見出し画像

洋館の中で見つけた日記 53 【インフレどうなる?CPIの3割は住居費】

20☓☓年。
研究所にて自分らしさを忘れてしまうP-ウイルスが流出した。
瞬く間にウイルスは蔓延。
世界はポカンハザードに陥る。
ポカンから逃れるため古い洋館に駆け込んだ。
そこである日記を見つけた。

読んでいただき、ありがとうございます。
ポカンハザードの世界で日記を書いております。
励みになりますのでフォローしていただければ幸いです!!

◆インフレはどうなる?CPIの3割以上は住宅価格

アメリカのCPI(消費者物価指数)の3割以上を占めるのが住居費ということを知っていましたか?

今回は新聞記事をもとに今後のインフレ動向について考えました。

ご紹介するのは日経新聞朝刊8月21日の記事
『住宅価格、先進国高止まり 1〜3月15%上昇 投機加熱・資源高で 米金融引締で一服も』

この記事によるとで7月の米CPIは前年月比8.5%上昇でした。

6月の同9.1%を下回りインフレがピークアウトしたとの観測が出ています。

しかしCPIに占める住居費を見ると6月から上昇しています。(7月CPIに占める住居費、前年度月比5.7%上昇。6月同5.6%上昇)

つまりエネルギー価格の下落により全体のCPIは下がりましたがCPIに高いウェートを占める住居費は高水準を維持しており、依然としてCPIの高止まりの可能性があるのです。

住宅価格の上昇の要因はコロナ対策の利下げと金融緩和による投機マネーが住宅市場に流れたことです。

またコロナの影響で在宅勤務により需要が増えたことと資材価格が高騰したことも住宅価格を上昇させました。

一転して金融引き締めが始まりました。

30年固定住宅ローンが上昇し住宅市場の需要が低下しますが賃貸市場の需要は上昇しています。(30年固定住宅ローン、足元は5.1%。6月下旬には13年7ヶ月以来の5.8%)

住宅市場の需要が低下しても供給が下がっているため、需給は逼迫している状況です。

中古住宅の販売在庫期間の健全な需給バランスは6−7カ月とされていますが7月は3.3ヶ月と依然として低水準です。(6月同3カ月。5月同2.6カ月)

下記の指標を見ても供給が少ないことが分かります。

  • 7月の住宅着工、前月比9.6%減。3ヶ月連続の減少。

  • 7月の中古販売件数、前月比5.9%減。6月は同5.4%減。

  • 7月の物件が市場に出回ってから買い手が見つかるまで平均14日間。同6月、14日間と変わらず過去最短。

住宅市場は需給が逼迫しており、価格の高止まりが予想されます。

なお賃貸市場は住宅市場に遅れて上昇する傾向があります。

CPIの3割以上を占める住居費。

簡単にインフレは収まらないのではないでしょうか。

※下記ロイターの記事も参照しました。
『米中古住宅販売、6月は5.4%減 2年ぶり低水準』
『米中古住宅販売、7月は5.9%減 約2年ぶり低水準』

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?