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本の周辺などつらつら1300文字

秋なんで本読みのことなどつらつらと

今迄どのくらいの本を読んだのだろうと思った というのはツイッターでおよそ100冊の分量の写真を見たから 自分の本棚に照らすとおよそ本棚にあるのは1000冊足らず 漫画も含めて

それをすべて読んだかというとそれはない 積ん読はおおいし 難しい本はほぼ持っていない 見返すと いわゆる90年代サブカルチャーの本が多いのに今更驚いた 

廊下にほとんど読んでいない本の二列が立っている ヘミングウェイ短編集の新潮版3完本が青く光る 仕事辞めて時間が自由になったら読み込もうと思っていたものだ ほかには 不幸な事故で筆をとれなくなってしまった漫画家 岡崎京子の小説集や 田村書店で安く買い集めた詩集など 詩集を読む というとロマンチックな夢想家みたいだが どちらかといえばグロテスクでエロチックな夢想家で私はある

老眼がこんなに早く 勢いよく進行するとは思わなかった 気力 新しいものを貪欲に取り込もうという意欲 それらもこれほど衰えるとは思わなかった ない時間をやりくりしてこそ意欲も集中力も高まるのだろうが 下手すれば囚人よりも自由時間の少ない生活には戻りたくはない

それでも ぽつぽつと読みたい本は現れてくる ここのところでは「コンビニ人間」の村田紗耶香がそうだった なんとなく相性がいい これもまた最近知った木下古栗と少しテイストが似ている 木下の方がめちゃくちゃだが

子が四月から日本文学科に行く予定である 課題として2000字での図書推薦文という文章を求められている そこで先日 父もトライしてみた

ちなみに子は見たところほとんど本を読んでいない 星新一すら 宮沢賢治を何冊か読んだだけのようだ 子は本棚を持っていない それで文学部 大丈夫か?

ちなみに村田紗耶香の出た高校は水を挟んだ対岸に位置する高校だった 向こう岸の森の中にむき出しになってるあの建物なんだ? とよく授業中考えていた 窓から見える景色だけが取り柄の高校だった 村田氏の高校は当時は違う名称だった

ほとんど本のことに触れていない 本について 熱く語る情熱も薄れた いまはただ 強烈に常識からかけ離れているようなこちらにびんたをかましてくるような本 読めるけれど何を言っているのかよくわからない煙に巻かれるような本 戦慄すべき惨劇のノンフィクションなど 極端な本だけが読みたい 現代詩の現代詩的範囲内での難解さにも飽きている うんざりしている

しかし 考えてみるならば そういう傾向は若い頃とそれほど変わっていない 小説で受けていた衝撃にすれっからして 陰惨な事件のノンフィクションなど読むようになった 人のダークサイドに行かれる傾向は昔からあったが 月並みな言い方だが小説世界をこえて起きるとんでもない事件が多発している それらについては知らなければならないという勝手な強迫観念がある

様々な本から発想がくる 本に限らず 目や耳から入る刺激からしか発想が浮かばない 内面なんてほぼ空っぽだ だから 何を読んでも空っぽのアウトプットになる むしろそうならなければならないと これも自分勝手な強迫観念を内面に持っている



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