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【日記】獣儀式(友成純一)読了

読み切った本。
獣儀式
これ全然定価で買えなくてびっくりしちゃったもんね。
400円やそこらの文庫本に最低価格でも2000円払ってめちゃくちゃ黄ばんでるし角は折れてるしで本当なんなんだよこれって思ったら2000年に発売した本だから仕方ないらしい。ひえ~。

マドンナメイト版は手に入らないので幻冬舎アウトロー文庫版。
中古しかないから中古で購入。リンクはアマゾンだけどメルカリで。
電子書籍でもいい人は電子書籍のがいいと思います。

内容に踏み込んだ感想って見たことないなーって思ってたんで、私が内容を解説します。

獣儀式はあくまで本全体としてのタイトルで、内容は
「狂鬼降臨」と「へんたい一夜千夜」と「その他短編」っていう感じです。
順番はへんたい一夜が一番後ろですけども(多分ね。多分だから違うかも、友成先生自体がへんたい一夜って呼んでるのがどれのことかわからないので…)

獣儀式で調べると狂鬼降臨が一番最初に出てくるからこれが多分メインのお話だと思います。
中編小説って感じで、鬼が現世に湧いて出てきて人間を虐殺しまくるお話です。
その中で、いろんな目線から鬼がわいた後の世界を見るって感じです、最後に話がつながるのでそういうの好きだから結構うれしかった。

恐怖を性交渉で紛らわせてる女とか、現世に絶望しちゃったから逆に楽しくなってきちゃった少年とか、仲間を失った怖がりのバイカーとか、変な信仰のさばる村に住む青年とか、神様になった少女とかまあいろんな人が世界の終末に思いをはせてるオムニバスって感じです。
結論から言うと狂鬼降臨は結構面白いです。
グロもめっちゃあるんですけど、いろんな人間模様とか思想みたいなのが複雑で読みごたえが結構あります。特に康治くんが出てきてから爆裂に面白くなる(話が展開していくのは卑弥呼ちゃんが出てきてからだけども)
鬼の出現でインフラが完全に止まるのでみんなどんどん原始的な生活になっていくんですけど、性と暴力がひとつながりなってる感じがなんか設定が相まって納得感があります。
うん、これはなるほど面白い。ちょっと飴村行みがある。それを5倍くらい強めに味付けした印象。

短編集もよかったですね。私短編嫌いなんですけどサウスパークみたいな話が結構あって面白かった。
特にお気に入りは娘に虫がつかないようにする話と、女の子になっちゃう話。ランちゃん出てきて笑っちゃった。
当時にうる星のランちゃんをミームとして組み込むの面白いなあ。
虫がつく話の最初の方のミンクのお姉さんがうどん玉を吐くくだりとか何ならちょっとギャグで愉快愉快素敵だ。

そんで最後のへんたい一夜千夜、殺人餓鬼ショートショートの方に収録されてると思うんですけど、これは…ちょっと…どうしちゃったの…?
終わらない夏休みって昔あったと思うんですけどあれを読んでた時と全く同じ気持ちになるのでなんていうか、性とかグロとかをあえてすごいの書こうっていう感じがすごいというか…なんか、フリーゲームの中でもグロっぽいやつのシナリオというか…ちょっと綿密に作りこまれてる感じが全然しないので水が合わなかったですね、血かもしれない。

読み切ってからどっと疲れちゃってなんかもうしばらくいいわ…って感じになりました。
なんかに似てるって思ったんですけど多分みさくらなんこつのゲームやってるときみたいな感じです。
うわー…うわうわうわ…そろそろ終わりか…?えっ山芋…???
みたいな感じ、これがそのままグロに置き換わってるので
えっええ~…歯を…?うわうわうわうわ…えっ今から卍に…?
っていう、このシーンほんと嫌い。

でもSM雑誌で連載してただけあって不思議と結構エッチなんですよね。
本人はあとがきで「自分の作品には官能がない」っていう風に書いてらっしゃったんですけど正直グロよりもエッチな方がすごい、私が小学生の男児だったらうっかり精通しちゃったかもしれない、本当にすごい。

友成先生の本他にも二冊買ってあるんですけどしばらくはいいかな…面白い本でした…。

今は近畿地方の話を途中まで読んでます。
考察を~って思ったんだけどこれ考察とかは別に必要ない感じか…?
面白いです今のところ、三津田信三の家シリーズみがある。
新人の編集者が頑張ってるとことかちょっと似てるよね。

程よい分量になったのでそれではこのあたりで。


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