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見たライブ

見たライブ

ひととき伝でライブのチケットが手に入る時期があった。いろいろな日本のバンドを見た。ブルーハーツ、ゴーバンズ、エコーズ、爆風スランプ、ドクトル梅津バンド、チャクラ、四人囃子。そしてRCサクセション。思いつくまま。

ブルーハーツはドラムの人がとてつもなく早いエイトビートですごかった。四人囃子は今は亡き有明エムザ? だったかものすごく場違いな感じの会場で、観客の年齢層が高かったのを覚えている。音楽会、といった感じの落ち着いたライブ。テクニックを味わうといった感じで。

中でもとりわけ思い出深いのはRCだ。横浜アリーナ。清志郎、チャボ、リンコの三人だった。G2も居ないし、新井田耕造も脱退していた。そのかわり、春日博文がドラムを叩いていた。末期RC。後で雑誌の清志郎特集号を読んだところ、RCが一つのピークを過ぎて、方向感を見失っていた頃だったようだ。

RCで一番好きな「君が僕を知ってる」は確か演った。清志郎の歌詞は怒られるかもしれないがまあ、幼稚だ。しかし、高校生くらいのいろいろと鬱屈した気持ちや、好きなあの子とのあれこれの感情を表現させたらこれ以上私にしっくりくる歌詞を書く人は居ない。

流行ってからのRCしか知らなかったので「僕の自転車の後ろに乗りなよ」と言う曲は初耳だったが、けだるく、妖しく、えんえんと続く曲だ。青いライトに照らされたステージ上で自転車に乗って国立あたりをデートするといった内容をけだるく歌う、退廃的な雰囲気は水底で行われたライブのようだった。

確か、あの日は、電車の関係で、一番盛り上がる「雨上がりの夜空に」の途中で会場を後にした。最後まで見ることが出来なかったのだ。もう二度度見ることが出来ない水底のライブ。

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