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2023 J2第2節 vs清水レビュー

この記事はポッドキャストで配信した内容の書きおこしです。配信はこちらからチェックできます!

写真提供:hide(@fagi1598)


どうも、ゼロファジです。
ファジサポ談話室。
この番組はサポーターによるサポーターのためのファジアーノ岡山応援プログラムです。


さて、今回は第2節。ホーム開幕戦。
清水エスパルス戦のレビューですね。

0-0のスコアレスドローということで。

うん。いいんじゃないでしょうか。
勝てる試合でもあったし、負ける可能性もあった。どちらに転んでもおかしくなかったので、ドロー決着というのはある意味妥当かなと、個人的には思っています。

開幕戦と比べると、岡山はメンバー変更の影響がやはり感じられたし、前半にアクシデンタルな交代の影響もかなりあったので、なかなか機能的にチームが作動するのが難しい試合ではあったかなと思います。それに加えて、現時点では磐田よりも清水の方が手強かったのも確かかなあと。タレント的にも、チアゴ・サントス、カルリーニョス、ディサロ、ホナウド、吉田、権田。やっぱりどうみてもJ2じゃないですよ。そういう選手の質の差はそう簡単には埋まらない。だけど、チームとしては十分に渡り合えたので、収穫と言ってもいいんじゃないでしょうか。

では、今回も簡単に試合の流れを振り返って、その後で注目ポイントについて話していきます。

試合のふりかえり

まずは、試合のふりかえりですけども。
15695人と満員になったこの試合。お客さんほんとたくさん入ってましたね。コンディションとしては、晴れ、気温も低く、サッカーにはいい天候じゃないかと思います。ただ、風が強くて、前半岡山は追い風、後半向かい風という試合でした。これは主にロングボールに影響を及ぼしていたので、その辺やや難しかったかなと。そういうコンディションでしたね。

試合の方はですね、開幕戦に引き続き序盤は清水ペースでスタート。岡山はなかなか最初から主導権が握れない。このあたりは選手からも課題を感じるという声もありました。

そんな中、前半5分。
オフサイドだったけど、FKからソロモンのヘッドがバーを叩くシーンがありました。

前半15分に田中雄大が接触してたぶんここでケガ?をしたかも?というシーンがありました。この田中雄大のケガは少しゲームに影響したように思いますね。

その後岡山も慣れてきて試合が均衡する展開になり、18分にはFKから裏を取った木村太哉のクロスをムークがヘッド。権田がはじく。押し込みたかったけど、バウンド合わず田中雄大押し込めず。めちゃくちゃ惜しかったですね!

逆に29分カルリーニョスの決定機。これはやられた!と思ったなあ。このあたりケガの影響か、田中雄大つききれてなかったですね。

その後も一進一退。どちらかといえば清水がボールを持つ時間が長かったけれど、岡山も少しずつボールを前に運ぶことができていた。

43分には再びムークのミドルシュートが決定機でした。たぶんここも権田が触ってたかな。

お互いに決めきれていれば、という流れでしたが前半は0-0ということでした。
後半、清水の運動量が落ちてきたので、岡山は前半に比べて余裕を持ってボールを持てるようになりました。また、清水ボールのとき、プレスにいくのかと我慢するのか、そこの判断が整理できてました。構える時は構える、行くときは行くと、落ち着いた守備ができるようになりましたね。これにより清水が前半ほどの攻撃の勢いを出せなくなっていきます。

どちらのペースというわけでもなく、後半も一進一退という拮抗した内容だったかなと思います。

48分には右サイドから抜け出した木村太哉にビッグチャンス。切り返しがうまくできればというところでした。

岡山が攻めれば、清水もやり返すと。
52分には清水のFKのこぼれを北川がヘッド。これがバーを叩く。

両チーム疲れが見えはじめた67分。右サイドの奥をとって折り返した河野のパスにムークが飛び込む。

逆に69分には中央ワンツーからホナウドのシュートはGK山田の正面。これは助かりましたね。

75分清水は、カルリーニョスとディサロを交代。これでチアゴ・サンタナをワントップにして4231みたいな格好にしてきましたね。
岡山も77分にムークにかえて仙波を投入しました。

