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ANONYMOUS;CODE(アノニマスコード)感想

本当にお久しぶりです!零因子です.さて突然ですが実は私,9月ごろにとあるゲームを買いました.
買ってプレイしてクリアしたところまではよかったのですが,感想書こうと思っていたところいろいろあり半年経っていました…

ということで春休みになった今,そろそろ書くかということでカタカタ指を動かしています.待たせてしまった我が友には申し訳なさと期待に沿えるものになるかどうかの不安で一杯ではありますが,とりあえず書きます!言い忘れてましたがネタバレ注意です.

タイトルにも書いた通り買ったゲームは「ANONYMOUS;CODE」です!このゲームはswitchもしくはPS4でプレイでき,私は両方とも持ってなかったのでswitchを急遽購入し準備しました.本当はPCでやりたかったですね…(切実)
詳しい商品情報は公式サイトを載せておきます.気になる人はこちらからどうぞ!

http://anonymouscode.jp/

さてゲームの概要ですが,ジャンル的にはメタ科学アドベンチャーです.SFという認識で大丈夫だと思います.そしてこれは「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」に代表される科学ADVシリーズの最新作になります.
シリーズとは書いたもののほかの作品を全く知らなくとも全然問題ないです!ちなみに私もシュタゲをアニメで見たことがあるくらいでほかの作品は名前は知ってるかなくらいです.この長期休みでほかの作品もやってみてもいいかもしれないですね~と思ったり.

目次は以下の通りです.科学的な要素を中心に扱ってもいいかなとは思ったのですが,今回はストーリーやキャラ,ゲームのギミック中心で語りたいと思います.科学的な方は要望と書く時間があればやります.どっちかというとそっちの方がやりたいので,もしかしたら勝手に書き始めるかもしれません()

ストーリー

さて,ストーリーですがどの程度書けばよいのか自分でもよくわからなくなっているので本当にざっくり書きます.登場人物などは後述しますので…
それにネタバレ注意といえども本格的なネタバレは避けたいと思います.これを読んでいる途中に「やっぱり自分でやってみたくなった!」ってことになるかもしれませんし…

一言でいえばこの作品は「2036年問題により世界が滅ぶ未来をある方法で回避する,そして同時に一人の少女も救う」物語です.そしてさらに補足するならば,これらを達成するため「主人公はセーブ&ロードを使用し,何度も同じ時を繰り返すことで最善の未来を目指す」物語とも言えます.過去に戻り問題を解決していくこの感じはシュタゲに似ていて,あのワクワク感を思い出させます.シュタゲだと「椎名まゆりを救うためにDメールやタイムリープでβ世界線を目指す,牧瀬紅莉栖も救う」という感じで確かに構造は似ているな~という印象です.
…マジでざっくり書きました.流石に省きすぎなので太字を中心に適当に書いていきます.

まず2036年問題ですが,コンピュータ時刻を同期するプロトコルNTPが2036年にオーバーフローを起こしてしまう問題です.NTPは32 bitなので確かに約43億秒しかカウントできず限度があると分かります.ですがこれが原因で世界が滅びるのでしょうか.
ところでこれと似たような問題として2000年問題がありましたが,これはほとんど影響がなかったと聞いています(生れていないのでなんとも…).ですが事前に問題になっていたからこそ防げただけで,もしかしたら世界が大混乱した可能性もあったかもしれません.いまやコンピュータは必要不可欠な存在ですし2036年ともなればIoT等も一般に普及し生活の大きな基盤となっていると考えられるので,まったくありえない話ではないと思います.

次にある方法についてですが,その前に「世界層」の概念について書きます.この辺の話は書こうか迷ったのですが制作に携わっている志倉千代丸氏がインタビューでお話しされてましたのでいいかな~と判断します()
さてここで1つ想像してみてください.私たちは普段いろいろなゲームをしていると思います.そしてそのゲームは年々グラフィックや操作性がよくなり,時にまるで現実のように見えることもあるかもしれません.ではこの傾向がこれからも続いていき,この世界の物理法則を完全に再現できるような,現実と区別ができないレベルのゲームが誕生したらどうでしょうか?何をもってあなたは現実とゲームを見分けますか?
これが世界層の核となる考え方です.「シミュレーション仮説」というと馴染み深いかもしれません.つまりこの世界はシミュレーションの中の世界でそれを観測している「上の世界」が存在する.同様に私たちが完全なシミュレーションを完成させれば,それは1つの世界であり「下の世界」を生み出したことになる.このように無数に連なる世界たちをまとめて「世界層」と呼んでいるわけです.

