新しい会計の発想
このように目標について考えを巡らせていた時に、あることに気づいた。
会社や組織が目標をたてるのは、
実は人を奮い立たせるためでも、前向きにするためでもない。
本当の理由は、人を管理するためであることに。
管理するのは自分もあるが、多くは相手である。
ここで注意しなければならないのは、誰が誰に目標をたてるのか。
人の想いや意思とは無関係に目標を振りかざして、
人を思うように管理していくマネジメントのためであった。
今その歪みが、少しずつ現れ始めた。
個性が叫ばれるようになって、誰もが息苦しさに気づいた。
自分一人だけでなく、誰もが同じように感じていることに気づいた。
VUCAの世界では、予測することも管理することもともに難しい。
予測することも管理することもできない目標に対する評価に、
果たして意味はあるのだろうか。
これからのマネジメント2.0では、
予測しなくても管理しなくても結果や成果がついてくるマネジメントを
追い求めることになるだろう。
マネジメントがこのように変わると、
従来の予測管理できることを前提としていた会計も
変わらざるを得なくなる。
新しい会計でも、
〝予測も管理もしない〟という発想に変えていかなければならない。