⑬-1補足 CoderDojo豊中南 事前検討

CoderDojoの理念

CoderDojoの自分の道場をひらくためには以下のベーシックな理念を守っていく必要があるのだけど、なかなか難しい面もある。

  1. 若者が技術を作り上げていくための支援を行い、ひらめきを与えることに尽力します

  2. できうる範囲で、高い水準の児童保護をします

  3. 道場に参加する子ども達や、その保護者から料金を徴収しません

  4. 保護者が道場に参加することを推奨します

  5. 持っている知識を自由かつオープンに共有します

  6. 自分たちの道場内だけでなく、他の道場とも知識を共有します

  7. CoderDojo コミュニティの世界的なブランドを維持し、大切にします

  8. 参加者間の協力を促進し、同世代間のメンタリングや参加者同士のプロジェクトを推奨します

  9. 性別、人種、性的指向、信念、宗教、能力に関係なく、ボランティアや子ども達を歓迎します

1の「ひらめきをあたえる」

時間の制限、人的リソース、そして子どもの多様性などの理由によって、子どもの自主性だけで進めることは難しい面が多く、ついつい教えすぎてしまう。
本来、いろいろ悩んだり工夫する経緯を経て、ひらめきとか楽しさを感じることができるのだが、運営側が、子どもたちが時間内で楽しく一通りの達成感を味わってもらおうとするあまり、ヒントを与えすぎてしまう。手伝いすぎてしまう。
子どもたちの興味の持続とあわせて、今後も考えていく必要がある。

2の「高い水準の児童保護」

ヨーロッパで始まったCoderDojoならではの高い要求がある。
たとえば、

  • 身元確認

  • 法規制

  • ボランティアの募集方法

  • 行動規範

  • 虐待のタイプ

  • 虐待を報告するためのプロセスの導入方法

  • 安全なオンラインセッションのやり方

とくにDojoに携わるおとな達の健全性を確保するための身元確認やその教育などのプロセスが重要視されている。
ボランティアで教えてくれる人やサポートしてくれる人たちを事前にフィルターにかける必要が生じる。なかなか難しい。
身近なところでは、13歳以下の子どもたちには保護者が同伴しないといけないとか、自宅を会場にしてはいけないとか、会場で子どもと大人を一対一にさせないとか、様々な面でリスク想定されている。
ただ、日本では結構このあたりはゆるい現状がある。普通の学習塾なんかでもここまで厳密に管理されているところは少ないのではないかと思う。
自分の道場では、近所に住む顔を知った人たちだけで、まずはスタートして、徐々にそとに広げていこう。

3の「料金を徴収しません」

事前にお金のことは十分検討しておく必要がある。自腹で経費を賄うとか、募金で埋め合わせる、とかだけでは活動が行き詰まってしまう。経費を確保できる手段をしっかりと確保しておく必要がある。
実際に経費は結構掛かる。
パソコンを持ってこれない子どもが大半なのでパソコンは子供の数だけ必要になるし、会場費用、空調費、保険費用、インターネット接続費用などなどが必要になる。
子供に来てもらうことが最優先となるため、ややこしい募金の話をお願いすることは実際問題難しい。
スポンサーをつけるにしても、十分な実績をつくらないと、話すら企業に持っていけない。
やはり地元の施設や資源を利用させていただけるように、日々なんらかのコネクションを築いて行く必要があるんだなと思う。

4の「保護者が道場に参加すること」

本来は13歳以下の子どもには保護者が同伴することを推奨されているのだが、現実にはこれも難しい。
ただ、Dojoに来てくれる子どもたちの大半が、その学区の子どもたちなので、Dojoからは自宅にも学校にも近いのが少し安全材料。
さすがに小学校低学年の子どもについては最低限、行き帰りのお迎えはお願いしている。それでも保護者が来れそうにないときには、サポートしてくるおとなが子どもといっしょに帰ってくれるのがありがたい。


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