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腕○○、体内○○、腹○○。

一時期、腕時計にはまっていた。

確か最初に買ったのは高校生の頃で、学校につけていた記憶がある。高校時代はアルバイトをしていなかったので、たぶん親からお金をもらった気がする。今はその時計はどこにいっただろうか。たぶん、実家の机のどこかにあるはずだ。

自分のお金で時計を買ったのは、大学4回生の冬だった。読んでいた小説の影響で、どうしても時計が欲しくなった。時計雑誌を見て、時計屋さんにクリスマス前に探しに行った。そう、自分へのクリスマスプレゼントであり、卒業記念として。

オメガのスピードマスターの裏スケルトンを買った。確か店員さん曰く、スピードマスターで初めての裏スケルトンモデルだと。

「限定品」「初○○」

なぜか、この言葉に弱い。時計を裏返して機械の精巧な動きをみては、ニタニタしていた。

それから数年後に、2本目(厳密には3本目だが)を買った。ロンジンのリンドバーグモデルの復刻版で、世界で千本だけと言われた。例の「限定品」という言葉にやられて、気づいたら買っていた。

それからさらに数年後、またまた時計が欲しくなった。オメガもロンジンも新品で買ったが、アンティーク時計が欲しくなった。時を生きてきた時計が欲しくなり、ホイヤー(タグ・ホイヤーの前身)のカマロを買った。
これは限定品でも何でもない。1970年代の時計で、自分が生きてきた時を同じように歩んできたから欲しくなった。

30歳を過ぎて、もう少しグレードアップした時計が今度は欲しくなった。よくあるロレックスは一番嫌いなので(天の邪鬼)、違う時計を探した。ホイヤーのカマロを買ったアンティーク時計屋に探しに行った。パネライのアンティークのルミノールが気にいったが、買うのに躊躇した。
手首が細いので、パネライのごつい時計は似合わない。何よりも、オメガもロンジンもホイヤーも全て手巻き時計で、「自動巻きは…」と思っていた。
そのことを店員さんに話すと、「実は」と言って店の奥に消えていった。

戻ってくると、メンズサイズではなくボーイズサイズを持っていた。思わず(やらてた)と思いながら、手につけてみるとちょうどいい感じ。「時計が呼んでいる」「買うのを待っていた」と、声が聞こえてきた。

バンドもついていたし、中古と言っても1年前に購入したものでほぼ新品に近い。20分ぐらいいろいろ喋りながら頭の中で、「買う、買わない、買う、・・・」と考えて最後の一枚が「買う」で買った。

次も買う予定だったが、もう15年以上時計を買っていない。それは買う以上に、メンテナンスが大変であることに気づいたから。

オメガでも5万円ぐらいしたが、ロンジンやホイヤーは部品がないので10万円以上もすると。部品がないと部品を作るところから、高くなってしまう。それ以来、買うだけでなくメンテナンス代まで考えてしまい、買えなくなった。

20代後半の頃、自分でも時計を作ってみたいと思って、時計の工房に修行に行こうかと真剣に思っていた。記憶違いかもしれながいが、夏休みの1週間でも習える工房があることを知って本気で悩んでいた。

それぐらい時計が好き。
手巻きにしろ自動巻きにしろ、時間をあわせるのが、
  ネジが巻いていく音が好きだった。
微妙に時間がずれるのも、好きだった。

ただ、本当に欲しかったのは腕時計ではなく懐中時計。
腕から時計をみせるよりも、ポケットからみせることに憧れていた。

これらの時計に負けないぐらい精巧な時計を実は持っている。
それは、体内時計。

一様目覚まし時計はするが、ほとんど鳴ることはない。鳴る前に、起きるから。鳴るのは年に一回ぐらいだけ。鳴ると書きつつ、実際はスマフォのバイブだけど。

寝る時間が違っても、起きる時間が違っても、ほぼ鳴る前に起きられる。寝る前に、「何時に起きる」「何時間寝る」と思って寝ると、体内時計がセットされる。

数年前までは、起きる時間の10分前ぐらいに目が覚めていた。しかしこの数年は、少しずつ起きる時間が早くなっている。今書きながら思った。だったら、起きる時間を早まった時間にあわせて遅らせばいいんだったと。
年のせいかもしれないが、いろいろ体内環境がずれているのかもしれない。メンテナンス代(医療費)が高くつく前に、健康診断に行こう。

そういえば、腹時計はどうだっただろうか。。

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