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「少し異常」な津波の発生

2023年10月9日早朝、気象庁は伊豆諸島、小笠原諸島に津波注意報を発表し、その後千葉県、高知県、宮崎県、鹿児島県を追加した後、正午過ぎにすべての津波注意報を解除しました。
八丈島では60㎝、神津島で50㎝、土佐清水で40㎝、館山で30㎝の津波が観測されました。

気象庁では、鳥島近海での地震か火山活動、海底の地滑りなどが考えられますが、原因は特定できていないと発表しています。

総務省消防庁によると人的被害は発生していませんが、八丈島の小型船舶が流されるなどの小さな被害を受けたと報じています。

東京大学地震研究所の佐竹健治教授は
「震源が日本から離れており、そばに島もないので、揺れを感じなかった。地下でマグマの移動で大きな地殻変動が起きたり、海底火山の山体崩壊などの地滑りが起きた可能性がある」と説明、従来になかった少し異常なことが起きたと分析しています。 

過去にはこんなケースも

昨年1月15日、トンガの海底火山が爆発し、気圧変化により津波が発生、太平洋沿岸各地で1mから1.8mの潮位の上昇を観測しています。

大気の波動が伝わる速度は、概ね「音」と同じ速さであり、太平洋沿岸各地で津波が確認されています。その際の異常な大気変動の波は、トンガから8,000㎞離れた小笠原諸島に到達するのに約9時間しかかかっていません。

注意報・警報に耳を傾けて

津波注意報等発令時の日本の一般国民の対応は「また、津波注意報か、数10㎝か1mくらい海面が上昇するだけだろう」と津波関連の警報等を軽視する傾向があります。また、沿岸部居住者は、興味本位に津波発生状況を確認しに行くという行動をとることがあります。

津波は決して侮ってはいけません。

特に沿岸部や遡上が想定される河川河口等の近傍に立地している施設様は、
早急な垂直避難、安全な場所への避難行動および避難の手順の確立や定期的な訓練の実施をお勧めします。

来週は、介護施設において
津波に関する警報が発令された際にどのような行動をとるべきかをまとめたいと思います。

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