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ガソリンスタンドが、半減している話

<おじさんDX Vol 122>

先日に遠出をしましたので、車に給油をしてきました。ハイオクが165円/Lと、レギュラーでも150円台と...高くなったな😂

1.ガソリンスタンド(GS)が減り続けている

ガソリンスタンド(GS)は、非常に重要なインフラを担っています。車を所有している人ならば必ず利用するのに、街中でも潰れてしまったGSが、見られます。一時期は閉店ラッシュだった印象でしたが、近年でも厳しい状況のようです。

GS:ガソリンスタンドの略。SS:サービスステーションの略。ここでは同一で扱っています。

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資源エネルギー庁によると、 2019年度末の全国のガソリンスタンド(給油所)数は2万9,637カ所だった。ピークの1994年度末(6万421カ所)から25年連続で減少、ほぼ半減した。
 要因は、1.人口減少に伴うガソリン需要の減少、2.燃費に優れたハイブリッド車や電気自動車の普及、3.高齢化に伴う運転者の減少、4.カーシェアの普及、などが挙げられる。
 ガソリンスタンド業界は、1990年代の石油製品の輸入自由化やセルフ式スタンド解禁などの規制緩和により、価格競争が激化した。さらに、2010年6月の消防法改正で地下埋蔵タンクの腐食防止対策の義務化など、一部規制の強化が小規模ガソリンスタンドの経営悪化に拍車をかけた。資金力の乏しいスタンドは、閉鎖や統廃合に追い込まれた。「SDGs(持続可能な開発目標)」の流れを受けて、ガソリン需要の減退が見込まれるなか、中小・零細企業を中心に厳しい経営環境が続くとみられる。

<東京商工リサーチ2020.11.12引用>


2.ガソリンスタンドが、無くなると

<車に給油が、出来なくなる>
車離れが進んでいる。燃費が良くなり給油回数が減る。コロナウィルスで外出しなくなった。需要が減る要因はありますが、車には電気自動車を除いて給油が必要なのです。給油が出来なくなれば、車は走る事が出来ません。

<冬場の暖房に必要な灯油配送に困る>
寒冷地で灯油配送は、死活問題に繋がります。北の大地では、屋外に400Lタンクが設置されている住宅もあります。アパート等の集合住宅でも90Lタンクが設置されていたりと、使用量が多いのでタンク容量も大きいのです。ポリタンクで運ぶには、量も重さも大変な労力になります。特に高齢者には厳しいと思います。

<車両トラブル増加>
日常点検が、疎かになり車両トラブルが増加しているようです。タイヤの残溝や空気圧、エンジンオイルの量や汚れ具合、バッテリーの状態など、日常点検は本来使用者に課せられた義務ですが、車に詳しくない方にとってみれば、GSでの点検が功を奏していた様子です。

個人的には、ボンネットオープンサービスは「何か売りつけられる」という印象もありますが、意外なところでした。


都市部ならまだしも、地方でGSが過疎化してしまうと、生活への影響は、重大な問題になります。元々のビジネススタイルが、給油だけでは利幅が少ない(税制の問題もあります)という事もありますので、車検や車両メンテナンスを含めた自動車整備や用品販売等に力を入れているGSもあります。


3.ガソリンスタンドのセルフ化

かなり昔は、安全性の観点から、給油を従業員が行なうフルサービス式でしたが、1998年(平成10年)の消防法改正で規制緩和により、顧客に自ら給油が可能になったのです。

この法改正が、セルフ式ガソリンスタンド普及のきっかけでした。スタッフを多く雇用しない事で人件費の削減が可能になりました。しかし、その後もGSが、減り続けたのは前述の通りです。



こうした状況を、GS経営側も対策をしていない訳ではありません。


4.セルフ化で見た光景

近所のGSは、セルフ式とフルサービス式の併用でしたが、近年に全ての給油は、セルフ式に変更になりました。

結果そこで働く従業員は、大幅に削減されてしまったのです。

24時間稼働させても人件費は、危険物取扱者を常駐させるだけで良く、多くのスタッフを導入しなくても良いのです。付随してゴミ捨てや窓拭きのサービスもなくなり、簡単なメンテナンス(オイル交換やタイヤ交換)の施設も閉鎖されていました。

「給油のみのセルフで行った方が、利益が残る」という経営判断


5.個人的な感想

私は、このGSを長年通わさせて頂きました。顔見知りになったスタッフと少々会話をしながら仕事の話しをしたりと、ごく普通の光景でした。

全面オールセルフ化によって、そのGSには、危険物取扱者しかいません。会話もなく、静まり返って活気もなく、個人的価値観では、店の温度が低い印象でした。

そこで私が思ったのは、

給油するなら、別にどこでも良いのではないか?

フルサービスを使わないなら「どこでも良く」価格が安い所へ行ってしまうのです。「どこで給油してもガソリンはガソリン」ですから、お店を選択する基準が、価格か立地だけになってしまうのです。

これは、私の仕事でも言える事なのです。

サービスではなく、価格競争に走る→利益が更に出ない
価格競争で元々利幅が少なかったのが、さらに苦しくなる。

私はこの長年通ったGSが、セルフ化され不便に感じただけでなく、そのGSに行く動機さえ無くしました。

セルフとフルサービスの金額差は、たった「5円/L」です。
10L給油しても差額は、50円。
100L給油しても差額は、500円。

この差額で雇用が、生まれるとは思えませんが、私はフルサービスを使用したいのです。


そんな おじさんの話しでした。

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