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ブラスターマスターゼロ2が面白かった

『戦車が跳ぶんじゃないッ!』

タイトルの通りだ。面白かった。一作目の良さはそのままに、まだるっこしい部分は改善した丁寧かつ熱い続編だった。

ブラスターマスターゼロって?

ブラスターマスターゼロは、万能戦闘車両ソフィア-Ⅲに乗って惑星を侵略するミュータントと戦うお話だ。

主人公はソフィアに乗ってサイドビューのマップを探索したり、時にはソフィアから降りて生身で駆け回り、トップビューのダンジョンに挑んだりする、二種類のアクションを楽しめるゲーム。

大元はサン電子がファミコンで発売した『超惑星戦記メタファイト』というゲームをベースにした作品で、製作はインティ・クリエイツ。ブラスターマスターゼロ2はその二作目というわけだ。

ファミコンソフトがベースという事もあって、ボリュームは控えめ価格は980円。少なくとも値段分以上の元は取れるし、控えめといっても物足りない感じではなく短時間でしっかり楽しめるぞ!という雰囲気だ。GBAゲームとか、そのあたりのボリューム感だと思う。

マップを探索し、手に入れたアイテムを駆使して、更に奥へと進んでいく。出来る事が増える毎に操作の爽快感が増していき、強くなった実感が得られてとても楽しい。

どんな話?

一作目は、変なカエルを追いかけていたらソフィア-Ⅲや記憶喪失の少女・イヴと出会った主人公ジェイソンが、彼女と共に地下世界に蔓延っていたミュータントと戦うお話だった。

ヒロインのイヴは、実はソフィア-Ⅲパイロットをサポートするアンドロイドで、戦いの中敵ミュータントに寄生されたりするのだが……とにかく、最終的には地球を救い、ジェイソンはイヴとカエル(フレッド)と平穏に暮らしていた。

のだけれど、ある日突然、イヴの中に残っていたミュータントの細胞が暴走。彼女を救うため、ジェイソンは新機体、G-ソフィアに乗って、イヴの生まれ故郷である惑星ソフィアを目指し宇宙に旅立つ

2でより良くなった点

ブラスターマスターゼロは面白かった! 探索も、ストーリーも! とはいえ、どんなゲームにも不満な点というのはいくつか出てくるもので。2ではその不満点が改善され、新たな面白さとなっているのでご紹介する。

まず一つは移動。一作目で挑むマップは全てが繋がっており、行き来に時間がかかるのだ。探索エリアの広大さを感じるという面では良い演出だけれども、取りこぼしたアイテムとかがあったりするととても大変。

それが2では、マップがステージごとにメインの惑星それを取り巻く小惑星に分かれている。メインの惑星で重要アイテムをゲットしストーリーを進め小惑星でライフやサブ武装などパワーアップアイテムなどを手に入れるというわけだ。行かなくてもいい小惑星もけっこうある(まぁ大体は強化のために全部行くけどね!)。

また、惑星ごとに取得できるアイテムの確認も出来るので、取りこぼしたアイテムが何処にあるのかも分かりやすい。延々と迷子にならなくてもいい。

メインの惑星を攻略し、他の宙域へのゲートキーをゲット。更に他の宙域に向かい……という流れでゲームが進んでいくため、全体としてのスケールも大きくなっているし、ワープや着陸の際にカットインが入るのもカッコいい。コントローラーが震えて衝撃を手に感じることも出来るぞ!

次に、サブウェポンの使いやすくなった事。ソフィア-ⅢはSPというゲージを消費して色々な武装を使う事が出来るのだけど……このSPの回復手段が、一作目では限られていた。その分節約して使うべき時に……という楽しみ方も当然あるのだが、せっかくある武装だしガンガン使いたいという気持ちも出るだろう。

ゼロ2では、ガイアシステムという新機能がソフィアに追加された。衝撃をSPに変換するシステムで、敵からのダメージ高所からの着地でSPを回復できる。サブウェポンを使っていきたいならぴょんぴょん跳ねれば良いし、これまで通り節約してとっとと進む事も出来る。何より能動的に貯めやすいというのが良い。サブウェポンを無駄遣いして遊べる。戦車は跳ぶものだし、壁を蹴って地面や敵に激突してパワーを貯めるのもおかしい事ではない。天魔覆滅……!

