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映画感想『リボルバー・リリー』

◆あらすじ◆
大正末期の1924年。関東大震災からの復興で鉄筋コンクリートのモダンな建物が増え、活気にあふれた東京。16歳からスパイ任務に従事し、東アジアを中心に3年間で57人の殺害に関与した経歴を持つ元敏腕スパイ・小曽根百合は冷徹非情な美しき諜報員として「リボルバー・リリー」と呼ばれ、いまは東京の花街の銘酒屋で女将をしていた。しかしある時、消えた陸軍資金の鍵を握る少年・慎太と出会ったことで、百合は慎太とともに陸軍の精鋭部隊から追われる身となる。


同監督の作品は『窮鼠はチーズの夢を見る』以来だ。

『窮鼠~』はとても好きな作品だったがその後、長編2作品を経ての今作『リボルバー・リリー』は【映画】と言うカテゴリー作品として非常に作り込まれていた感触。
もう入口から日本映画とは思えない構成で、行定監督の力量を感じた。

おそらく時代背景、カメラワーク、役者達のセリフ回し、色調、美術、衣装etc…が映画たる物として巧みに融合し、それぞれが程良く主張を持ち成り立っているからだろう。

個人的に懸念していた綾瀬はるかのアクションだが、まぁ今回はコメディタッチではないし何処までこの大真面目な背景で立ち回りをこなせるのか?と思ったが・・・正直私の杞憂だった。

冒頭彼女がテーラーで一着のドレスを誂えるのだがそのドレスが今作のクライマックスでアクションシーンを盛り上げるのに一役買っているのだ。
綾瀬はるかの着用ドレスにはどれも大正モダンな雰囲気を持たせていてとても美しい。

そのドレスを仕立てるテーラーの主人が野村萬斎なのだがこれがまた只者じゃない雰囲気満載(駄洒落じゃないことを記しておく)で綾瀬はるか演じる百合を見送る立ち姿に惚れ惚れする。

野村萬斎含め役者は豪華だが、その中にちょっと個性的な若手(?)を起用したのが奏功。

ジェシー(SixTONES)、シシドカフカがなかなか魅せる。


特にジェシーは思った以上に良かったなぁ。あの子あんな太い声だったっけ?ww

それと板尾創路ね、下衆野郎を演じさせたら抜群だね(笑)。小物感が凄まじい!
で、末路は「ギャフン」と言う(笑)


個人的には清水尋也演じる若き諜報部員はなかなかでしたわ。

ちょっと狂気を孕んだ役が多いのが気になってずっと彼には注目してるけど彼独特な路線を確立しつつある感じがするな。彼の雰囲気は大好きっす!これからがまだまだ楽しみっ!!
(*≧▽≦)bb


軍を含め、混沌とした日本の情勢、迫力ある銃撃戦になぞらえた反戦テーマ、きな臭い昨今の情勢を踏まえても今作の意味は大きい。

こんな日本映画が観られるなんて嬉しさしか無い。てかマジでキャスティング絶妙!

老舗うさぎ屋のどら焼きは私も大好きだよ~~~ん💕

食べた~~~~~~~~~~~~い!!


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