87分には岡山の守備のエラーをついて、ホナウドのミドルを山田がセーブ。

最後、岡山は3枚替えで5バックにしたところで、ドローで決着と。

全体としては、こんな試合の流れだったかなと思います。次に、注目ポイントですけども、ます、清水エスパルスはどんなチームに見えたか?という話から行こうかなとおもいます。

清水エスパルスの印象について

基本的なフォーメーションは442なんですけど、いろいろ特徴的なポイントとしては、まず、左右のSHですね。北川とカルリーニョスですけども、右の北川はタッチライン近くにいて、いわゆる幅をとるように立ってました。逆に左のカルリーニョスは中よりに立ってほとんどボランチのような位置にいるんですよね。前半はこの中にいるカルリーニョスにかなり手を焼いてました。

河野が見るのか、ボランチが見るのか、マークがあいまいになりやすくて、とてもいやらしい感じ。しかも、ボランチの近くにいるのでセカンドボールも拾いやすくなるし、清水の左SBの山原がフリーになりやすい状況もあって、なかなかにややこしかったなあと思います。カルリーニョスは守備でもこちらの田中雄大をマークすることになっていて、ある程度河野諒祐がフリーになるのは目をつぶるけど田中雄大には自由は与えない。そんな役回りを感じる内容でしたね。

それから、ディサロ。ディサロはFWの位置から落ちてきて、中盤に絡んでいくプレーができるので、ちょうど磐田戦で坂本一彩がやっていたようなプレーをこの試合で見せていました。とくに、右SBの吉田豊がボールを受けたとき、吉田にプレスが来ていても、ディサロがボールの出口を提供してくれるので、そこで岡山のプレスがハマらないんですよね。これは相当しんどかった。

清水エスパルスについては、こんな感じの印象を受けました。次に、岡山のプレッシングと清水の立ち位置について。

岡山のプレッシングと清水の立ち位置


442の清水にプレスをかけて、SBに持たせるところまではいくんですよ。前節の磐田戦と同じようにね。さっきも言った右の吉田豊が持つ機会が多くなるんですけど、そこでフタをしてもディサロが落ちてくるので、ボールの出口になっちゃう。さて、困ったぞ?と。前から行ってもハマらずにディサロに逃げられちゃうな。ディサロどうする??って感じなんですね。
ディサロに対してCBのバイスがついていってしまうと、最終ラインに大穴ができちゃうのでそこまでは降りていけない。3バックならまだ2CB残ってますから行ってもいいでしょうけど、4バックだとそうはいかないですからね。
そういうわけで、守備時にボランチになるムークがディサロをケアするようになるんだけど、そうなったらそうなったで新しい問題が出てくるんですよね。

今度はムークがディサロを見ると、本来ムークが見るはずのホナウドが空いてくる。え、どうする??って感じで、なかなか難しい状況でしたね。この辺は整理が必要だったかなあと。まあ、後半はそこを整理できたのでカルリーニョスもディサロも影を潜めていったと思うんですけどね。

他にも清水が吉田豊を中よりにたたせて、3バックっぽい立ち位置になると、岡山は清水の3枚のDFに対してどうやって2トップでプレッシャーをかけるか戸惑うんですよ。ひとり足りないから。無理やりSHがCBに食いつけばSBが空いちゃうので、やっぱり枚数があわない。このあたり、前からプレスをかける上で相手が変化したときどうするか?という対応の部分はまだまだかなあと。

