続けてきてよかったな、公式ツイッター
こんにちは。全農広報部note編集部です。私たちの運営する「日本の食を味わう」ツイッターが開設して1年半を迎えました。ここまで継続できたのも、フォロワーの皆さまのおかげです。1人1人の方にありがとうと言って回りたいくらい感謝しています。当初はフォロワーさんが増えず悩み、試行錯誤を続けてきました。今回はそんなこれまでの変遷をお話ししたく、筆を取りました。昔の(いま読むとなんだか恥ずかしい)ツイートを紹介したりしているので、どうぞ生温かい目で気楽に読んでいただけたらと思います。
目的無きアカウント開設!
「日本の食を味わう」は2019年7月に開設したアカウントですが、実は、明確な目的もなく「とりあえずツイッターやる」という部内からの発案で始まりました(手段ありきなんて、成果の出ない公式アカウントの典型例だと今では思います…)。目的がないので、何を発信すればいいのかもわかりません。「企業公式SNS」「運用」とか「企業」「ツイッター」「ネタ」なんていう検索履歴がたまっていく毎日でした。
増えないフォロワーさん
初期は、農畜産物に関連する「●●の日」に関する投稿をしてみたり、
弊会が出している商品情報を投稿してみたり。
それでもフォロワーさんはなかなか増えませんでした。噂に聞いていた通り、公式ツイッターの世界は難しかった…。
やっぱり増えないフォロワーさん
それでも、すぐにアカウントを閉鎖するわけにもいかず、試行錯誤を重ねました。
「映え」が重要なのかと考え、美しい景色を撮りに行ったり、
スイーツなら受けがいいかなとケーキを食べてみたり。
それで徐々に徐々にわずかながらフォロワーさんが増え、半年経過したときは300人くらいでした。それでも、思ったほどフォロワーさんが増えないぞ…内容がつまらないのか…辛い…となる日々でした。
このままツイッターに時間を割いていて良いのか
補足しておきますと、ツイッターでの発信や運営にあたって「フォロワーさんが多ければ全てよし」とは今も昔も、考えていません。皆さんに楽しんでいただける、役に立つような情報を発信することを何よりも心がけています。しかし、ある程度のフォロワーさんがいなければ、発信は誰にも届きません。お給料をもらって広報活動を担う職員として、ツイッターでの発信行為自体に満足するのは言語道断であり、一定数以上に情報をリーチさせる責務があると考えています。届く相手が少ないまま継続していいのか…と迷い諦めモードになる時もありました(それに、そのような職責的なことを抜きにしても、自分の投稿が誰の目にも触れることなく、数多のつぶやきの海に流され消えていくのは悲しいものです…)。
2020年4月、緊急事態宣言を受けて牛乳が廃棄の危機に。そこで消費を呼びかけたツイートが大反響
昨年の4月、緊急事態宣言を受けて飲食店は休業、学校もお休みという状況になり、牛乳の需要が大きく落ち込みました。一方で、春は生乳の生産量が伸びる時期です。そのアンバランスにより、牛乳は廃棄の危機に陥りました。
それを回避するため、農水省さんが始めたのが「プラスワンプロジェクト」でした。これは「牛乳、乳製品をもうひとパック追加で買ってね」という呼びかけです。私たちもぜひ牛乳・乳製品の消費を喚起せねば。そんな中で課のメンバーから出された豆知識が「牛乳とヨーグルトでラッシーができるよ!」というものでした。そして生まれたのがこのツイートでした。
信じられないほど大きな反響があり、なんとフォロワーさんが700人から1万人超になっていました。そして牛乳は(ラッシーがどこまで影響したかはわからないのですが)、皆さんにたくさん飲んでいただいたおかげで廃棄せずにすみました。
楽しんでいただけるツイートが見えてきた
ありがたいことにフォロワーさんが増えたので、反響が大きい投稿とそうでない投稿の差が明確になりました。反響が大きい投稿の共通点を探ると、皆さんの生活の役に立ったり、くすっと笑えたりするものがいいのだとわかりました(考えてみれば当然なのですが…)。
試行錯誤しながら、楽しんでいただける投稿の確度を高めていきました。
実績のある定石に縛られず新しいテイストも
時には、新しいテイストにも挑戦。例えば、お花のツイートはいつも、お花の見た目とか色合いを解説していたのですが、このラナンキュラスというお花については少し趣向を変えて、購入時のエピソードを記してみました。
すると、いつもより「いいね」を多くいただきました。投稿者の感情やストーリーが重要なのだと実感しました。このように、今まで実績のある定石ばかりでなく、時には新しいテイストにチャレンジすることで幅が広がっていきました。(そういえば以前、とあるアーティストさんのインタビュー記事で「新曲作りでは、ファンの方の期待に半分沿って、半分裏切る」という主旨のことを仰っていました。おこがましいと思いつつ、そんな考えもちょっぴり意識しながら、日々発信しています。)
ツイッターがもたらした変化
ツイッターのおかげで、よい変化が3つありました。
1つ目は、皆さんのリプライやリツイート時につけてくださっているコメント(実はちゃんと読んでいます!楽しく興味深く拝見しています!)が勉強になることです。食材に対するイメージや料理のアレンジ方法など、知らないことも多く、次のツイートを考えるときの参考になります。ありがとうございます。
2つ目は全農のツイッター自体が取材されるようになり、食や農に関わる組織として存在感を出せるようになったことです。ありがたいことです。
全農広報部のあたたかい”自炊ツイート”に反響 担当者「食にたどり着くまでが大変、その気持ちを共有したい」 | ORICON NEWS
https://www.oricon.co.jp/special/55592/
3つ目は、全農の職員から情報(例えばイチオシの野菜や新商品情報など)が広報に寄せられるようになったことです。消費者の方々へ直接お伝えできるメディアとして、内側から信頼されるようになったのだと思います。広報担当として、組織内の情報を外に発信する有効なハブになれることほど誇らしいことはありません。
これからもごはんを楽しいものに
このご時世でなんとなく不安が多かったり、ストレスを抱える場面が増えたりした方も多いのではないでしょうか。でもせめて、食卓のひとときだけでも、どうか心安らぐものであってほしい。そしてそこに私たちのツイッターがかすかにでもお役に立てるときがあればうれしいな、と思っています。これからも「ごはんがちょっと楽しくなるような」を目指して発信を続けていきます。