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行分け日記 吉行の朝

行分け日記
吉行の朝


目覚めたら
吉行淳之介が
頭の中を
占めている

はじめ
エロ作家だと思っていた
そういう事ばかりで
話題に上っていたから

詩人じゃん

根底に
乾いた目がある
乾いているが
透明度が高い
深い
諦め

娼婦という存在は
令和の現在
消えてしまった
繊維壁のきらきらした
畳の間に
座っていたのに

その目が
怪異に向けられるとき
詩が
もっとも高まる
幽霊なんて出てはこない
そもそも
その作品世界は
冥界での出来事に
近いものばかり
女も男も
本当は死んでる
気が付く前に

晩年
作家は
葛飾に通うことになる
腕のいい眼科医のいる
葛飾

晩年には
まだ遠い
そう思いたい
私も
葛飾に通う
自転車で

水際で
浮子を見ている
これが
精神にはまことによくない
そうならなかったことぱかり
思い出される
どうにもならない
でも狂おしい
頭には
古い歌謡曲が鳴る
ジャズやロックではなくて
沢田研二や
ピンクレディー

私の葛飾は水のまち
作家が
運転してきて
辿り着いた東京の端っこは
どんな町だったのだろう

角川文庫で
灰色の背表紙の
著作群
もう見ないな
ああ 私が本屋に
行かないからか
文芸文庫で
お高くなってる

この作家も
昭和
腿尻三年
胸八年
とか言ってたような
別人かな

写真では
眠そうな半眼の
印象

そういえば
父 妹
作家だった
姉は女優
母は連ドラの主人公

妹の作品は
なんというか
「底意地が悪い」
あくまで
個人の感想です
嫌な人間が
よく出てくる

主人公は被害者
令和のこの世
被害者ばかり
ありきたりに
風刺
ちく

私以外
みんななくなって
いくな

朝から
吉行淳之介


だった
気分
悪くない


行分け日記
ライクア詩

ということで
この形式を
しばらく試します

ライクア詩
の部分は
見た目に詩に見える
でもいいですし
詩のような部分がある
でもいいですが
できれば
後者を感じてもらえれば
嬉しいのですが・・・



私の中では
「行を分けて書く」

キテ
ます



一日休んだら

メッセージが

56週連続投稿

になってた

別に休まなくてもよかった 今は なんだか書けてるし(中身の出来は言いっこなしで)


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