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どんな時に、コーチングは役立つのか? 〜ご自身でコーチングが必要かどうかを判断するための観点〜

こんにちは。大地です。

今日は、「どんな時に、コーチングが役立つのか?」について、記事を書いていこうと思います。

この記事の意図
ご自身や周囲(上司・部下・ご家族・友人)が抱えている課題・チャレンジ・テーマ・悩みについて、「コーチングが役に立つ課題なのか?役に立たない課題なのか?」を、ご自身で判断できるようになる。

問い: あなたが感じている、あなた自身の課題は?

この記事は、ご自身に寄せて捉えることで、その意味が腹落ちするようになります。

そこで、試しに3〜5つほど、ご自身が今感じている、ご自身に関する課題やチャレンジを、頭に思い浮かべてみてください。

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では、続けますね。

2種類の課題がある

昔、Eテレで一時期話題になった教養番組「白熱教室」という番組がありました。そのシリーズの中で「リーダーシップ白熱教室」という番組がありました。

「リーダーシップ白熱教室」では、ハーバード・ケネディスクールの上級講師であるロナルド・ハイフェッツが講師を務めておりましたが、その中でご紹介された概念があります。

それは、「課題には、2種類の課題」があるというものです。

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技術的な課題
努力はいるにせよ、既知の知識や技術を組み合わせたり、習うことで、解決が可能な課題のこと。

例えば、自動車の整備は、その車や部品の知識があって、それを整備するスキルがあればできます。また、アプリケーション開発も、基本的にはプログラミング言語がわかれば、かけます。そして、ロケットエンジンの開発は、多岐にわたる高度な知識が必要になりますが、それらの膨大な知識を組み合わせれば、ロケットエンジンを開発できるようになります。

これらは、「技術的な課題」に分類されます。

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適応を要する課題
既存の意識から成される思考パターンでは解決できない。その人の「モノの見方」「世界の捉え方」の盲点に気付き、新しい「モノの見方」「世界の捉え方」にシフトすることで、解消・解決が可能


例えば、テレアポは、電話機の操作方法がわかって、日本語を話す聞くができて、相手先の電話番号がわかって、話す内容もわかっていれば、できます。しかし、テレアポを苦手とする方は、比較的多いように感じます。一方、テレアポが大好きで大得意な人もいます。この違いは何か、モノの見方・世界の見方が違います。(例: 「テレアポ行為は迷惑行為であり、そんな行為をする自分は許せない」と思っているか、「テレアポ行為は自分の夢実現のための行為であり、そんな夢を追っている自分はかっこいい」と思っているかの違い)

もう一つわかりやすい例で話すと、権限移譲です。権限移譲なんて簡単なんです。どの権限を移譲するのかを決めて、誰にその権限を移譲するのかを決めて、その人に「はい、これから君がこの権限をもっていいよ!」と渡して、後は黙ってればいいんです。簡単じゃないですか?でも、世の中の多くの会社では、この権限移譲が進まない。

とても雑にいうと、「わかっているのに、できない。」「やりたいのにできない。」「やり方を知っているのにできない。」ものは、適応を要する課題に分類されると考えてみてください。長年苦手としていることなんかも同じです。

ポイントは、「適応を要する課題」は、「モノの見方・世界の見方」を変えることで、解消されていきます。それは、まるでメガネを掛けかえるようなことです。

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<コラム>
適応を要する課題の厄介な点は、「やらない理由」「やるべきでない理由」を理路整然と、正論を語ることで回避したりするので、それが適応を要する課題だと特定するのが難しい場合があります。(これは脳のホメオスタシスという機能が起こしているもので、詳しく知りたい方は、こちらから)

問い: あなたが感じている、あなた自身の課題はどっち?

冒頭で3〜5つほど、今ご自身が感じているご自身の課題やチャレンジは、「技術的な課題」でしょうか?それとも「適応を要する課題」でしょうか?分類してみます。

改めてお伝えしますと、「わかっているのにできない」「やりたいのにできない」「やり方を知っているのにできない」場合は、「適応を要する課題」です。

中には分類し難いものもあります。また、もしご自身の中で、「最もらしいやらない理由・できない理由」を考えたり、呟いている自分がいるとしたら、それは適応を要する課題である可能性が高いです。そんなご自身の心の中の動きにも、アンテナを張ってみてください。

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コーチングは、どっちの課題に適しているのか?

