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追跡!鳥取ブロッコリーが食卓に届くまで

全農広報部note編集部員Nです。全農はJAと連携して、生産者が栽培した農畜産物を販売する仕事をしています。
ところで、みなさんは青果物がどのように届くのか、見る機会はあまりないのではないでしょうか。そこで今回は部員Fと一緒にブロッコリーの産地、鳥取県に行ってきました。ブロッコリーがみなさんのもとに届くまでを紹介します。

畑のブロッコリーたちがお店デビューするまで追っかけ取材!
(音声もでます)

このように畑からお店まで、ブロッコリーはいろいろな工程を経て届けられます。動画で「ブロッコリーの旅」をお伝えしましたが、せっかくなのでちょこっと解説したいと思います。

収穫前のブロッコリー畑にお邪魔!

というわけで、ブロッコリーの産地のひとつ、JA鳥取中央管内の生産者である後藤さんの畑(鳥取県倉吉市)にやってきました。
鳥取県では、4~6月、10月~翌年3月までブロッコリーを生産、地元市場をはじめ、関西市場や関東にも出荷しています。

大きな葉っぱの中にブロッコリーが一株。わたしたちが食べているのは「花蕾(からい)」と呼ばれる蕾(つぼみ)の集まった部分です。

畑のブロッコリーをチェックし、花蕾がちょうどよい大きさになったものから順番に収穫します。ひとつひとつ丁寧にナイフで切っていきます。

葉っぱもザクザク落としちゃいます。

お!店頭に並ぶブロッコリーの姿になりましたね。
ちょこっと葉っぱを残しているのは、国産の印なんだそう。今ではスーパーに並ぶ生鮮ブロッコリーのほとんどが国産ですが、かつては海外産も入っていたので、国産と分かるようにしていたとか。
 
鳥取ブロッコリーの特徴は朝どり!収穫は主に早朝、4時ごろから始まります。実際はまだ真っ暗な中、ライトをつけて収穫しています。畑の規模などにもよりますが、1日1000株くらいは収穫するそう。

通常は生産者が大きさを選別して箱詰めしますが、全農の野菜広域センターへ出荷作業をお願いする場合、ブロッコリーのサイズは気にせず専用コンテナに入れます。
 
鳥取県では7~9月を除く、10~6月までブロッコリーの出荷があります。冬には雪が降る鳥取県。ブロッコリーは一週間以上、雪に埋まってしまうとダメになってしまうので、冬場は天気を見ながらの収穫になります。また、霜がおりると凍ってしまうため、霜対策も必要です。
 
ちなみに…好きなブロッコリーの食べ方を聞いてみました!
「やっぱりゆでてマヨネーズが一番かな」
ですよね。わかります。ほかには、焼いて食べたり、茎をきんぴらにしたり、ブロッコリーのポタージュスープもおすすめだそう。
葉っぱを乾燥させてお茶にすることもあるそうですが、産地ならではですよね。もし直売所などで葉っぱと出合ったらやってみたいなと思います。
 

収穫されたブロッコリーが向かうのは
「JA全農とっとり野菜広域センター」

専用コンテナに積まれたブロッコリーたちがやってきたのはこちら。大山町にある野菜広域センターです。このセンターはJA全農とっとりがJA鳥取中央、JA鳥取西部と共同で運営しています。

ここではJA鳥取中央やJA鳥取西部の生産者が収穫したブロッコリーを大きさごとに選別して発砲スチロールの出荷箱に詰め、各市場へ出荷しています。
生産者さん自身が行っていた出荷作業を請け負うことで作業時間や労力の軽減、そしてブロッコリーの生産拡大などを目指しています。また、ブロッコリーは鮮度が命。氷詰めにすることで、品質の保持にも努めています。

センターに近い生産者さんから収穫したばかりのブロッコリーが持ち込まれます。また、JA管内のいくつかの場所に集荷場を設置して、全農が集荷にまわる産地もあります。

センターに届いたブロッコリーはすみやかに冷蔵庫へ運ばれます。

ひえびえ~
ブロッコリーたちをしばし冷蔵庫でお休みさせます。午前中に届いたブロッコリーは午後、午後に届いたものは次の日の午前中と、予冷してから出荷作業に入ります。

