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黒体

黒体

黒体と薄々暴かれ、距離を置かれたとしても、こちらとしてはどうにも仕方のないことで、それはそれ、特に変わらず日常を送るほか有るまいと。生まれつきの黒体はいかに形を変えようともつきまとい、変化しない。しかし、存在の有り様というか、出てくる気というか、そのようなものに無頓着になる加齢変化などにより、はっと色を消すものなのかもしれないと言うわずかな望み程度は持ち続けても許されたしく。別に出そうとしているわけではなく、蛸のように吐き出すわけでもなく、場が黒く染まってしまったなら、水をかけようと懸命になっているのに、薄まりはしても拭えないのだから。だから、壷のようなところを見つけて閉じこもることにしたのだから。こちらが引いたのだ。なのになぜ、今更、ことさらにわだかまったり、蒸し返したり、記録に載せようと。こうなると、あえての黒で。そのあらわの黒体で。黒点と美化するに何らかの教宣と開き直りと、ひそかな敵意と、静かなとどまりをと、たぎらせては冷まし、冷ましては溶かされて、その過程の為に眠り途切れる

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