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機器選定で失敗しない!ネットワークエンジニア必読の「伝送容量」とは?

結論

伝送容量とは、そのネットワーク機器がデータを転送することが出来るキャパシティのことであり、基準は様々である。またキャパシティに達することも小中規模では非常にまれ。

ポイント1 似た意味でも単語が違う

上記の通り、総じてキャパシティを指すが、基準によって単語が変わってくる。ポイント2で示す計算方法の点もあるので、会話する際は相手と認識が合っているか慎重になる必要がある

  • 処理能力:さすがにこの単語で言われると、スループットやCPUの能力など認識の違いを生むので使うのは好ましくない

  • 伝送容量(能力):あまり主体を問わないざっくりとした言い方。ルーター、スイッチ、ロードバランサー、セキュリティ装置、あらゆる機器に対して言える

  • バックプレーン:狭義では「基盤」だが、伝送容量と同じ意味で使われることが多い。但し、この単語が使われるには理由がある(後述)

  • スイッチング容量(能力):主にスイッチの伝送容量について指す場合

  • スイッチングファブリック:スイッチング容量と同じ

ポイント2 帯域幅やスループットと何が違うの?

  • 帯域幅は、あるポートが転送可能な単位時間あたりの送受信の最大のデータ量の理論値のこと(例:1Gbps)

  • スループットは、機器 vs 機器でデータが転送される際の単位時間あたりのデータ量の実測値のこと。従って、帯域幅程は出ない。もとい、帯域幅はあるポートについての話なので、話の土俵が異なる

  • 伝送容量は、その機器が転送することが出来る合計の単位時間あたりの送受信合わせたデータ量のこと、つまりキャパシティのこと

ポイント3 計算方法が独特

  • あるポートが1Gbpsだとしても、全二重通信で通信を行う都合上、双方の転送を処理しなくてはならないため、その場合都合1ポートで最大2Gbpsの伝送が発生することになる


株式会社バッファローのスイッチングハブBS-GS2008を例に見てみよう
HP上のデータを見てみると下記のように書いてある

省エネ法に基づく表記事項
最大実効伝送速度(Gbit/s)
BS-GS2008:8
※最大実効伝送速度とは、省エネ法で定める測定方法により測定されたフレーム長が1,518バイトの時における最大の実効伝送速度です。

https://www.buffalo.jp/product/detail/bs-gs2008.html
  • ポートの帯域幅×ポート数が伝送容量であるかというと、これは間違っているため気を付けたい。本来は、伝送容量=ポート数×ポートの帯域幅×2であるのが理想なのだが、上記のようにそうはいかないケースがある、というか筆者的にはそのパターンはまだ見たことない。中には機器の処理能力が高いがため上記の単純計算より伝送容量が高いケースも、低いケースもある
    それにシャーシ型などの機器によってはラインカードごとにバックプレーンが表示されていることもある

  • また機器によってはデータシートにpps(Packets Per Second)の表記があるものもある。これはデータ量(bits)ではなく文字通りパケット数で伝送容量を示している(スイッチの場合実際はフレームと呼称する点は置いておく)

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