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爆発

わたしのおなかの中には
いくつか爆弾が仕掛けられていて
時々何かの拍子に爆発しては
皮膚を裂いて
おなかの中身をブチまけたりしていた
ひとたび爆発してしまうと
おなかの中身をあつめて
もとの場所へおさめたり
裂けた皮膚を修復するのが
一苦労で
飛び散った中身をあびた人に
不快な顔をされたことも度々であった
最初のうちは修復に
手間も時間もかかっていたけれども
幾度か繰り返しているうちに
皮膚は裂けなくなり
おなかの中身が形を失うこともなく
今ではすっかり爆発に耐える体になった
まだいくつ
仕掛けられた爆弾が
おなかの中にあるのかは知らないけれど
もう畏れることはないと
思った
なぜ
わたしのおなかの中に
爆弾が仕掛けられているのかと
考えていた時期もあったけれど
今は
それがわたしの仕様なのだと
思う様になった

god bless u