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実家で気づいたスマートホームが流行らない理由

正月に実家に帰った時に母親とこんな会話をしました。

母「あのテレビでやってるアレクサって簡単にできるん?」
私「どこまでするかにもよるけど、簡単やと思うで。家にも置いてるし。」
母「え、そうなん。アレクサ、ただいまとか言ってんの?」
私「せやな、ただいまって言ったら電気とかつけてくれるで」
母「は~、すごいな~。まあでも難しそうやな。」

住宅内の家電製品を連携させ、快適な暮らしを実現するスマートホームが、アレクサを中心として、ここ数年で簡単に実現できるようになっています。

2020年のAmazonの正月のセールではスマートホームセットとして以下の商品がセット売りされていました。

実家に帰り、両親(50~60代)と話をしていると、なかなかスマートホームの普及は難しいなと感じました。(私の両親はスマホは使っていますが、別段ITリテラシーが高い人間ではありません。)

詳しく聞いてみると、IT製品によく抱かれがちな以下の2つの理由があると感じました。

難しそう・私にはできない
便利さがわからない

このnoteでは自分なりにこの2つの原因について思うことを書いていきます。

【難しそう・私にはできない】の理由

当たり前ですが冷蔵庫やテレビなどの家電は、置いてスイッチを入れたら動作します。

しかし、Alexaを含むスマートホームの実現には設定が必要です。
設定には2段階あり

1:Alexaやスマートリモコンなどの各端末の初期設定
2:各端末の連携設定

を順番に設定することで、CMで見るようなスマートホームを作ることが出来ます。

じゃあ、公式サイト見て設定すればいいんじゃないの?と思った人は大丈夫です。頑張って設定しましょう。

【難しそう・私にはできない】が理由の人は、まず公式サイトに行くという発想がないです。今は公式サイトも充実しているので、そこを読めばある程度は書いています。しかし、そこを見ることは少ないです。

これは今までの家電が作り上げた信頼だと思います。最近は説明書を見なくてもなんとかなる家電がほとんどです。それは各家電メーカーがユーザの使いやすさ、わかりやすさを徹底した結果です。

スマートホームで使われている端末はシンプルなデザインなものが多く、また設定にはスマートフォンを使用します。そのため、これまでの家電と違い端末だけ見ても使い方はわかりません。

図3

これが、私にはわからないとなる原因の1つです。

今までの家電と違い、ぱっと見で理解ができないので、私にはわからない難しい物という理解がされます。

次に読んでも分からない、あるいは読めないという事態が発生します。公式サイトある程度は書いていると書きましたが、それでも分からないそうです(両親談)。やはり、見たことない言葉、自分が知らない状況を理解することが難しいみたいです。また、マニュアルと違うことが起きた場合どうすればいいのかわからず、もういいやとなる場合もあるそうです。

ただし!フォローをしておくと、公式のサポートは充実しています!Alexaのセットアップは動画で用意されており、とても分かりやすくなっています。電話でのサポートももちろんあります。

【便利さがわからない】の理由

スマートホームで出来ることは、基本的に人が簡単にできることです。電気をつける、コンセントのスイッチをオンにする、音楽を流す、通販で何か買うなど、ちょっとした作業をAlexaに言うだけでやってくれます。

そのため、スマートホームの導入によって生活が大きく変わることはありません。日常が少しずつ便利になります。

CMを見たことけどあまり知らない人に話すと、そんなことまでできるの?とは言われます。でも結局使ったことない人には

何がいいの?それ自分でやればよくない?

と言われます。

これはみんながスマートホームに求めるハードルがどんどん高くなってきていることが原因です。

最近はAIが万能ワードとしてよく取り上げられ、AIは人にできないことも何でもできるというイメージを持たれています。そのため、小さい仕事を代わりにやったところで、それ何がいいの?と言われてしまいます。

私の考えるスマートホームの便利の真骨頂は、自分は何か別のことをしながら他の指示をだせるということです。

例えば、自分は料理を作りながら、アレクサに「音楽流して」や「メニューを教えて」という指示を出せます。

図1

帰ってきた時に、「ただいま」というだけで、自分は着替えや手洗いをしながら、電気や冷暖房をつけてもらうことが出来ます。

図2

自分がリモコンのスイッチを押していたことが、Alexaに一声かけるだけで、自分は他の作業をしながら、いつもの作業を省略することができます。

これこそがスマートホームの良さですが、ここに大きな感動が生れるかというと難しいです。そのため、潜在ユーザにとっては、購入・設定する理由がないので、踏ん切りがつかないのではないかと思います。

また、スマートホームを宣伝しているAlexaのCMは、スタジオが自分の家と違いすぎて現実感が無かったり、非日常を演出するためのツールとしてAlexaが使われていたりするため、自分とは違う世界のものと認識されているのではないでしょうか。

生活のほとんどはなんのイベントもない普通の日々です。スマートホームはその普通の生活を少し便利にするものという認識をユーザに与えるCMこそが、スマートホーム普及のためには重要です。

まとめ

以上が2つの理由について私が思うことです。

結論としては、「スマートホームは魅力が分かりにくいし、設定が難しそうに見えるから流行らない」です。

出来ないことが出来るようになるものではないので、もっと便利になり生活が目に見えて便利になるまでは難しそうです。

食洗器は、人の代わりにお皿を洗ってくれます。それによって、時間を得ることが出来ます。皿洗いは、だれでもできる簡単な作業です。

でも買う人はいますよね?スマートホームの価値観はこれにすごい似ていると思います(まだまだ便利さは小さいですが)。タイトルの食洗器はそういう意味で使ってみました。

設定が難しいと感じる人には、分かる人が導入してあげるか、細かく懇切丁寧に教えることが一番です。

ぜひスマートホームユーザは普及活動をしていきましょう!

私自身、自宅に導入しているAlexaとそれらの周辺機器にはとても助かっていますので、スマートホームはもっと流行ってもいいのになーとは思っています。(アレクサで生活がどう変わったのかも他のnoteで書いてみようと思います。)

特に一人暮らしの方は必要な機器も少なくて、簡単に導入することができるのでお勧めです!

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