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【 #ウルトラマンZ 】ジャグラス ジャグラーとはなにものか?

分からない……
いざ説明しようとすると何も分からない……

ウルトラマンZ第五話、面白かったですね。
強敵として登場したぺギラと、マガバッサーを思い出す天災演出。
プロの意地を見せつけたヨウコ先輩と、変身出来ずとも精一杯の行動をする主人公・ハルキの努力。
ノアの神を思わせる太古の巨人の伝説に、ゼットランスアローの登場。
ぺギラとの空中戦は迫力満点で、あんな映像がぽんぽん飛び出してくるウルトラマンZ、やっぱりウルトラ最高だぜ!と思わせてくれます。


で。


ジャグラス ジャグラーですよ。


「お待たせしました」じゃないんだよォッ!
必要もないのにいつもの黒タイツ着てさぁッ!
「お借りします」って言っちゃったよもうッ!!

オーブ村全滅!隊長はジャグラーだった!

誰だよ「見えるものだけ信じるな」とか言ったの!
見たまんまじゃねぇか!!おかえりなさい!!!!


ファースト・ジャグリングの衝撃に打ちのめされつつ。
今作から見始めた方には、ジャグジャグがどんな人なのかまだ分からないんじゃないかなぁ、と思います。
なもんで、初見の方に向けてジャグラーがどんなキャラか伝えようと思うと……これがまぁ、難しい。

難しい人なんだよ、ジャグジャグは。

というわけで本記事では、ジャグラス ジャグラーの軌跡を作品ごとに紹介していこうかなと思います。準備はいいな。

ウルトラマンオーブのジャグラー

初登場時のジャグラー。
この時のジャグラーは、正体不明の暗躍者として活躍していました。

ヒロイン・ナオミに対し、妖しげな不審者ムーブを繰り返しながらも、ウルトラマンオーブことクレナイガイに異様な執着を見せる謎の紳士。

その正体は、かつてガイと共にウルトラマンとなる試練を受けた戦友
そして共に試練を突破したにも関わらず、選ばれる事の無かった男

その過去から、ジャグラーはガイを超えるべく行動するようになった。
闇の力に手を出し、魔王獣を蘇らせ、侵略者連合を手引きする……
全ては己がオーブを超える為で、けれど当のガイは過去の事件がキッカケで本当の己を見失っている

「昔のお前はもっとカッコよかったよ」

闇の力・ベリアルのカードに手を出したガイにキレたり、「一度くらい俺に勝たせろよ」のたうち回ったり、とかくガイ本人への執着が一番強かったのもこの頃。

けれども最終回では、ガイに愛を語られ強く抱きしめられ、ヒロインに叱られ手を差し伸べられ、己の中に残っていた僅かな光を自覚した。
結果として、ジャグラーは地球の脅威を前に、己の身を犠牲にしてオーブを助け、散っていく……死んでないけど……

かつての挫折やガイという存在を前に迷走しきっていたジャグラーが、一つの道を見つけるキッカケを得るまでの物語。それが本編でのジャグラーと言える……のかな?

絆の力、おかりします!のジャグラー

「就職したんだ、褒めてくれよ?」

定職に就いた劇場版ジャグラー。
といっても職業は本作の敵、宇宙魔女賊ムルナウの手下。

また悪の道に?
テレビ版で改心したのでは?

改心という概念はジャグラーにはない。
ジャグラーはジャグラーなので、完全な光堕ちはしない。

本作でのジャグラーの目的は、かつて失い、今はムルナウの手にある『この世で最も邪悪な心の持ち主の元に現れる』アイテム、ダークリング。

ダークリングを取り戻したジャグラーは、けれどその力でゼッパンドンに変身し、ガイの手助けをする。
だが、人質を取られたことにより隙を突かれ敗北してしまう。

「正義の味方って、めんどくせぇ……」

敗退したジャグラーはそう呟く。
ジャグジャグが己のやり方で正義を貫こうとし始めた、決定的な瞬間!
そうなんだよなぁ。正義の味方ってめんどくさいんだよなぁ。
これを素で苦も無くやれるガイさんみたいな人がヤバいだけで。
……でも、それをめんどくさいと思ってしまう部分が、ジャグラーが選ばれなかった理由の一端でもあり……重い一言だ。

戦いの後、ジャグラーはダークリングに「愛してるぜ」と告げた後、これを両断。ダークリングはいずこかへと消えてしまった。
もはやジャグラーの心は「最も邪悪な存在」とは言えないのだろう。

この映画のラストでは、ジャグラーはガイと共に銭湯に入浴。
事実上、ダークヒーローとしての道を歩み始めたのも、この映画からと言える。


繋ぐぜ!願い!!のジャグラー

ジード劇場版のジャグラー。
Z以前最後の正史登場である。

本作では、有機生命体を滅ぼさんと動くギルバリスを倒そうと動いていた。
ガイより先に世界を救ってやろう、という目論見だったが、失敗。

ギルバリスを倒すのに必要な『赤き鋼』の力を手に入れようとするが……「赤き鋼の力は選ばれたものにしか扱えない」と言われ、「またそのパターンかよ」と憤慨する。マジで。またそのパターンなんだよ。一応は命を守る為に努力してるのに、ジャグラーは選ばれない。性質が闇だから。マジで。

ジード、ゼロ、オーブと共に巨大化して敵に立ち向かうが、本来巨大化の力を持たないジャグラーは先に限界が来て離脱してしまうなど、ヒーローとして活躍しながらもウルトラマンに一歩及べないジャグラーを堪能できる映画。模造品として生まれながらも本物として認められたリク=ジードに対し、誰にも認められないながらも正義の為にもがく事を決めたジャグラーという存在は大きい。ほとんど準主役。途中、自信を喪失してしまったリクを鼓舞するジャグラーのシーンなんかは、ウルトラマンになれなかった男であることを踏まえると重い……重い……!!

