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【無料】本物の化け物だ…VTuber千羽黒乃の凄さを肌で感じた夜【コラム】


(サムネイルのイラスト・やまき雀傑)

先日、VTuberの千羽黒乃さんの配信にお邪魔させてもらった。

そこでのやりとりがあまりに衝撃的だった。
2020年も12月になったが、今年1番の衝撃だったかもしれない。

これは記事にせねばならない。

・配信にお邪魔させてもらった経緯は?
・どう衝撃だったのか?
・千羽さんとのやりとり

を中心に書いていく。

(なおこの記事の内容は千羽さんに確認してもらっております)

謝罪

みなさんに、特にVTuberあるいはそのファンの方に、私は謝らないといけない。

これまでの私はVTuberにどうしても興味が持てなかったのだ。

毛嫌いしていたわけではないが、全くもってVTuberの良さが理解ができなかった。よってこれまで一切関わることがなかった。
1年半前にその気持ちを包み隠さずにTweetしたことがある。

今見るとこのTweetは甘い。
「w」を使うことで相手を小バカにしたような印象を与えてしまう。
こういう世の流れに反した自分の意見・感想をズバッと言うときこそ慎重になるべきだ。もうちょっと考えろ、俺。

たくさんの返事をいただいた。
そのうちのいくつかを紹介する。

「とっつきやすさ」「内容」「キャラ愛」が魅力という返事を頂いた。
収拾がつかなくなってきたので

こうやってまとめたみたものの、あまり納得いっていなかった。
2Dしか愛せなくなるような、屈折したモノすら感じていたのだ。

私を含め、こう感じている人って存外に多い。
特に我々オッサン世代は「理解不能だぜ…」と共感してくれる人が多い。

そんなオッサン達を尻目に、VTuber界はこの数年で大きな盛り上がりを見せている。

近代麻雀もVTuberを取り上げだした。
今では何人ものVTuberたちが連載を持ち、漫画になっている。

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そんな中で私の連載が終わった。
今の時代、戦術記事はお呼びでないのかもしれない。
初心者を大事にする時代の流れだし、マイナスの感情などは一切ないのだが、VTuberに対する心のモヤは晴れないままだった。

そのモヤを一晩で吹き飛ばしてくれたのが、千羽黒乃さんである。

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全く知らない方は、前提知識として、下の紹介動画をみてほしい。↓

きっかけ

私の方から声をかけた。

私の新著「手役大全」を配信で紹介しながら、天鳳の大会に参加してくれるということだったのでお邪魔してもいいか、と打診したのだ。


手役大全杯 (12/20にもう一度開催されるので是非)

竹書房つながりだろう。

私も当日に配信する予定だったが、千羽さんのところに乱入した方が面白いかな…と思ったのだ。
なんだかんだでVTuberに対する興味もあった。

打診したら、すぐにお返事を頂いた。

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まず思った。
こういう会話ではじゃーじゃー言わないんだな、とw

やりとりはとても丁寧で、当日配信の10分前に音合わせなどの段取りをすることになった。

当日

当日を迎えるまでに千羽さんの配信をいくつか見たり、これまでの活動を調べてみた。

千羽さんは2018年の11月8日に初の雑談配信を始めている。2年前だ。
そこからコツコツと登録者を増やし、翌年の6月に1000人を達成。
9月に雀魂の最高位「魂天」に到達したのを皮切りに、登録者が爆増。
12/6現在では5.83万人の登録者数になっている。

配信を見ると、麻雀の説明が丁寧で的確、それでいて慌てたり悔しがったりして感情をあらわにし、さらにジョークも織り交ぜて場を盛り上げている。

凄いな…楽しいじゃないか。

はっ!いかんいかん。
こうやってずーっと見ていると、千羽黒乃ワールドに引き込まれてしまう。
今日はVTuber調査も兼ねているんだ、俺は騙されない!しっかりしろ、俺!

