見出し画像

佐藤可士和展に行ってきた

 国立新美術館でユニクロのロゴデザインなどを手掛けた佐藤可士和氏の企画展が開催されているというのをTwitterで知り、行ってきました。
 物事の捉え方や表現の考え方について自分自身のアップデートにもなったので簡単ですが紹介します(会場内は写真撮影可のエリアが多かったので、一部写真付きで紹介します)。

◆クリエイティブディレクターという世界
 会場に入ると、同氏がこれまで手掛けてきた様々なデザインやプロジェクト関連の展示があった。
 ユニクロ、日清、セブンイレブン、楽天のほか、SMAPやMr.Childrenなどの音楽関連に至るまで、国内の名だたる企業やプロジェクトに関する取り組みが紹介されていた。
 印象に残ったのは、同氏が行なっている取り組みは、「単に情報発信をするためのデザイン」、ということではなく、まちや世の中を、まさにデザインで「ジャック」することにより、手掛けた企業やプロジェクトの「コンセプトや本質」を社会に浸透させるための、総合的な「クリエイティブディレクター」なのであるということだ。
 確かに世の中のあるまちや地域の印象とかって、単純に道路や建築物のデザインだけではなく、そこを歩く人の雰囲気やファッション、さらには、それらの人が持っている買い物袋やポケットティッシュのデザインなど、あらゆるものの情報から構築されているということにはとても共感できた。改めて「デザイン」というものが大衆の行動に如何に影響を与えるか、如何に大きな力であるかを認識した。

画像1

画像2

◆本質を的確に捉えるということ
 同氏が大切にしているものとして、どのプロジェクトに関わるときも、その対象の持つ本質や、その対象が世の中に対して示しているコンセプトを的確に整理している事が印象に残った。
 それらを明確に示すためのメッセージツールとして、ロゴデザイン等を手掛けているのだが、確かにユーザーにとってほんの一瞬見ただけで対象の本質を伝えることができるという点で、文章よりロゴマークを始めとするいわゆるサインは有効なのだと思うのだが、一方で本展示を見ていく中で、「言語だけでは表現できない対象物の持つ意味」を表現することができるというところも、ロゴマークの持つ大きな意義であると感じた。
かく言う私も、仕事柄企画書や提案書を作成することが多いのだが、ついつい文章の多い書類にしてしまいがちだ。
特に、手掛ける案件に対する想い入れが強い時ほど、文章の量も多くなり、かえって読みにくい資料にしているような気がする。
おそらく、自分独自の想い入れが強いものほど、その独特の想いを相手に伝えたいという気持ちになってしまう事が要因かと思うが、そのような複雑で言語化しにくいような想いも、テキストではなくイメージベースであれば効率的なコミュニケーションができるような気がする。
 この辺りは、改めて自分の考え方をアップデートすることができ、戒めとなりました。

画像4

◆会場から出たら行列になっていた。
 色々と自分のアップデートにつながった本展示でしたが、最後にショップで同氏の手掛けたプロジェクトが1冊に詰まった書籍と、子供へのお土産に同氏の手掛けた絵本を購入し、会場を出ました。
 私が入場したのが正午前くらいだったのですが、出てきたら入場口に長蛇の列ができていました。
 午前中に入ってよかったなとホッとしたのと同時に、皆さんの関心が高い展示会なのだと改めて感じました。皆さんも来場の際はお気をつけください。

 今回は、本格的に漢方を始めてから初めての美術館だったので、心がクリアになってきたのか、いつもより感性高く作品を見る事ができたと思います。やっぱり心身ともに整えておくことって、生きる上でかなり得だなと思いました。

画像3


おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?