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ボク亀・ラジオドラマ本編編集を終えて

■本作を作り終えて

まず本作は全18話(1話15分〜20分)という、ラジオドラマ業界では前代未聞であり、江頭さん的に言うとすれば「アタオカ」な長さ、内容量です。

ざっくりいうと三幕に分かれていますが、第一幕は第1話〜7話までの「貧乏編」。そして第二幕が8話〜12話までの「空洞編」。最後に第三幕が13話〜18話までの「玉手箱編」という3部構成になります。(三幕目は本来、もっと分かりやすい別の言い方があるのですが・・。非常にデリケートなネタバレになるため、「玉手箱編」と表記しました・・汗)」

①貧乏編

原作ファンの皆さんからはよく「最初の貧乏編こそが今作の真骨頂だ」と言われます。実際、私もそう思っています。貧乏ながらにも健気に生きる人々の生活や、そこに現れる淡い夢や希望こそが、今作をより際立たせるのだと皆言います。よって貧乏編が一番長い七話分あります。

②空洞編

次に空洞編は一気に重厚な世界観に突入します。人によって「貧乏編の最後で原作を読むのをもうやめようかと思った」とよくお叱りを受けます・・。大汗。ですが、何事もメリハリ。だからこその空洞編なのです。そして空洞編の最後にまた物語は大きな転換を迎えます・・。

③玉手箱編

最後の玉手箱編になると、だんだんとキャラも減ってゆき、(増えもしますが)それぞれの内面が非常に事細かに描かれ始めます。そして物語は壮大な世界へと話が・・。まあこの辺にしときましょう・・。(笑)
あとは本番をお楽しみに。p(^-^q)


■本作の聞きどころ

①主人公・牧則和役「にーくん」の努力

自分を見つめるにーくん

まず何よりも今作で一番頑張ったのは現役お笑い芸人「弾力素材」のにーくん、彼である。声優、そしてナレーションの経験があるわけでもなく、「努力」という一文字だけで演じきった感がある。

完成前のプレビュー版を何人かに聞かせたが、みんな揃って「にーくん、最後の方は、ボクちゃんに成り切っていると言うより、もう乗り憑依ってるよね」とみんな揃って大絶賛。(とはいえ、もちろん声優としては小学1年生ではあることに変わりはないので、その辺りは大目に見てください・・)

②藤正彦役「香月一孝」の怪演

本収録を終えてほっと一安心

ボク亀はそれぞれの役者の個性が見事に表現されていると言うか、生き生きと演じきっていますが、特に今作の最重要キャラ・・それこそがこの藤正彦役の「香月一孝」さんでしょうか。

彼は諸事情あって、全体での本収録に参加できず、にーくんとの合同収録のみでした。ですが、その怪演ぶりときたらもう・・。いやー、本当に最初から最後まで目が話せません。(ラジオドラマなので耳です!!)

③ヒロイン・牧野千歳役「千歳みゆう」という華

千歳みゆう

映像のない映画、ドラマであるラジオドラマ作品において、一番重要になってくるのが、声優さんそれぞれが持つ声から想像できる「脳内映像」であり、「妄想」です。ボク亀のような作品では、これがとても大切ということがラジオドラマ制作の最初の企画段階で、皆でいつも話し合っていました。

「その声だけで泣ける必要がある」

by ZION

それを見事に表現、体現できたのが今作のヒロインであり、みんなのアイドル「千歳みゆう」さんでしょうか。彼女のこのアンニュイで透明感のある甘酸っぱい声に、これからどれだけの人が脳内変換、妄想できるか・・今から楽しみです・・。(笑)

④ボクちゃんを取り巻く友人達

ボクちゃんを取り巻く友人達

白濱荘の大家さんである、久代さん役の「里なつみ」さんを筆頭に、ボクちゃんの周りには色々な友人がいます。元バイト先の先輩上野さんや、DEAD FLOWERSのメンバーであり、松崎役の現役ミュージシャン「尾上明範」くん。マネージャー高橋役の売れっ子作家さんであり、ZIONの親友「磯崎健史」さん。

喫茶ラ・メールのマスター宮上さん役には、長崎から駆けつけてくれた、これまたZIONの30年来の親友「松田ただし」さん。その他にもやきとんたこちゃんの店長役「山田ススム」さんや、かよちゃん役「大下みかこ」さん。小姑体質なバイトの先輩蛭間と、花形早川千明役の「花岡水晴」さん。あととても重要な位置づけの友人である・・前作FRANKEN AI’sにも現れたあの・・。(ネタバレ禁止の為、自粛)

さておきこのボクちゃんと、千歳を取り巻く様々な人たちの思いに支えられながら、二人は青春を謳歌し、そして成長してゆきます。

⑤千歳の父・牧野光圀という存在感

牧野光圀役・黒野陽太さんと、にーくん

牧野光圀役には今作で「ZION作品三連続出演」の黒野陽太さんがとても重要なシーンを、本作最長・長尺シーンとして演じきっています。このシーンは本当に、本当に見事としか言いようがありません。みなさん、ぜひ要チェックです!!

⑥ラストシーン・原作との違い

物語のキーパーソン、左:ミッキー中芝、右:亀田青年

原作と違う点として、オープニング、そして物語の中盤、玉手箱編の後半でしょうか。特にミッキー中芝と、亀田青年の出現ポイント、扱いが原作と変わっています。(原作ファンはお楽しみに)

原作を読んだ方からは、とても賛否両論な意見、感想、コメントを頂いており、その辺の感情論に関しては「なるべくラジオドラマ内で返答します」といつも返事しています。

原作はやはりどうしても、すこしサスペンス、ミステリー色があるが故に、小説の表現的に、少し難解にしています。そして読後の感想をもらった方の、実に七割ほどの人が今作の最重要な「ラストシーン」の意味を理解しておらず・・凹んでおりました・・。

そのあたりを考慮して、なるべく一人でも多くの方に本作の「ほんとうの意味でのテーマ、意図」を伝えたいと思い、原作よりも大幅に脚本で変更しています。

■オリジナルサウンドトラック・リリース間近!?

ZION作品を知っている方にはお馴染みですが、劇中の主題歌や、挿入歌、場合によってはBGMに至るまで、フルオリジナル曲として毎回制作しています。もちろん近日中にもリリースを予定していますが、とりあえず今作の注目曲は以下です!!

  1. 風のゆくえ/DEAD FLOWERS feat.尾上明範

  2. MARRY/DEAD FLOWERS feat.尾上明範

  3. Stardust Dreams Forever/Leminore feat. Miyu Chitose

最初の二曲は、今作を作るにあたっての、私ZION自身の20数年前の実際のエピソード、思い出や曲を、今作のために新たにレコーディングしました。3曲目の「Stardust Dreams Forever」は、ヒロイン千歳みゆうさんが歌っています。予定では全7曲にてリリースを予定しています。

■最後に

ドキュメンタリー動画をYou Tubeに公開しました。ボク亀ワールドの基本的なあらすじや、登場人物、みどころなどのおさらいをしてくださいね。

というわけで、来月4月からのRADIO365での生放送にて、「ラジオドラマ特別月間」として、毎週2話づつお届けする予定です!詳細は近日発表!


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