見出し画像

ピーピーピーピー、その土地の光と音に出会い直す | Zen Sounds 撮影日誌 #05

自分は神奈川で生まれ育ったんですが、今は高知に拠点を置いています。

2022年の秋から東京との二拠点生活を始めて、時間を経るにつれて軸足が高知に移ってきました。そう言うと必ず聞かれるのが、「どうして高知に?」コレにいつも困ります。

理由もなにも、生き方を緻密に計画してきたのではなく、自分の感性や感覚を大事にしてきた結果として今があるだけです。ポエム調になることを恐れずに言えば、光や音を追い求めてる、それに尽きます。でも、出会ったばかりの人との世間話でいきなり詩人を演じる度胸はありません。

なので、「どうして高知に?」と聞かれたら、今後は「Zen Soundsを観てください!」と答えようと思います。これは真理かつ便利です。しかし、チャンネル登録者6人(2024年2月28日現在)という数字を見られて「この人、大丈夫な人かな?」と勘繰られても困るので、もしよかったらチャンネル登録をお願いします。

そんなわけで、今回は高知県高岡郡佐川町にある牧野公園に行ってきました。2月9日の午後のことです。

自分は長い一人暮らし生活で一度もテレビを所有したことがなく、「朝ドラ」というのも観たことがないのですが、評判が良かったと聞く「らんまん」の牧野富太郎の「牧野」です。生家の裏山が公園になっていて、敷地内には牧野先生のお墓もあります。それ以上の説明はGoogle先生の方でお願いします。

牧野富太郎の「小学校中退」という学歴に対しては大きなリスペクトがあります。

「らんまん」も未見なのですが、放映当時に発刊された書籍のPR映像を作ったことがあり、その時にこの公園で撮影をしました。気が向いたので再訪してみたら、われらの牧野富太郎が愛したバイカオウレンが咲き乱れていました。

15時という町の営みが活発な時間帯で、しかも満開のバイカオウレン目当てにたくさんの人が訪れるピークシーズンの撮影。作業するトラック、近くの保育園の子供、ケータイのカメラで「カシャ」、山の下を走る電車、上空を飛ぶ飛行機。さまざまな生活音が入り込んできます。それらによって虫の微かな鳴き声や鳥の清らかな鳴き声がかき消されているような気がしてボツにしようとも思いましたが、これはこれで自分の心の中にある大切な風景だったな、と思うようになりアップしました。

音よりも画に惹かれて撮った30分ですが、改めて観てみると、この場所ならではの時間がそこにちゃんと流れているように感じます。それを再現するための録音ができていないのがもどかしいです。録音の奥深さと必要な機材は理解できてきたので、これからもっとがんばります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?