それから、1作目では登場人物が主人公・ヒロイン・カエルの3キャラクターのみだったが、2作目では他の惑星で他の戦闘車両乗りとそのパートナーに出会うこともある。

百姓。

草。

謎のライバル。

パワフルな親父。

それぞれテキスト量はあまり多くないものの、各メイン惑星でしっかりキャラを立てており、最後には熱い展開に繋がる。各パイロット&サポートロイドの追加シナリオが欲しいくらいだ。

特に謎のライバル、『超惑星戦鬼』ライプニッツ君。いかにも悪役ですと言わんばかりの黒いパイロットスーツと、危険な言動、衝突事故。トップビューでは主人公に似たアクションなど、ライバル感マシマシで特に好きなキャラだった。

ライプニッツ君、背景自体は特別驚くものじゃないんだけど、ブラスターマスターゼロ自体がド王道なストーリー展開なのでその辺りはむしろ加点ポイント。改心するのかなぁと思ったらああいう仕上がりだったので、ホントもう……追加シナリオ無い? 全MAとパイロット操作してみたいんだけども?

ちなみに草はマジ草。草生える。フラァァワァァァ!

草(カンナ)のいる惑星には、こんな草も生えている。……っていうかもしかしてこれなのか……これが……?

とにかくここが好き

色々説明したのだけれど、大抵は公式サイトや紹介動画にもある情報だ。

なので単純に好きなポイントを並べていくんだけど、とにかく主人公ジェイソンとヒロインイヴの関係性が好き。前作、戦いの中で二人は少しずつ関係性を強めていったのだけども、2はその後というだけあって互いに信頼関係が出来上がっている。その上で、イヴのために戦うジェイソンの構図が既にどうしたって良いものだ。

そんな彼らが、行く先々で色んな個性のコンビと出会う。MA乗りとサポートロイドの関係はどこも少しずつ違っていて、だけどもどのコンビにも確かな信頼関係がある。バディ好きには素晴らしい環境です。惑星ソフィアありがとう。

MAと戦闘する場合もあって、各機体の個性がうかがえる所も好き。操作してみたいと思わせる所以である。というか他のMAとの戦闘自体が前作をやっていると特別感を覚えて良い。

ストーリーも、長くはないし大きな伏線とか謎解きとかもないのだけど、その分王道の「これ燃えるよね」って展開をしっかりガッツリ盛り込んでいるからテンションがあがる。特に終盤の熱さはこれまでのプレイの集大成といったところで最高の一言だ。あるボスの攻略法なんかも、こういうシステムならではという感じで好き。

ライプニッツ君に関してはキャラの所でガッツリ触れてしまったけど、それくらい趣味に合致したキャラクターだった。ああいう子好き。そこらへんもなんかインティ・クリエイツって感じがする。

全体的に操作は爽快で、一部難易度の高い所があったりするけれども、さくっと進められるボリューム感がプレイしやすい。相変わらずつらい梯子はあったけど、アップデートで緩和されたらしい。

終盤の……イヴの……アレは……ちょっと難しかったんだけど、それも合わせて好きなポイントになっている。ジェイソンが頼もしく見えるしね。

イヴとの会話とかも楽しくて、各武装やボス・新惑星と色んな場面で話を聞けるからついつい呼び掛けてしまう。でも新会話の無いシーンでは寝ているから、今はこれ以上ないんだなと分かっていい。これも改善ポイントだっけ? 古龍アトゥルムのように同じ話を延々としたりはしない。

他にも細々と遊びやすいポイントが増えていて、その分ソフィアを操っての探索やストーリーを十分に楽しむことが出来た。値段も含めて、かなり遊びやすい作品と言えるのではないだろうか。

最後に

ブラスターマスターゼロ2はニンテンドーswitchで好評発売中。

多分前作をやってなくても楽しいので、みんな気軽に遊んでみてほしい。そしてライプニッツ君を見てほしい。

それではみなさんご一緒に~。

フラァァワァァァァァ!!!


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