配信当日、音合わせの約束は10分前だったが、あまりに楽しみすぎて30分前に話しかけてしまった。
いろいろ聞いてみたいからだ。
しかし千羽さんから通話が飛んできたのはきっかり10分前だった。
時間に厳格だ。

うっ…そこからは記憶がない…。
完全に千羽黒乃ワールドに持ってかれた。

挨拶を終えて、当日の段取りを説明してくれたのだが、その説明がもうやばい。台本でもあるのかっていうくらい流暢で、聞いているだけで完成された芸術作品を見ているかのように感動した。

千羽さんは私の著書だったりコラムだったりを読んでいて、とても勉強になっていると褒めてくれた。

配信開始

そんなこんなを話しているとすぐに配信が始まった。
アーカイブが残っているので少しだけでも見てほしい。↓

最初に自己紹介と本の紹介をしたんだけど、私の拙い紹介でも、千羽さんがコバミサのごとくフォローしてくれる。特に本のフォローは完璧で、タンヤオのページにはこういう事が書いてあって役牌のページにはこういう事が書いてあって…と事前にしっかり読んでいないと出てこない解説をしてくれる。

すげーすげー!準備してたんですか?
と驚いて聞くと。

千羽「準備はしてなかったけど「手役大全」は手元にあるので、それを見ながら話しているだけじゃ。」

と返してくれた。
それにしても見ながらあんなに流暢に話すことはできない。

よく噛むことを視聴者の方にいじられていたが、あのレベルが「よく噛む」のであれば、私は「喋れていない」レベルである。

こうして実戦が始まった。
下の動画をクリックすると対局開始の場面(14:06~)から始まるので、東1局だけでも黙って見てみてほしい。

千羽「8種9牌でーす!」

南家だというのに、ツモる前に8種9牌を確認している。
まずその速度に驚いた。それを伝えようとすると…

千羽「東の1局、私は南家、ドラは5mじゃ。流せーないー!メンツ手では遅い…ってことはーよいしょ!まずは字牌を大事にしながらソウズかマンズのホンイツを見ていこうかなーただ、西をポンすると役が無いし…う!なんじゃこりゃ?染めろと言っているのかぁ?……」

入る隙が全くないw
大縄跳びに入れない子のようにタイミングを見はかる私。

まだだ、落ち着け。さすがに息継ぎするだろう、その機を待つんだ…と思ったら大縄跳びは高速回転したまま、捨て牌の一段目が終わってしまった。なんだこれw

配信やったことある人なら分かると思うけど、1秒の隙間もなく話しながら一定以上の選択を続けるって、無理ゲーだよ。

見る、話す、打つのマルチタスクをこなさなきゃいけない。

二段目に入ったところで

ZERO「ストップストップストップ!入る隙がない!ねーちゃん化け物か!」
千羽「ごめーん!もう話しながら打つのが癖になってるのじゃ」

視聴者のコメント↓

​>ZEROさん笑っちゃっててこっちも楽しいw
​>zeroさんがなにも言えてねえwww
>ゲストが口をはさむすきがないw
>この情報量いつ聞いてもヤバい。競馬の実況席レベル
​>zeroさんが完全に視聴者状態w
>コラボとは

こうして私は二段目に入ったところで、8種9牌を数える速さに驚いたことを伝えた。遅いw
その後もちょいちょい口を出したものの「千羽9・ZERO1」の割合だった。
事前に千羽さんの喋りの凄さは確認していたものの、目の前で繰り広げられるライブショーは格別だった。
私は1人の視聴者として聞き入っていた。

ただ喋るだけじゃない。

まず内容のレベルが高い。
魂天達成、天鳳最高九段という実力者だけあって、麻雀に関する話が理論的で、深い。

それでいてわかりやすい。
初心者にも理解しやすい説明をする。
理牌を並び替えたり用語から解説したり、とても丁寧だ。
これを打ちながらやっているんだから凄い。

次に面白い。
視聴者を巻き込んで、面白おかしく麻雀を楽しんでいる。

さらに表現が秀逸だ。

カンとリーチのボタンを間違えた場面(40:20~)では

千羽「砂糖を入れようと思って塩を入れてしまったクラスのミスが起こってぇ…」

というたとえが炸裂。
1番感動したのがこれ。(43:20~)↓

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親リーが入っている中に4枚めの白を持ってきた場面。

千羽「なんじゃこりゃー!カンをしたいのは日本人の三大欲求の1つではあるけど、ここで暗カンをしてしまうと親リーチにドラを増やしてしまうので…」

これ、ヤバくない?

親リーが入っている中にカン材をツモってくるって、緊急事態の中に緊急事態が重なったようなものだよ?
その阿鼻叫喚の世界にいて、「カンをしたいのは日本人の三大欲求の1つではあるけど」という例えが流れるように出てきて、その後も滝のように喋り続けているんだよ?

