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読書:メタバース って何だろ?まず始めに読んでみる本

1、読んだ本

読書メモ第10回目は、

  • 書名:メタバース さよならアトムの時代

  • 著者:加藤直人

2、感想

メタバースって何だろ?って、思ったらまず始めに読む本として、この本、オススメです。

著者は、メタバース事業者(この表現あってる?)のcluster㈱の加藤さん。

この本は、メタバースやバーチャルリアリティについて、とても丁寧に過去から現在までの流れの説明が書かれています。
この本を読むまで、cluster㈱の社名すら聞いたことがない無知識でしたが、本を読んでみて、メタバースを体験してみたい、自分もワールド作れるのかなぁ、3DCG製作できないけど、勉強したらアイテム作れるのかなぁなど、とても興味を持ちました。

過去から現在までの流れを説明

メタバースとは、ユーザーがコンピューターで再現された空間内で、現実感や身体性を伴う体験ができるサービス(空間)です。

本書では、メタバースの辞書的意味(「メタ+ユニバース」を合わせた造語であること)や一般的な定義の説明もあります。
けれども、メタバースが技術進歩により、現在も変化しつづけているため、筆者は、現状の定義よりも、過去から現在までの流れの説明を重視し、メタバース、バーチャルリアリティの技術・サービスがどのような流れで展開されてきたのか、とても丁寧に説明してくれます。

過去からの流れがあって、だから、将来こうなるのではと、この先の未来の展望もうかがえる内容もあり、この説明が非常にわかりやすく、興味深いものでした。

どんどん加速するVR・ARの活用

今後、さらに様々な分野でVR・AR(拡張現実)の活用がされていくことから、どういう使い方がされていくのか?、楽しみです。

もう既に、ついて行けない領域にあるので、今から何を始めたらいいだろう???


人類史的に今起きている変化

さて、この本を読んでいて、メタバースの話だけでなく、印象的だったことは、人類史的にまさに今どんな変化が起こっているのかという話。
本のタイトルにもある「さよならアトム」が起ころうとしているという話です。

モビリティの時代🚗

これまで、人類は、生活を豊かにするため、エネルギーを「人やモノ」を運ぶために使ってきました。産業革命以降の蒸気機関や、クルマ、飛行機などの発明が、それです。この産業革命以降の時代を、筆者は「モビリティの時代」とよびます。

バーチャルの時代💻

しかし、現在は、インターネットや、身近にスマホなど、情報革命の真っ只中であり、様々な分野で人間の生活を豊かにするために、コンピューターが活用されています。

身近なところでも、ウェブ会議が出来て、会議や講義のために、出張の件数が大幅に減りました。

筆者は、現在、最もインパクトある変化は、

「人やモノ」をうごかすよりも「情報」を動かすほうが合理的だと気づき始め、人類が「物理的な束縛から解き放たれ始めてきた」(略)
さらに、物理的束縛から解放されることで、「より実質的・本質的(バーチャル)な価値を意識することができるようになった」ことこそ、(中略)大きい変化なのではないだろうか

と言い、今後の時代を「バーチャルの時代」だと言います。

そして、その最たるものが、メタバース。メタバースの中で、より実質的な体験ができるようになり、映画「マトリックス」の世界は、行き過ぎですが、音楽ライブも、キャンプも、宇宙旅行も、体験できるようになっています。

エネルギーの活用先は「データ」へ

モビリティの時代は、エネルギーを使って「人やモノ」(アトム)を動かしていました。しかし、今後のバーチャルの時代は、エネルギーをコンピューターを動かすため、データを働かせることに振分けていくことになっていきます。

つまり、

人類は、エネルギーを「アトム」から「データ」を移動することに使う大転換が起きている。

ということが特に興味深かったです。

だから何だ、と言われれば、そうなのですが、
変化は毎日徐々に起きていて、気付いたら、大きく世界は変わっていた、ということがまさに今起きてるんだ、と感じました。



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