結婚で妻の姓に変えた理由

選択的夫婦別姓が話題になって久しいですが、日本ではまだまだ実現への道は遠そうですね。
私たち夫婦が婚姻届を出すタイミング(2021年7月)には、選択的夫婦別姓の実現は間に合いませんでした。

外国人と日本人との結婚の場合は別姓が可能ですが、日本人同士の結婚の場合、どちらか一方の姓にしないといけないことになっています。
私たち夫婦はどちらも日本人であるため、二人で話し合った結果、夫である私が妻の姓に変えることにしました。

ただ、私たちの根底には、「そもそもなぜ夫婦どちらかの姓をわざわざ変えないといけないのか?」というモヤモヤがありました。
そのモヤモヤをもっと多くの人に共有して、姓を変えることや男女のジェンダーギャップについて考えていただくきっかけになればと思い、この文章を書くことにしました。

今回はまず、妻の姓に変えることにした私サイドの理由をお伝えしようと思います。

それはズバリ、
「結婚時に姓を変える男性は婚姻件数の4%しかいないらしい。
私がそのうちの一人になって感じたことを発信することで、もっと多くの男性に、改姓の不便さや違和感を自分ごととしてとらえてほしいから。」

です。

私は以前から、
「なぜ女性が結婚時に姓を変えるのが半ば当たり前になっているのか?」と疑問に思っていました。

調べてみると、男性が妻の姓に変えるケースは、2015年の時点では婚姻件数のうちたった4.0%でした。
しかも、夫婦ともに初婚の婚姻に限ってみると、夫の姓に変えたのが97.1%なのに対して、妻の姓に変えたのが2.9%と、圧倒的に女性が姓を変えたケースが多くなっています。(厚生労働省 平成28年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」)

でも、よく考えてみると不思議ですよね。
法律上は、夫と妻のどちらの姓にしてもいいことになっています。
そこに男女の差は本来ないはずです。
でも、実態は見ての通り、圧倒的に女性側が姓を変えるケースが多いわけです。
なぜなのか?みんながそうしているから?
それが当たり前だと考えられているから?

これだけ結婚時に姓を変える男性の割合が少ないと、
「自分の姓が変わるかもしれない」という可能性について、男性が自分ごととして考える機会もあまり多くないのではないでしょうか。

しかし、実際姓を変えるというのは、いろんな方が書かれているように所々の手続きが面倒です。
また、慣れ親しんだ姓がなくなる喪失感があったり、旧姓と新姓の使い分けで悩んだりと、なかなかの一大イベントです。

じゃあそもそもなぜ、そのような大変さを女性だけが背負うのが当たり前とされているのか?
なぜ姓を変える男性がほとんどいないのか?
そもそもなぜ、「結婚時に姓を変えない」という選択をすることができないのか?

私は4.0%のうちの一人になって、当事者として発信したい。
そのことを通して、改姓の不便さや女性が被っている理不尽さについて、もっと多くの男性に自分ごととして考えてほしい。

そんな思いで今回初めてnoteを書きました。
次回以降は、姓を変えた男性が感じたモヤモヤについて少しずつ書いていきたいと思います。


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