プレスがイマイチだなあと見ていて思った人も少なくないんじゃないかなあと思うんですが、磐田戦の前半なんかと比べてみるとおそらくプレッシングの強度が控えめになってるんじゃないか?と個人的には感じていて。これ両方の試合を見比べてみてそう思うんですけど、磐田戦はかなりハードワークを続けて足を攣った選手もいましたからね。交代枠が5つあるとはいえ、
ひと試合を通じて選手がなるべく動ける。そういう調整を考えているのかもしれないなと思いました。選手が最後まで動けると、交代で打てる手が増えますからね。体力的なマネジメントももしかしたらあるのかなあと考えたりしました。

後半の守備の修正点


こんな風に前プレがハマらない問題を突きつけられた試合でしたが、さっきもちょろっと言ったように後半は修正されて良くなっていました。

具体的には、プレスに行く場合と行かない場合を分けてメリハリをつけられるようになりましたね。行かない場合は、CBや吉田にフリーで持たれるのは我慢して、5バック気味になってもいいからマークをはっきりさせる。
やや自分たちのコートに引き込んで守る。特に左SBに対しては木村太哉がついて、カルリーニョスはボランチに任せて、河野はうしろで控える。
そうすることでカルリーニョスが邪魔になる問題が緩和されて後半は存在感が薄れていきました。

前半29分のカルリーニョスに決定機がありました。こちらの柳と河野の間を狙われた形でしたけど、こう修正することでボールは持たれるけど、守備は安定する。そういう対応になっていたと思います。

ただ、すべて相手にやらせて我慢するってわけではなくて、相手ゴール近くから、ボール回りのサイドでひとがハメられるときはしっかりいく。そういうメリハリがつけられてました。このあたりは対応力という面で評価できるポイントじゃないかなと思います。

岡山の攻撃の筋と田中雄大の交代


この試合の前半の主な攻撃の形は、田中雄大がカルリーニョスを足止めして、河野諒祐に食いつく清水のSBの裏へイグォンが走るという形でした。
イグォンも清水のCBに全然負けてなかったので悪くない攻撃だったんですけど、イグォンって本来左WGが本職の選手なんですよね。去年も右サイドでプレーする機会がありましたけど、やっぱり左に置いた方が良くて。
ただ、ソロモンを中に置いて、相方が回りを動くという2トップの関係上、イグォンが右に流れる形が多くなる。そんな前半だったですね。

この試合前半15分に田中雄大がケガをして、そのまま20分くらいプレーして前半で交代するんですけど、この影響はかなり大きかったように思いますね。田中雄大に代えて高木友也を入れて、木村太哉を右に持ってくると。
こういうやり方になったわけですけど、イグォンと太哉が攻撃のとき被る。
被るっていうのは、たとえば、パスを同じ場所でふたりが受けようとしちゃうみたいな感じ。そういうことも起きていて、いまいちポジションや役割の整理ができていない感じでした。

SBとSHだけじゃない!ソロモンの相方をどうするんだ?問題について


以前からSBとSHの組み合わせが今年はおもしろそうだ!って話をしてきたんですけども。この試合では、誰がソロモンと組むんだ?というのも考えなきゃいけないポイントなんだなとわかった試合でしたね。

その一番の理由は、ボールをつないで相手コートに入っていく。その組み立ての出口にFWがどのくらいなれるか?というところで、開幕戦と比べると坂本一彩の不在を感じずにはいられなかったかなあと。後ろと前をつなぐってところですね。そう、まさに、ディサロがやっていたようなことね。ここはちょっともうちょい頑張りたいかなあと思いましたね。

なので、Twitterとかでは、ムークを2トップの相方にして、坂本一彩がやっていたような仕事を担当してもらったら?というアイデアがでてました。
それもおもしろいかもしれないですね。

あとは、誰をどのサイドでプレーさせた方がいいのか?という問題もあるなと。というのも、イグォンはやっぱり左のサイドでプレーさせた方がいいと思うんですよ。その方が怖いですからね。でも、左に木村太哉がいると、
使いたいエリアが二人かぶっちゃうという。あのペナルティエリアの角らへんの一帯ね。