この考え方,私はかなり好きです.量子力学を学ぶと世界がシミュレーションに感じられるとはよく言いますが,まさにそれかもしれません.世界は連続的ではなく離散的であるというのは驚くべきことではありますが,データとしてみれば比較的簡単に受け入れられるということです.

では世界層の一番上の世界は何なのか,どうやって生まれたのかという疑問ですが,私は因果関係そのものを否定しなければこれは理解できないのではと考えています.どういうことかというと私たちが「最初」を考えるのは時間を意識し因果関係が一方通行に成立すると思っているからであり,その「時間」が高次元においてどのように振舞うのか,あるいは存在しているのか,それを考える必要があるのではということです.私たちはあくまでも4次元の時空間に住む生物です.それ以上の次元は現在観測できませんし,どうとでも言えてしまうでしょう.

これは根拠のない私の妄想になるので長くは書きませんが,世界(すべての世界含めた世界)は時間的にも空間的にも様々なところで高次元的なループをなす構造になっているのではないかと思います.それを私が詳しく説明どころか想像すらできません.そもそも世界は何次元なのかも理解できませんし…
蛇足ですが超弦理論は世界を11次元で計算しているようです.高次元にしても物理法則は一般に矛盾なく説明できるというのですから驚きです.さらにこれは粒子の最小構成単位を重力子以外ではループとして扱っています.超弦理論の対抗馬としてループ量子重力理論がありますが,これもループとして様々な計算をしていましたね.もしかしたら「ループ」というのは大きなカギなのかもしれません.

話を戻しますがある方法について感想を書きます.その世界を救う方法はここに書きませんが,感想は書きます.率直に言うとまさに「なるほど!」って感じでしたね.この世界がシミュレーションであることをうまく利用した方法だと思います.「神をハッキングせよ」というキャッチフレーズもここからきてるのかなと思ったりしました(ハッキングではなくDos攻撃のような…).もちろん上の世界には私たちは直接干渉できませんからこれがベストな方法でしょう.製作者の皆さんに脱帽です.

一人の少女も救うの部分ですが,これはヒロインの愛咲モモのことです.彼女はまさにヒロインって感じですが,序盤ではどこから来たのか,そして何者なのかわからないのでかなり怪しかったです().なお可愛いのでOKです.ですがその正体が明らかになったときに納得させられましたし救う方法も斬新で面白かったです.科学ADVシリーズはかなりオカルト的な要素も含むのですが,うまく取り入れているのが印象です.今回ではファティマの軌跡やブラックナイト衛星などの取り入れ方が特に上手かったです.個人的にも一番上の層にデータを送って保存してもらうしかなくね?と思っていたので概ね実行してくれて個人的には嬉しかったです.まさかこっちに来るとは予想外でしたが…
これも脱帽です.

セーブ&ロードについては次のギミックの章で書きます.

ギミック

本作のギミックはシンプルですが面白いです!セーブ&ロードということで特定の場面でトリガーを使うと過去の一場面にロードできます.セーブは基本オートでやってくれますが例外ありです.最後の方では主人公ポロンと共闘している気持ちになれて胸熱でした.

さてなんでこんなものが使えるのか.これは世界がシミュレーションであり上の世界が存在するからです.実は厳密には違いますが面倒なのでプレイヤーの世界も上の世界の1つということでお願いします.ほかにも上の世界からの「贈り物」というチートも多数存在します.
この辺の能力の話なんですが,少しやりすぎてるなとは思いました.実際シミュレーションだとしてもそれを維持するには莫大なデータと電力(部分的に量子コンピュータを利用しているようだったので電力はさほどいらない可能性あり)が必要とされるわけでここまで無茶苦茶にはならないのではと思ったわけです.しかし上の世界で1人がシミュレータを独占している場合は別です.本作でもおそらくこのパターンなのでしょう.まさか一家に一台シミュレータがあって上で子供に遊ばれてるわけではあるまい…でも超未来ならワンチャン?

