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(アカウンティング⑬)会社を評価するとは ~会社の価値

会社の価値が何かを考える前に、“誰のために” 会社を評価するのかについて考えていく。それは、誰のためかによって、評価対象が変わり、評価される価値も変わるから。そこでまず、「会社は誰のものか」について考えていきたい。

経営者や株主のためだった。

マネジメント1.0では、経営者や株主のために、売上や利益などの会社の成長を追い求めてきた。掲げた経営目標(売上や利益)に対する達成で会社を評価し、評価は株価という価値になって表れた。会計から評価した会社の価値(企業価値)は株価であった。

株価を上げることを目指した結果、経営活動の目的が売上や利益の目標を達成することであるように錯覚を起こした。本当に大切すべき目的を忘れ、通過点に過ぎない目標の数字をひたすら追い求めた。
目的を果たすための手段にすぎなかった売上や利益を追い求めた結果(手段の目的化)、人/会社/社会/環境/文化を壊してきた。今、世界中で起こっている様々な問題の多くは、このマネジメント1.0が引き起こしてきた。

今なら、壊してきたものをもう一度取り戻すことができる。今すべきことは、経営の原点に立ち戻るべきだと考える。誰のために、どのような想いで、どのようなことを実現することを志して、起業したのかを。


会社に共感・信頼を寄せる人のために。何よりも、一緒に働く仲間のために。

粉飾や不正などの不祥事を起こす会社の多くは、大切にすべき目的を忘れ、目標を達成することにしか意識が向かなくなった会社。“何をしたか” から “何のためにか” という目的や理念・ミッションに意識を向けた経営が実行できているかが、会社に問われている。

会社の価値とは、目的や理念・ミッションなどの言葉にあるだけでない。会計からのブランディングで示した「美しい目的の実現性と理念やミッションの実行性」にもある。

マネジメント2.0では、会社に共感・信頼を寄せるステークホルダーのために、特に一緒に働く人たちのために、経営状態から目的に対する行動(実現性、実行性)を分析・検証そして評価していく。

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