これを見て思った。

俺は文字の世界で頑張ろう、とw

千羽黒乃の魅力

私は最初の30分くらいで退場した。
その後も大会に参加しながらちょいちょい千羽さんの配信を覗いてみたけど、相変わらず彼女は喋り続けていた。

配信は2時間ちょっとあったんだけど、最初から最後まであのペースで喋っていると思うと空恐ろしい。

喋りの凄さ以外で感じたのは、優しさだ。

まず対局が始まると、3人のアカウントを敬称付きで読み上げて「よろしくなのじゃ」と挨拶をする。

打っている時も誰かがアガるまでまではワイワイ騒いでるが、相手がアガると素晴らしい手じゃ!と褒め称える。

驚いたのは配信が終了する時。
コメント欄に反応したり、スーパーチャットを投げてくれた人を読み上げて返事している。「お仕事大変じゃったのう」とか「寒くなってきたから風邪を引かないようにな」とか丁寧に返事している。

業務的にやっているのか心がこもっているのかは、どうしても視聴者に伝わる。千羽さんは当然後者であり、一人一人に感謝していることが伝わってきた。

誰も不快にすることなく、全員を巻き込んで、自分が一番楽しんで麻雀を打っている。
そりゃあ人気も出るわけだ。

以前、TweetをRTしてもらったときに影響力の大きさをひしひしと感じた。
そのことを話すと

千羽「儂が凄いというよりかは、ここ数年でVTuber同士がコラボなどをして業界全体が大きく盛り上がってきたからこそ、今があるのじゃ」

と教えてくれた。

千羽「Mリーグや雀魂で麻雀を初めて見た人が、儂の配信を見て麻雀が好きになってくれたらなによりじゃ」

配信中に「はじめまして初心者です。勉強しにきました。」というようなコメントも結構見た。


私の心を覆っていたモヤは完全に晴れた。

VTuberは、麻雀を覚えた人が楽しむため、強くなるための架け橋になっている。

そして自分の矮小さを感じずにいられなかった。
千羽さんは「手役大全」を懸命にわかりやすく宣伝してれていたのに、私はVだからなんだからと、なんと小さいことにこだわっていたのか。

私はもう完全に千羽さんのファンになってしまった。

千羽さんの魅力を冷静に分析すると。

麻雀強い+喋り

という2つの武器があるから強いのだと思う。

プロレベルの麻雀+芸人レベルの喋り

が見事融合している。
もし麻雀が普通だったらここまで人気になっていただろうか。
もし喋りが普通だったらここまで人気になっていただろうか。

2つの武器って考え方は大事で、たとえばアイドルでもかわいいだけでは半分でもう1つ何かあるとブレイクする。

おっぱい+知性

とかね。
麻雀界で言うと

麻雀+何か
があると、配信者としての魅力が掛け算で高まるわけ。

私で言うと
麻雀+文章
になると思うけど、どちらも中途半端な感は否めない。
日々精進である。


話が逸れたのでまとめると、その世界のプロ(VTuber)は伊達じゃなかった。

喋りで圧倒されたのは初めての経験かもしれない。

ゆうせーさんを初めとする多くの方に
「今どき千羽さんを知らないなんてもぐりですよ!」
と言われた。

ふふふ、後発組でもいい。
今後とも千羽黒乃さんの活躍に目が離せないのじゃー!

このかたや私のような人も多いハズ。

そらそうよ!

本当に麻雀愛を感じますよね。
私が引かれたのもそこかも!

そりゃもうハマリマクリスティーよ!

やりとりを晒すのはどうなんだろうと思ったけど、寛大な心で了承してくださった。サムネはとても助かっています。

必ずまた配信を見にいきます!

だから敬遠してたんだって。

知らんのかーいw

ある程度打てる人もその凄さが分かると思います。

初見殺しとは聞いていた。

正直に言って良かったです。

同じルートでは勝てないので、他のルートを模索すべし。

毎日の配信で慣れてくるんでしょうね。

それが私の仕事!

麻雀じゃなかったらw

麻雀が好きっていうのが大きいですね。

初めての人は新鮮です。

こういうコメントさんのように、めっちゃ好きなんだろうなーって人も多い。

なんも知らないで偉そうなツイートした1.5年前の私を、かわりに蹴飛ばしてきてくださいw

誰が堅物やねん。誰がオタクやねん。

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