もしご自身の課題やチャレンジが、「技術的な課題」である場合は、コーチングはお役に立てません。以前、こちらの記事でも触れましたが、コーチングは知識やスキルを教えるものではないからです。

一方、もしご自身の課題やチャレンジが、「適応を要する課題」である場合は、コーチングをはじめとした「意識変容を通じた行動変容」を促すアプローチを検討してみても良いかもしれないです。

その理由は、以下のとおりです。

●理由1:「適応を要する課題」は、その人の「モノの見方」「世界の捉え方」の盲点に気付き、新しい「モノの見方」「世界の捉え方」にシフトする必要がある
●理由2:「適応を要する課題」に対して、「技術的な課題」の解決アプローチを行うと、事態がより複雑になる

この2つを解説するために、私の昔の部下との出来事についてご紹介します。

その部下は、ホウレンソウが苦手でした。何が苦手かというと、ホウレンソウするタイミングが、とにかくいつも遅いし、頻度が低い。しかし、ホウレンソウをすべきタイミングは、頭でわかっている部下でした。それでもなお、なかなかホウレンソウをしてくれない時期が続き、何度も何度も「悪いニュースは、とにかくすぐ言ってくれ」「事態が悪化する前に、一人で考えて行動する前に、相談してくれ!」と何度も叱りました。それでも、治りませんでした。

ある時、二人で飲みに行きました。そこで、ホウレンソウするタイミングについて話していた時、部下から以外な言葉を聴きます。

「私にとって、ホウレンソウというのは、できる人材か?できない人材か?のバロメーターなんです。ホウレンソウをたくさんする人は、結局一人で仕事を遂行して完結できない人。ホウレンソウをせずに、仕事を遂行して完結できることがかっこいいし、そうなりたい。だから、『ホウレンソウしろ!』と何度も言われるのは、正直『お前はできないやつだ!』と言われている感じがして、シンドい。

要するに、その部下の中では…

「ホウレンソウする」=「できない人材」
「ホウレンソウしない」=「できる人材」


…という「モノの見方」「世界の見方」があったのです。

逆にいえば、私が「ホウレンソウしろ!」と言っている言葉は、部下には「お前は出来損ないの人材だ!」と伝わってしまっていたということです。

これを知った私は、急遽アプローチを変えました。その「モノの見方」「世界の見方」が部下の中で変わるように、関わっていきました。その結果、その部下はホウレンソウをしてくれるようになりました。

この体験のポイントをいうと…

●「部下がホウレンソウするタイミングが遅い」という課題は、技術的な課題ではなく、適応を要する課題であった
●「部下がタイミング良くホウレンソウできるようになる」ためには、ホウレンソウに対するモノの見方を変える必要があった

もし仮に、私が部下に「ホウレンソウしろ!」(技術的な課題へのアプローチ)と言い続けていたら、事態はどうなっていたでしょう?

●部下が、メンタル疾患を患ってしまう
●私との関係性が悪化して、手がつけられなくなる
●部下が、退職してしまう

正に、事態がより複雑になっていて収集がつかなくなっていた可能性があります。

以前、こちらの記事でも触れましたが、コーチングとは97%の無意識にあるビリーフ(=モノの見方・世界の捉え方)を変えることができる手法です。だからこそ、「適応を要する課題」の克服に、コーチングが役に立つかもしれないと思っています。

もしあなたが今感じている課題やチャレンジが、「適応を要する課題」なのであれば、一度コーチングを検討してみてはいかがでしょうか?

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まとめ

「適応を要する課題」に対して、「技術的な課題」のアプローチをやり続けると、自分自身を苦しめることになります。苦しむことも時には大事です。一方、必要以上に苦しむのは、私は時間が勿体ないと感じています。

時間はあっという間に進んでいきます。苦しむことに時間を費やすより、より楽しい未来にドンドン突き進んでいった方が、人生楽しいと思っています。

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