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還暦男のひとり言【第一章】

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30代で人生に行き詰まり、家出をして高知で公園暮らし、暑い夏の日にある出会いがあり人生は180度変わっていきます。現在は60才を超えて20才年下の彼女(師匠)と波乱万丈ではあるが… もっと読む
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記事一覧

【第1話】60才還暦男最後にGood Luck!って愛を叫ぶ爺さん

蒸し暑い日の出来事でした。 私はその日 母が作ってくれた 朝食を食べ 明るく 「行ってきまー…

【第2話】車窓に映る幽霊

四国に渡り、 私は宿毛に向かって 電車の車窓から見える景色を ただぼんやりと眺めながら時…

【第3話】私の家に来ませんか

「兄さん、大丈夫かい?」 (その言葉が痛い。痛いんです。) 「ありがとうございます。何で…

【第4話】YOKO

お客さん連れてきたよ! この言葉には正直参りました。 暖簾の先に 厨房があるであろう 暖簾…

【第5話】カツオ

そしてもう一つ カツオは新鮮なものであれば是非、刺身で食べてみてください 。 私はここに来…

【第6話】崩れゆく精神

返杯 「さぁさ、おひとつどうぞ」 相手に「返杯」と言ったあとに 自分のグラスを空になるまで…

【第7話】迷い猫

女将さんは少し申し訳なさそうに お会計票を差し出した。 39800円。 ほう、4万円にしないところが可愛い。 少しでも安く感じさせようとする配慮が伺える それはそうでしょ。 あれだけ飲んで食べてすれば これぐらいの金額で収まる方がおかしい 私は5万円を差し出した 女将はとっさに 「1万円多いです」 と私に差し出す 私は「クリーニング代とパンツを買ってくれたお代金として 陽子さんに渡してください。」と どこまで見栄張りなのでしょうか。 それでも、この迷い猫を女将さ

【第8話】世界で一番最低な男

私は、陽子さんの横顔をただぼんやりと 眺めていた すると 陽子さんは私に 「これからどうす…