また、選手の配置的な影響なのか、それともそもそもそういうプランだったのかはわからないんですが、この試合攻撃の大半が右サイドからだったんですね。アタッキングサイドっていって、どちらのサイドからどの割合で攻撃していたのか?って比率ですけど、左サイドが32パー中央が19パー、
右サイドが49パーと。明らかに右サイドから攻撃していく比重が高かったというゲームだったわけです。ちなみに、磐田戦はどうだったのか?というと、左から49パー27パー24パーと、左サイドでボールを展開する比率が高かった。この2試合で左右が逆だったんですよね。

結構後方から組み立てるとき、どうしても左CBのバイスが軸になるので、木山ファジだと左回りの組み立てになりやすい印象なんですよね。それなのに、右の方が多かったのはなんか理由がありそうなんだけどと思って調べてみました。これはなぜなのか?はわからないですけど、左右に配置されたMFのキャラの違いがあるのかもしれないなと思ったりします。

田中雄大はまさに司令塔ですから、攻撃の演出を担いますけど、木村太哉はサイドからドリブルで仕掛けるのが持ち味ですからね。なので、右に比重を置く形になるのかなあ?と思ったり。左がもし佐野航大だと、ドリブルで仕掛ける要素は減るけど、左にも司令塔がおける感じになりますからね。やっぱり誰を置くのか?で、攻撃するサイドの比重も変わってくるんじゃないかなあと。

田中雄大の急な交代で、前半はそのあたりうまく整理できなかったんですけど、後半は木村太哉と河野諒祐のコンビで右サイドを攻略するシーンがいくつかあって、すごく効果的だったと思います。この試合の木村太哉はほんとよかったですね。右でもあれだけやれたら十分だと思いました。
このコンビは使えそうな気配。

それから交代で入った高木友也ですけど、左のMFでの起用ということで。本職SBですけど、鈴木喜丈がいるので一列前でプレーと。いいんじゃないでしょうか。彼は守備の強度がどうなんだろう?という横浜FCサポの仲間から聞いていたので、MF起用でその辺りは幾分緩和できるのかなあと。

ただ、この試合、左右両方ですけど、クロスをもうちょい上げられる形を作りたかったなあと思いました。あと、あげるクロスも低い弾道が多かったのはなんでだろなぁ。風の影響もあったのかもしれないですけど。もちろん、河野諒祐や高木友也がフリーで狙いすましてクロスを蹴れる状況をセットさせてもらえなかったことはあると思うんですよ。とくに左の高木友也は吉田豊の間合いつめの早さになかなか自由を与えてもらえなかったですよね。

せっかく左右に優れたクロッサーを置けるストロングがあるので、ここは伸ばしていきたいですね。ソロモンも高さ、強さで清水のCBを問題にしてなかったですからね。ボックス内で競り合わせたら何か起こせるような気はしてました。

ということで、清水戦の注目ポイントはこんなところでした。


磐田・清水と、レベルの高い相手に対して勝ち点4は決して悪くない成績じゃないですかね。佐野航大と坂本一彩は最大8週間いない可能性があるということで、3月はいるメンバーでベストな形を模索していくことになりそうです。

主力級のメンバーが数名どういう事情かベンチ外になってるの、気になりますよね。この試合でも募金ブースに何人か選手が立ってたので、ケガじゃないとは思えんですが、チアゴとか永井とか、河井とかね。彼らが起用できない縛りプレーで、よく戦ったと評価してもいい試合じゃないかなと思いますね。よくよく考えてみるとね。

次節はアウェイ水戸ということですけども、水戸は岡山と似ているところがあるので、はたして次の試合にはどんな組み合わせで望んでいくのか楽しみです。

もし、質問等ありましたら、ゼロファジのTwitterをあさってもらえると、
クエリーという質問を受けつけられるアプリで回答してますので、ぜひそちらから投げてもらえてらなと思います。答えられる範囲でお答えします。



ということで清水戦のレビューでした。

じゃあ、またね。



















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