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損益分岐点

昨日の暗号資産市場は、ビットコインが上昇しての推移となりました。週末の大幅下落に対する調整の動きが意識され、買い戻されています。ビットコイン現物ETFの上場を受けて事実売りが強まり下値を拡大しましたが、押し目買いに支えられる展開となっています。このまま上昇基調を維持するのか、事実売りの流れが継続するのかに注目が集まりそうです。ちなみに昨日はキング牧師の生誕日で米国が祝日となり、米国株式市場や米国債市場は休場となっています。

さて、暗号資産投資会社であるCoinSharesが次の半減期後のビットコイン生産コストと収益性を分析したレポートを発表しています。それによると、半減期後のマイナーの平均ビットコイン生産コストは1BTCあたり37856ドルとなり、損益分岐点は約40000ドルになると予測しました。

現状のビットコイン価格は43000ドル前後であり、平均ビットコイン生産コストを上回る水準となっています。とはいえ、37856ドルは去年の12月頭の水準であり、マイナーにとっては予断を許さない水準ということができるでしょう。

しかも、37856ドルというのは平均ビットコイン生産コストであり、高コストでマイニングを行っているマイナーにとっては半減期によりかなり厳しい状況に追い込まれる可能性のある水準ということができるでしょう。しかも、エネルギー価格や難易度の上昇などをといった不確定要因も多いところとなっています。

半減期に向けて価格が上昇すれば問題ないわけですが、目先はビットコイン現物ETFの上場を受けた事実売りに上値を抑えられる局面となっています。ここから持ち直すかどうかに注目が集まるところですが、伸び悩んだ場合はマイナーとしても今後を考える必要に迫られるでしょう。そうした中でマイナーの合併などが加速するかもしれません。

【ビットコイン節目】

ビットコインは日足のボリンジャーバンドの+2σである46990ドル前後の水準から下落し中心線である43860ドル前後の水準を下抜けており、目先は-2σである40720ドル前後の水準を目指す形となっています。ただ、-2σに届かずに持ち直す動きを見せており、まずは中心線と-2σが節目として意識される流れとなりそうです。

【ビットコインチャート分析】

ビットコインの日足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの+2σを意識しての動きから調整の動きが意識され、そのままバンドの中心線を抜けて-2σを目指す形となっています。目先は-2σに届かずに持ち直していますが、再度下落してバンドの-2σまで下落といった展開となる可能性も十分にあるので注意が必要でしょう。バンドの±2σはほぼ横ばいであり、レンジ圏での動きが意識されやすい状況です。目先はバンドの+2σと-2σで挟まれたレンジを動くのではないかとみています。

またストキャスティクスを見ると、%K、%Dが下落基調となり%Kが下値圏に入りましたが、目先は持ちなし基調となっています。%Dはほぼ横ばいとなっており、ここから上昇に転じるかどうかに注目です。%Kの上昇基調が維持されるかどうかがポイントとなりそうで、上昇が継続した場合は買い戻しの動きが強まりそうです。

ビットコインの4時間足のボリンジャーバンドを見ると、バンドの-2σを意識しての動きから調整の動きが入ったものの、上値の重さが意識される展開となりました。しかし、バンドの-2σにも届かずに持ち直し基調となり、目先はバンドの中心線を抜ける動きとなっています。ただ、まだバンドの+2σには届いておらず、上値を抑えられています。バンド幅がかなり縮小しており、市場にはエネルギーが蓄積されています。動き出したら大きくなる可能性が高まっているだけに、バンドの+2σもしくは-2σでの動きには注意が必要でしょう。

ストキャスティクスで見ると%Kと%Dがゴールデンクロスからの上昇となっています。一時的な上げ下げはあるものの、高値圏を目指しての動きであり、買い優勢の流れということが出来そうです。このまま上昇基調を維持して高値圏に入ることが出来れば買い意欲が強まり、バンドの+2σをブレイクして上値を拡大といった展開となる可能性もあるでしょう。

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