ネットに答えのない問いに、答えを出すためには何が必要か?

進学、就職、転職。人生の岐路に立った時、あなたは何を基準にして沢山の選択肢の中からたった一つを選びますか?

スマホを持つことが当たり前になって、たいていのことはネットで検索すれば"答えのようなもの"が出てくる時代になりました。それでも、ネットではいくら探しても自分が納得できる"答え"が見つからない問いを、みなさんは持ったことがあるのではないでしょうか。

その問いは、「どんな学科に進学すればいいのか?」「どんな会社に就職すればいいのか?」「自分自身がしたいことは何か?」など様々あるかと思います。

こういった問いから、何かひとつを自分自身の正解として選ぶためには、自分なりの「基準」が必要になります。

「基準」は人によって異なるので、あなた自身の「基準」を見つけることが必要です。

「基準」はどうすれば見つけることができるのでしょうか?

それは、自分自身が普段の生活の中で何を感じ、どう行動しているか。どんな気持ちでいるのか。ということを、丁寧に紐といていくことから始められます。

私たちは、「~したい」という動機のもと、「~したい」を実現するための方法として「~しなければいけない」「~すべき」という思考で物事を行います。しかし、多くの場合このような思考で行動を続けていると、もともとは「~したい」ではじめたことであっても、いつの間にか「~しなければならない」ことをこなすことが第一の目的にように行動するようになってしまいがちです。

これは、はじめは目的を達成するための手段だったことが、目的化してしまう現象です。

このようにして、結果として「~したい」をないがしろにした生活を続けていると「したいこと」を考えることがどんどん下手くそになります。そして、下手くそになると、いざ自分がしたいことを考えたいと思ったときに何も思いつかない状態になってしまいます。

自分の「したいこと」が考えられない状態は、自分が選びたい選択肢を考えられない状態、つまり「基準」のない状態につながっていきます。

これはつまり、「~しなければいけない」「~すべき」といった"必要だから"という動機の中には、自分という存在が介在しにくいという性質があるためです。

もちろん、すべてにおいて自分が介在しないというわけではありません。この「~しなければいけない」「~すべき」を目的達成のための手段と考えられているうちはいいのです。ただ、これらが手段ではなく目的化してしまったとき、そこに自分の「基準」はないということです。

だからこそ、普段から自分の行動や感じていることに対して、「これって自分がしたかったことだったかな?」と振り返って考えてみる時間をもつことがとても大事になります。

そういった時間をつくることで、少しずつ自分のことがわかってきます。そして、少しずつわかってくる自分の「基準のようなもの」を大事にしてあげてください。「基準」は自分を知るほど、またいろいろな経験を積んでいく中で形を変えていくものです。でも、そのときどきで、自分なりの「基準」と思えるものを持つことができていたなら、その瞬間ではあなたが自身が納得する選択をすることが出来ると思います。

人と話したり、本を読んだりすることを通して自分の「基準」を考えるのもよいと思います。大事なのは、自分にいろんな刺激を与えてみて、自分の変化を丁寧に感じとってあげることです。

以上、まとめると答えのない問いには自分なりの基準が必要になる。基準は普段の何気ないところから自分自身を丁寧に振り返ることで見えてくるもの。基準は時と経験に伴い形が変わっていくものということでした。
ぜひ"今"の自分自身の基準について考えてみてください。


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