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『チアゴ・アウベスについて』語り合うファジサポのAとB


B「大宮戦、すごい試合だったね!」

A「勝ったなあ!」

B「チアゴ・アウベス最後すごかったじゃない?」

A「あの勝ち越しゴールは興奮したね」

B「すごかったよね!」

A「あれは、すごいわ」

B「Aはどのあたりがすごいと思ったの?」

A「あのシーン、チアゴがシュートフェイクを入れてるの見た?」

B「シュートフェイク?」

A「ハイライトでいいからもう一回ゴールシーンみてみ」

B「あ」

A「チアゴ何してた?」 

B「シュート打つふりしてた」

A「でしょ?あそこでシュートフェイク入れたことで、大宮のディフェンスのタイミングを外してるよね」

B「打つふりなしで打ったらどうなったかな?」

A「たぶんそのまま入ったと思うよ」

B「やっぱりそうか」

A「でも、大宮からするとあそこはフリーでシュートを打たれたら絶対的なピンチじゃない?」

B「だってもうゴール目の前だもんね」

A「もう体を投げ出してブロックするしかない!ってシーンだからさ」

B「追い込まれてるってことか」

A「チアゴがあそこでワンフェイク入れたことで、大宮のそういう心理を完全に逆手に取ったよね」

B「あーー!」

A「あのまま打っても確かにゴールとれる確率は高かった」

B「でも、打つふり入れたことでその確率がさらに上がったわけか!」

A「そういうこと」

B「そりゃ大宮の選手も崩れ落ちるわけだ」

A「あそこJ2クオリティじゃなかったね」

B「今シーズンこれで10ゴールだよ?」

A「得点ランキングも横浜の小川航基の16ゴールについで2位か」

B「まだ後半戦はじまったばかりだから」

A「この調子でいけば15点とか16点とかとりそうな勢いだね」

B「ファジにいた歴代ブラジル人の中でも得点多いほうだよね?」

A「たぶん一番じゃない?」

B「あ、やっぱりそうなんだ」

A「昔チアゴ・オノリオって選手がいたのね」

B「うん」

A「Bは知らないかもだけど、影山監督時代でね。元ブルガリア代表のイリアン・ストヤノフとかいたころだった」

B「ほう」

A「チアゴ・オノリオが確か8ゴールとってたと思う」

B「あ、じゃあチアゴ・アウベスが最多得点なんだね」

A「そうなるね」

B「チアゴ・アウベスを見てるとさあ、なんか楽しいんだよね」

A「どういうところが?」

B「たくさん点取ってくれるし、でもそれ以外のシーンはなんかフラフラしてるじゃない?」

A「よく見てるな笑」

B「他の選手となんか違うなあって思ってて」

A「たしかに」

B「Aはどう思ってるの?」

A「チアゴ・アウベスについて?」

B「うん」

A「おれもおもしれーな!と思ってるよ」

B「どういうところがおもしろいの?」

A「チアゴ・アウベスってこれまで岡山にあんまいなかったタイプだと思うんだよね」

B「へぇー!そうなの?」

A「岡山にくる外国籍選手ってみんな真面目だからさ」

B「なんかチアゴ・アウベスが真面目じゃないみたいに聞こえる笑」

A「いや、チアゴ・アウベスも真面目なんだよ。でも真面目の方向性が違うなって思ってて」

B「真面目の方向性?」

A「そう」

B「これまで岡山に来た他の外国籍選手とどう違うの?」

A「岡山のチームカラーって真面目じゃない?」

B「うん」

A「みんな頑張って走るし、チームプレーに徹するし献身性が高い」

B「デュークとか?」

A「デュークの献身性は鬼よ?」

B「あ、そうなんだ?」

A「あんなにチームのために走れて、チャンスメイクして、体張って、A代表でって選手はなかなかいない」

B「へえ!やっぱデュークすごいんだな」

A「そうそう、でもいいこと言ってくれた。まさにデュークみたいなナイスガイが岡山にくる外国籍選手には多かったわけよ」

B「なるほど」

A「チアゴ・アウベス見てて思うのは、典型的な助っ人ブラジル人だなあと」

B「助っ人ブラジル人?」

A「そう。ひたすら自分がゴールすることを一番に考えて貪欲に狙っていくタイプ」

B「なるほど」

A「チアゴみてるとたまにセルフィッシュ(勝手)だなあって思うときあるでしょ?」

B「あー、あるかも!」

A「なんかパスすればいいのに!ってシーンでもとにかく自分でなんとかしたがる」

B「他の人だとふつうにパスとかするのに」

A「まさにそこなんだ。真面目の方向性が違うってのは」

B「というと?」

A「チアゴみたいなタイプは自分が得点することでチームを勝たせることが貢献だって信念を持ってるんだと思うのよ」