予冷したブロッコリーをスタッフのみなさんがひとつひとつチェック。花蕾の大きさごとに分けて、箱詰めします。

発泡スチロール箱の中に行儀よく並ぶブロッコリーたち…。みなさん、手慣れた様子でブロッコリーを素早く詰めていきます。

発泡スチロール箱に詰められたブロッコリーたちはレーンにのせられ、運ばれた先は…

でーん!氷詰めマシーン(製氷機)!
このセンターには2台入っていて、1日に約2500箱分、氷を詰めることができます。

ひと箱ひと箱流れてきて…

ザザザッ!フレーク状の氷が勢いよくかけられます。

氷詰め状態のブロッコリーたち。
すやぁ~(と思っているかどうかはわからない)。

ふたを閉じたら、あとは出荷を待つだけ…。

冷蔵トラックに載せて、地元市場はもちろん、中国市場、関西市場、関東へ旅立ちます。トラックには鳥取の白ネギさんも一緒に載っていたり。
それでは、いってきま~す!

冷蔵トラックに揺られ…、JA全農青果センターに到着!

鳥取ブロッコリーの出荷先の1つ、JA全農青果センタ―(株)東京センターに到着しました。こちらは全農グループで青果販売を担う会社です。
青果物の販売は卸売市場を通した市場出荷が中心ですが、全農青果センターでは卸売市場を経由せず、産地から出荷された青果物をスーパーや生協さんのニーズに合わせて、直接販売しています。

到着したら、すみやかに冷蔵倉庫へ。
青果物は全国各地から届きます。産地からお店や自宅まで、できるだけ鮮度を保って青果物をお届けできるよう、流通のコールドチェーン化に取り組んでいます。

店舗ごとに必要な数をカゴ車にまとめて、横づけした冷蔵トラックに急いで積み込みます。いざ、お店へ!

JA全農青果センター株式会社
https://www.z-center.co.jp/

いよいよ店頭デビュー!
ヤオヒロさん、到着です。

“ワクワクスーパー”のヤオヒロさんは埼玉県上尾市に4店舗展開する食品スーパーマーケットです。もともと八百屋さんからスタートしているので、特に野菜への強いこだわりがあるそう。常に最適な産地の野菜を鮮度の良い状態で仕入れ、厳しい鮮度管理からパッケージング、陳列まで徹底した管理のもと、お客さまに笑顔でお買い物してもらえるよう心がけています。
今回、鳥取ブロッコリーたちが到着したお店は浅間台店です。

発泡スチロール箱の中で出番を待つ鳥取ブロッコリーたち…。ヤオヒロさんの特徴のひとつ、うずたかく積まれた売り場にデビューする時がきました。

撮影日:2022年12月23日

いらっしゃいませー!!
鳥取から氷詰めでやってきたブロッコリーたち、ピチピチしています。


撮影日:2022年12月23日

おいしく食べてもらえますように…。お買い上げ、ありがとうございます!

ヤオヒロさん
https://www.yaohiro.co.jp/

ブロッコリー食卓までの旅、いかがでしたでしょうか。畑にいる様子や店頭に並ぶブロッコリーは見ることがあっても、畑から店頭までどんな工程を経て、どのように運ばれているのかを見る機会は少ないのではないかと思います。

消費者のみなさんに新鮮な状態で届けたい、おいしく食べてもらいたい…。生産者さんはもちろん、販売流通にかかわるJAや全農、市場の担当者、スーパーさんも同じ思いです。鮮度を保つため早朝の気温の低いうちに収穫されたブロッコリーを、氷詰めにしたり、冷蔵トラックで運んだりと、生産から輸送、保管、販売まで低温でつなぐ「コールドチェーン(低温物流)」に取り組んでいます。

*鳥取ブロッコリーと出合えるところ
出荷期間は10~6月。
出荷先は中国市場(鳥取、広島、岡山)、関西市場(大阪、京都、神戸、奈良)、名古屋市場、関東(JA全農青果センター)と、幅広く出荷しています。
ブロッコリーの産地は全国各地にあるので、タイミングよく「鳥取ブロッコリー」と出合う機会は少ないかもしれませんが、お店でチェックしてみてくださいね。


さて。ブロッコリー、みなさんの好きな食べ方は何ですか?わたしはゆでてマヨネーズのほか、おかかあえやそぼろ煮にすることが多いです。硬めに火を通すのもいいし、くたくたに煮てもおいしい。うちのTwitter担当イチオシはピクルスです。

鳥取をはじめ、全国各地で栽培されているブロッコリー。みなさん、おいしく食べてくださいね。

いろいろな楽しみ方、紹介しています!
全農広報部【公式】日本の食を味わう
https://twitter.com/zennoh_food

おまけ…

鳥取ブロッコリーに会いに来たついでに、鳥取砂丘にて。