました。
通常の企画のプロセスでは、ワークショップ形式で企業内の方々と一緒に課題を明確にするところから、それを解決するゲームのアイデアを出すという形になります(その後の細かいルールづくりやバランス設計はミヤザキが担当)。
その時にメンバーをシャッフルして「コンセプトに対する忖度を減らす」というコペンハーゲン式を導入できると更に良いです。自分より偉い人のコンセプトに対して、その人の目の前でアイデアを出すのは、否定しているわけでなくてもちょっと気まずいかなと思います。
多くのプロジェクトメンバーを集められるタイプのお仕事があったら、ぜひ活用してみたいです。
というわけで、素晴らしいお話と体験ができた土曜日でした。ありがとうございました!
ナイスプレー!