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嘘の日記

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妄想の出来事を本当にあったかのように書いていきたいです。全て気分次第
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2020年5月の記事一覧

嘘の日記「Ollie」

『ご自由にお書きください』
『いまどうしてる?』
俺が毎日見る文字だ。
今日も今日とて、ネットに引きこもる。
ネトフリとYouTubeの毎日。未来は見えない。何も起こらない。

しかし、今日は月に一度の一大イベント!
雑誌『Ollie』の発売日なのだ!
俺の本棚にギッシリ詰まったOllieの数々を見よ。引きこもりなのにこんな雑誌を読んでるの?なんてナンセンスな質問はやめてくれよ。

何年も着てダル

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嘘の日記「断絶」

今日もディスカバリーチャンネルを見るだけの日だった。
やたら存在感のあるテレビで見る世界各地は最高なのだ。

秘境でサバイバル生活をする番組を見て、私だったらすぐに音を上げてスタッフに泣きつくだろなぁなんてことを考えていた。
綺麗な海岸、巨大な砂漠や深い樹林を見て、都会に適した進化(動物としてなら退化)をしている私には到底生き抜けないと考えてしまう。
でも、いつかは自分の目で見てみたいな。

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嘘の日記「母の鮭」

みかんとデカデカと書かれたダンボールが届いた。実家の母からの仕送りだ。
頑丈に閉じられたダンボールを開けると懐かしい畳の匂いとパンパンに詰められた食べ物がでてきた。

その中の一つに保冷パックがあった。私の大好きな鮭が入っていた。
学生時代からこうやって定期的に母から鮭が送られてきた。あのころも実家や懐かしい風景を思い出していたな。

調理らしい調理を全くしてこなかった学生時代に比べたら多少包丁や

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偽の日記「喫茶ロッソ」

土曜日
快速か各停かどっちに乗ろうと迷っていたら電車を3本逃した。
彼女も僕が時間にルーズだと分かりきってるし、別にいいや。こんなことばっかりしてるから時間の浪費がやめられないんだと思う。

結局快速に乗った僕は町田駅に着いたところで約束のキャンセルのメールに気づいた。時間にルーズすぎたか?
ただ、彼女がめんどくさくなっただけだった。彼女も彼女でかなり雑な性格。だから、こうやって気楽に付き合えるの

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