えっ、ウルトラマンZではジャグラーだけじゃなくリクも出演する?
やったね、改めて再会だ!!!楽しみだな!!!!

Z第一話でヘビクラ隊長がハルキに仕掛けたケツ揉みも、この映画でのジャグラーの行動が元ネタである。元ネタっていうか同じ人だったんだけどね。

ヒロインではなく子持ちサラリーマン男性に不審者ムーブするジャグラー、よい。「パパさん♪」じゃないんだよ。怖いよ。

かつてはガイ本人を倒すことでウルトラマンを超えようとしていたジャグラーだけど、本作の時点ではもう己の行動によって超えよう、に変化している。ガイの事は今でもかなり重要視してるだろうけれど、キャラクターとしてはガイ離れして独り立ちしたと言える気が、する。でもやっぱガイさんと絡んでるところが一番魅力的だよ、ジャグラー。


オリジンサーガのジャグラー

アマプラ限定作。
本編を見て更に色々見たかったら。

ジャグラーが光に選ばれなかった直後の事件を描いた作品。
まだ邪悪じゃないジャグラーが観られる貴重な作品でもある。

この頃のジャグラーは、ストイックで冷静。
だからこそ助けられないものは助けられないと斬り捨ててしまう所があり、無鉄砲に突っ込む純真なガイとは折り合わない。

だのにガイ自身はジャグラーの事を勝手に信頼しきっている。
信頼しきってるのに、言う事は全く聞かない!!!

ジャグラーの剣技に憧れた女性が、彼を師匠と呼び技術を教わろうとするが、ジャグラーは相手にしない。しないまま、戦いの中でその女性は死亡した。絶望と後悔の中でジャグラーが身に着けた能力こそが、魔人態への変身能力……

「ゼロ師匠!」「お前を弟子と認めた覚えはねぇ!」

大丈夫かな???

綺麗ごとだけでは救えるものも救えなくなる。
ジャグラーは複数の「正しさ」が絡み合う戦いの中、己の信じる正義を実行するために、ウルトラマンと袂を分かつことを決めた。

……この時点では、ジャグラーはまだ光の戦士であったのに。


舞台DARKNESS HEELSのジャグラー

唯一、青柳さんが演じていないジャグラー。

本編での闇の仕草や紳士感は鳴りを潜めており、本作ではトリックスターとして事件を己の思う方向に誘導しようとするジャグラーが観られる。

ヒールズTHE LIVEでは、かつて散っていった闇の巨人たちが、力を抑えられ人の姿を模して蘇らされたという設定で話が進む。

そんな中、未だ存命のはずのジャグラーも魔人態への変身能力を奪われている。ジャグラー自身は『己の目的のために』計画に協力しているだけ、と口にしていたが……

物語の最後、自身の目的を問われたジャグラーは、初めて己の違和感に気が付く。俺の目的?

「おかしい……何か、混ざってる」

初見の方は初演版の方が話がすっきりまとまっていて、観易いです。
なのでまずそちらをお勧めするのですが、第二公演SHINKA版では……

本作の黒幕・科学顧問によって何度も再起動させられるジャグラーの姿が描写されている。自身はジャグラー本人だと考えて行動しているが、その描写を踏まえると、もしかするとこのジャグラーは……?

科学顧問の語る協力者の存在がアレな事もあり、続編が想定されていたと思われる本作。今のところ、次回作の情報は明かされていない。
演劇全般がかなりキツイ状態なので、続きが観られる日がいつになるか分からないが……個人的に、かなり今後の気になるジャグラーでもある。


それで、ジャグラーってどんな人?

闇を以て正義を為す人……なのかな。

最初からそう言えば済む話ではあった、のだけれど。
ジャグラーというキャラクターの魅力は、その在り方の変容にあると個人的には思っていて。その果てにあるウルトラマンZでも、やっぱり最後に観たジャグラーとは何か違う変化があるんだろうとも感じていて。

だから、いつ、どこのジャグラーを指して「こういうキャラです」と言えばいいのか、どうも判断できない。本編時のジャグラーも、オリサガのジャグラーも、それ以外のジャグラーもみんな魅力的なんだけど、それはジャグラーの心の変化が混然一体となって表れる魅力なのだ、とも思ってしまうから。

ウルトラマンZ第五話現在、ヘビクラ隊長=ジャグラーは明かされたけれど、ジャグラーがどうして再就職したのか・隊長職をやっているのかは分からない。何か目的があるんだろうけど、それは一体なに?

信じていい人だ、というのは分かるけど、全容は掴めない。
きっとウルトラマンを超えるという目的は見失っていないだろうけど、それが特空機なのか別のなにかなのかまでは分からない。

ジャグラーが何を考えているのか、分からない。
だからこそ魅力的なんだよなぁ、ジャグジャグ……

こうしてジャグラーの紹介記事を書いたものの、本音ではオーブや各種劇場版をしっかり追って行ってもらえたら嬉しいな、という気持ちでいっぱいです。分からなくても楽しめるようには作ってると思うんだけど、そうして追いかけた方がもっとずっと楽しいだろうことは間違いないし。

特に『繋ぐぜ!願い!!』はジャグラーの活躍するジードの劇場版なので、来週までにこれだけでも抑えておけば……もっと楽しいはず……!

オーブは三話目までyoutube無料配信中なので、それも合わせて観ていただければきっと……!!

お願いします!!
DVDでもブルーレイでもお借りしちゃってください!!
配信サイトもあるぞ!!情報まとめたサイトもあるぞ!!!

https://m-78.jp/onair_broadcast/

ファースト・ジャグリングの衝撃が体から抜けない。
来週も楽しみだぜ……!!


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