分岐ルートについて

おそらくここがこのゲーム最大の欠点かもしれません…
実はこのゲームはほとんど分岐がないです.選択する場面はいくつもあるのですが正規ルートでないとバットエンドとなりすぐに終わってしまいます.
個人的にもそこは少し嫌だったかもしれません.ゲームなのでエンディングは当然ありますが,あり得る可能性を潰してほしくなかったですね…
世界線や世界層といった多様な可能性のある世界を描写するゲームだからこそ,そのような「分岐」に対してもっとこだわってもよかったのではと思います.

ただここまで少しネガティブに書いてきましたが,別にこれが完全に悪いことだとも思いません.製作者側にその意図があるにしろないにしろ私たちには想像の余地が残されています.私はゲームでもアニメでも1から100まで全てを明らかにしてほしくはないと考えるタイプの人間なので,おそらくこれを批判している人ほど残念に思っていないかもしれません.ゲームを終えても選択の可能性やキャラクターの背景,世界観の設定を各々で想像して考えられる.それって素晴らしいことだと思いませんか?(洗脳)

個人的な思想は置いといて話を戻しますと分岐ルートは確かに少ないのでクリアまでに時間はあまりかからない印象です.私は結構ゆっくりやってたので20時間くらいかかりましたが,目安は10時間程度のようです.

キャラクター詳細

キャラクター詳細ですがメインキャラと感想を一言ずつ書きます.

高岡ポロン

本作の主人公.ガチでいいやつ.ザ・主人公

愛咲モモ

本作のヒロイン.かわいい.最初は履いてな(殴.

弓川クロス

ポロンの相棒.声優が声優なのでふざけるかと思ったけど最後まで真面目でいいやつでした.主人公サイドの頭脳.

牧ウインド

古典的ヲタク.AIアプリで本当にええんか?

小津谷天弦

ただのおっさんかと思いきや素晴らしい人脈.頼りになります.

宝生乃々花

かわいい(迫真).シリアスな展開になっても癒されます.結構重めの過去がありそうだけどそこら辺聞きたかったです.

倉科バンビ

警察アイドルのセンター.ポロンと√入りそうだったけど分岐はありませんでした…

JUNO

世界最強ランクのハッカー.量子テレポーテーションどうやってやってるのか気になります.

蘇我アスマ

地球シミュレータを完成させた天才少年.正直一番救いたかったですね…
わりとどうしようもなかったとは思います.泣けます.

一応こんな感じです.ルート分岐がないのと日常回が少ないので深くは掘り下げられないのが欠点ですね…
追加でダウンロードできるとかだとかなり嬉しいんですけど,前記した通りプレイヤー側で補完すればよいのでしょう.

主題歌

主題歌はいとうかなこさんが歌う『GAME OVER』です.さてシュタゲでも主題歌や挿入歌の歌詞はかっこよく厨二心をくすぐられるものでしたが,本作でもこれは健在です!本作の世界観やストーリーをよく表現していて素晴らしいと思います!

特に私が注目したのは「もつれあう契約」や「光さえ超えてしまう」というところですね.これは量子もつれのことを表しているのでしょう(ノーベル物理学賞でも話題になりましたね).

さらに「数えきれないピクセル」や「数千億もの並列処理」はシミュレーション世界を描写しているようで好きなフレーズです.

「動きは微分係数」の部分を聞いてニュートンの運動方程式やシュレーディンガー方程式を思い浮かべました.世界は微分方程式で記述されますので…
「変化率」「差分」「微小積分」というワードも飛び出しましたね.これは地球シミュレータの計算処理を表しているのかな~と思ったり.

とにかく世界観やストーリーにあっていて最高の一曲でした(語彙力…).

最後に

全体的にとても満足できるゲームだと思います!まだまだ語り切れませんが,思いつけば部分的に書くかもしれません.
ゲームに点数とかはつけない主義なので(どのゲームも面白さのベクトルが違いますし),定量的には評価できませんがもう一度細かいところまで見たいなと思わせてくれる良いゲームだと思いました!

それではまたお会いしましょう!ノシ

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