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サッカーの試合を、上から撮影するときに、計算すること(2)

引き続き、かなり、マニアックなことを書きます。

私はサッカー未経験者なので、息子のサッカーの試合を見る時、上からの映像がないと、何が起こっているのか、チンプンカンプンである。だが、上から撮影しようとすると、計算しなくてはならないことがいくつかある。一つ目として、どんくらい離れて撮影するか、ということを、前回、書きました。

今回は、距離が決まったとして、7.5m上空にあるカメラは、どんくらい下の角度に向けておけばよいか、という話をします。飛行機で言うところの「ピッチ」です。

このピッチに関する計算をマスターするのに、私は2年間くらいかかりました。2019年6月から、Bi Rod 6C-7500とソニーHDR-AS300の組み合わせを使って、約1200回の俯瞰撮影をしてきているのですが、試行錯誤して、おおよその計算方法を決めました。

計算過程を、実際に、見ていただこうかと思います。

まず、息子の試合の会場が、「時之栖スポーツセンター 舟久保グラウンド(F•G•H)」だよ、という連絡が来ました。なので、さっそく、Googleマップで視察です。

またまた、ずいぶんと山奥にある様子ですが、そんなことより、会場の寸法を確認します。

この試合会場は、だいたい68mx105mであることが分かります。そして、ゴール側から真横に見た図で考えていくと、

試合会場のタッチラインからタッチラインまでの距離が68mであるとする。前回の計算をしてみると、タッチラインから、外側にだいたい11mくらいの場所で撮影すると、どうやら両方のゴールが枠内に入るが、そんなに後ろに下がると、ジャングルの中で撮影しないといけないので、現実的なラインで、タッチラインから4mのところに、7.5mの三脚を立てることにする。

そして、試合会場内で活躍する選手たち全員が映り込んでほしいと考えると、手前側はタッチラインが入っていればいいし、奥側はタッチライン上に立つ人の2倍くらいの高さまでが入っていればいいと想定できる。(身長の2倍のジャンプするやつは、ロナウドくらいしか知らないので、妥当な想定)

つまり、この赤線の範囲が収まっていれば、良い気がする。ただ、それでも、できるだけ、画面の中央に映ってほしい、というのが人情なので、計算は続く。

カメラの画角が、だいたい100度であるとして、もし手前のタッチラインがギリギリ入ればいいから、できるだけ上向きに角度を設定すると、下図の赤点線くらいの角度を向ければ良さそうだし、

もし遠方でロナウドがジャンプしたときに頭がギリギリ入ればいいから、できるだけ下向きに角度を設定すると、下図の赤点線くらいの角度を向ければ良さそうだと分かる。

そして、いつでも、極端なことよりは折衷で行くのが安全なことを考えると、上2つの角度の中間にするのが、良さそうだと思えてくる。

実際に計算をしてみると、手前タッチライン基準でできるだけ上を向ける場合、90度-ATAN(4m/7.5m)*180/3.14+100度/2=12度

遠方タッチライン基準でできるだけ下を向ける場合、90度-ATAN((4m+68m)/(7.5m-4.0m))*180/3.14-100度/2=53度

そんで、12度と53度の中間で、32度(ちょっと、端数処理がゴチャゴチャ発生しているので、単純計算だと合わないですが)

そして、この計算があっているとすると、だいたい、7.5m三脚を設置した場所から、11mくらい離れたところに、画面の上下の中心がある、ということになる。(赤矢印のあたりに、三脚設置で、赤線のあたりを上下の中心が通る感じ)

それで、実際の画像を見てみると、

まあまぁ狙い通りになっていると思いますが、いかがでしょうか?この計算に基づいて、撮影したのが、これです。

というわけで、今回は、手前から奥側まで、ちゃんと画面に入るようにするためには、どのくらいの角度にカメラを傾けるのか、という計算をしました。
事前に、撮影可能スポットというのが判明しないので、ある程度の測定は出発前にしておくのですが、あとは、当日、現場についてから、撮影可能な場所はどこか、ということを特定して、いそいでPCをネットにつないで、最終的な角度計算を行うことになります。
Googleマップの「距離を測定」というのが、スマホ版だと、10m単位くらいでしか測定できないので、おおざっぱ過ぎて使えないので、PCを開いて、測定する必要あり、というのが現状です。

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