B「ほう」

A「デュークとかだと、自分が得点することも、チームがうまく回ることもバランスよくやってくれるでしょ?」

B「献身性の鬼って話だったもんね」

A「そうそう。それを観てるおれらからしてもデュークがんばってんな!すごいな!ってなるじゃん?」

B「それは思うね」

A「でも、チアゴは多分自分がスコアすることがチームの助けになるって意識が強いんだよ」

B「ほう!」

A「自分が点取ることがチームを助けることだから、そこを最優先に考えてプレーする。そういうタイプの真面目さってわけよ」

B「なるほど、それが方向性の違いか」

A「実際それでリーグトップクラスの得点取ってるわけだからね」

B「チームをそれだけ助けてるってわけか」

A「そういうこと」

B「チアゴの弱点とかはあるの?」

A「おお、その話も大事だね」

B「いいこともわるいことも、全部ひっくるめて見なよってAがいつも言うからさ」

A「えらいね、その通り。たしかにチアゴにも弱点はあるよ」

B「というと?」

A「一番はやっぱり守備のところだよね」

B「そうなんだ」

A「FWは守備のとっかかりを担当するポジションじゃない?」

B「一番前にいるもんね」

A「とくに木山ファジは前プレを比較的やりたがるチームだから」

B「前からプレッシングね」

A「前プレとかだと顕著だけど、守備の足並みがそろってることが大事なんだよ」

B「そうだよなあ」

A「あとは一度追いかけて終わりじゃなくて、さらに二度目追いかけるとか」

B「うん」

A「自分が抜かれてももどってきて守るとか」

B「うん」

A「頑張ってるけどそういう部分はどうしても弱いね」

B「監督はそれでもチアゴを使うわけだよね?」

A「そうだね」

B「てことは、マイナス部分をわかっていながら起用してるわけか」

A「そう!そういう観点が大事」

B「へへ」

A「チーム全体の機能を考えると、チアゴがノイズになる部分もあると思う」

B「ノイズ?」

A「足並みが乱れる感じ」

B「なるほど」

A「でも、チアゴの場合はお釣りがくるくらい得点をとってくれるからね」

B「収支を考えるとプラスになるわけか」

A「そういうこと」

B「そうなるとどうして使うんだろう?って考えるのも楽しくなるね」

A「でしょ?監督にも狙いがあるはずなんだ。こちらがどれだけそれを読めるか?で違いが出ると思う」

B「ほんとだね」

A「うん」

B「チアゴってさ」

A「うん」

B「引っ掛けられて痛がって動かなかったりさ」

A「うん」

B「なんか動きいまいちだなって見えるときあるじゃない?」

A「よくあるね」

B「ああいうときチアゴ今日はダメかなー?ってみくびってたらダメってことだね」

A「そういうこと。なんせ、それまでグダグダでも得点とって全部帳消しにしてくるからねチアゴは」

B「なんか点入りそうな雰囲気なくてもポコっと決めるもんな。あれがすごい」

A「歩くセットプレーだね」

B「歩くセットプレーって笑」

A「チームの流れがよくないとか関係ないからチアゴは。実際そういう得点もあるし」

B「なんか今までになかったなぁそういうの」

A「チアゴみたいな選手って相手も怖いと思うよ」

B「へえ」

A「チアゴは貪欲にゴールを狙い続けてくるからさ」

B「諦めないもんね」

A「だからピッチにいられると相手も嫌だと思う」

B「なるほどなあ」

A「かつて岡山にも在籍した元日本代表の岩政大樹さんもこんなことを言ってた」

B「おお、いわまささん!」

A「"外国籍選手が怖いのは、チーム状態とかチームの勝敗に関係なくゴールを狙ってくるところ"だって」

B「ほうほう」

A「"彼らはとにかく自分がゴールを決めるってことを諦めないから、チームの勝ち負け関係なく常にギラギラ狙ってる"」

B「なるほど」

A「"DFが抑えてるとだいたい相手のFWは迫力がなくなってきてて、封じ込めるんだけど"」

B「うん」

A「"外国籍選手は諦めないからテンションが落ちない。だから気が抜けない"って」

B「なんか、カッコいいな」

A「DFたちはそうやってブラジル人アタッカーと対面してるわけさ」

B「そうだったのか」

A「だからチアゴを観るときもそういうふうに観るといいかも」

B「こんどそれやってみよっと」

A「うん。まあ・・・」

B「・・・まあ?」

A「山形のディエゴ(ブラジル人FW)に、岩政さんがぶち抜かれて失点したこと、おれは忘れてないけどね」

B「そこは忘れてあげて?」


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