見出し画像

ユーロ2024 予想

 サッカーは生モノである。刺身のお造りと同じだ。相手ありきのスポーツなのでじゃんけんみたいにパーを出してきそうな相手にはチョキを準備するとか最初はパーで、後半にグーで勝ちに行く見たいな所もある。

 人間が能力を極限まで高めて行う事なのでメンタルも含めて些細な事で戦況が変わり、運の要素も多分にある。

 よって何試合か見てみないとチームの強さって言うのはわからないものだ。ユーロみたいな大会だと監督スタッフ含めてメンバーが固定されるので何となくの強さが見えてくる。その他にもスタジアム、気候、国の過去の歴史なんかも影響してくる。いわゆるジンクスが深層心理からメンタルに影響を及ぼす。

 ひとまず今現在の知識と偏見でめぼしい国を見てみよう。大会が始まって何試合か観て修正していこうと思う。その時に意外な国や選手が出てくる事を期待したい。

 まず優勝候補はフランスだろう。ワールドカップでも強かったし、ムバッペがいるし、グリーズマンも熟している。キーパーと電柱系FWにジルーしかいないのが気になる所。大好きなカンテも入って俺は嬉しい。監督は盤石のデシャンなので普通に考えたら1番優勝に近いのではないだろうか?美味しいシャンパンサッカーだ。

 メンバーだけ見たらイングランドも強そうだ。監督がサウスゲートって所が少し気になるが。ベリンガムは世界一のMFだろう。ただ大味な彼らのサッカーはトーナメント戦には不向きで爆発力あるけど意外な所でコロッと負ける印象がある。
 元々はキック&ラッシュの激しいサッカーが有名で、天気が悪く、ドロドロのピッチが彼らの主戦場だ。シャンパンみたいに美味しくない汗臭い泥臭い熱いサッカーで俺は好きだ。

 ゴッツいドイツ人がテキパキ働き試合が終わるまで真面目に効率的にサッカーを遂行します。ただファンが美しさや創造性のあるプレーを褒めてこなかったのでそう言った選手が育ちにくい環境ではありました。ゲルマン魂という最後まで諦めない強いメンタルが有名で、0-2で負けていても黙々と効率的なサッカー(サイドからのクロスに高いFWが頭で合わせます)を行います。
 近年は黒人選手が増えてゲルマン魂が問われる所ではあります。
 日本代表に立て続けに負けていますが今回はホームだし、イングランドやフランスなどのライバルとの試合ではブーストがかかります。なんだかんだで決勝に来ていると言うドイツをまた見せてくれるでしょうか?

 ドイツとは似て非なるものでかいオランダ。
美しく勝利せよ!引いて守って勝った所でオランダ国民は嬉しくありません。5-0や5-4で勝ちたい。攻撃こそ最大の防御。アタッキングフットボール万歳。今のサッカーのトレンドである前からの守備や、全員攻撃、全員守備、トータルフットボール発祥の地オランダは今回も優勝はしないシルバーコレクター。そう思われてます。彼らのマインドはトーナメントには不向き。さらに今回は天才フレンキー・デ・ヨンク様が欠場となればよっぽどの奇跡が起きない限り優勝なんであり得ません。ただサッカーファンであれば一度1974年のオランダ代表チームをYouTubeで探してみて下さい。サッカーの概念が変わります。

 久しぶりにイタリアが帰ってきた。サッカーの事をカルチョって言ってみたい。良いゴールをゴラッソって言ってみたい。家を出る時はカテナチオとか使ってみたり。サッカーといえばイタリアだった。だったと書いたのは最近代表チーム含め、セリエAも本田圭佑さんの予言した通り低迷しているからだ。ただ彼らのサッカー哲学はトーナメント選には向いている。ウノゼロと言われ勝てば良いと言うファンは退屈な試合も賞賛してくれる。無駄にリクスをかけて攻撃してカウンターを喰らう様な事をファンは嫌う。スーパーリアリスト。南米で言えばアルゼンチンみたいに姑息にねちっこく勝つサッカーを極める。お気に入りのクリスタンテの縦パスが見たい。

 なんだかんだでスペインの優勝もあるのでは?だってレアルもバルサもスペインだもの。
 イタリアみたいな姑息さを手に入れれば彼らは常勝軍団になれたでしょう。しかし彼らには美学がありました。どこからかやってきたフライング・ダッチマンが美しく勝利せよとかいうものだから、、、。ドイツほど真面目でもなく。イタリアの様に勝利に固執するでもなく。身体が大きい訳でもない彼らの強みはテクニックです。ただ今回の代表には化け物未満が数人います。若いのでまだ化け物認定できていませんが候補ではあります。ロドリ、ペドリ、フェルミン、ヤマルはこの大会で世間に自信が化け物であると証明する必要があります。

 どうしても応援したい。ヨーロッパの小国ポルトガル。ユーロ2016で優勝した事で強豪国の仲間入りした?で良い?って感じの国です。かつてはエウゼビオが有名で、その後私の好きなルイ・コスタ、パウロ・ソウザ、フィーゴ、フェルナンド・コウト(まだまだ行けるけどやめておきます)が黄金世代と呼ばれましたがどの大会でも優勝する事ができず。その思いをクリスティアーノ・ロナウドが背負っています。今大会39歳のCR7がどこまで行けるのか?
 キーパーからフォワードまで良い選手が揃っている。クリロナの様な勝利のメンタリティを持った強いリーダーがいる。選手がアンダードッグを自覚しているので守備に全力を尽くす。ウノゼロでも文句を言わない謙虚な国民性。1-0で勝っている時にわざわざゆっくりボールを回してオーレ!オーレ!と闘牛士がイラつく牛を嘲笑う様子を模したボール回しは彼らのアイコンでもあります。
 私的優勝候補筆頭でもあるし、クリスティアーノ・ロナウドといういわば伝説の選手のサッカー人生物語の最終章になるであろう今大会は注目に値すると思います。激オススメです。

 これもあるかもなモドリッチ劇場。クリスティアーノ・ロナウドと並び天才モドリッチのサッカー人生物語もクロアチア 代表と共に今回のユーロ2024の見どころでもあります。言わずもがなのアンダードッグで、サッカースタイルは現代のトレンドにマッチします。モドリッチの次のモドリッチの出現があれば優勝もあるとは思います。モドリッチ一人の力では優勝は無理だろうなぁと思っています。

 取り急ぎ明日の開幕前に書いてみました。サッカーは何があるかわからない所が面白いのです。
 丸いボールが作る数々の物語を楽しんで見てみたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?