小さな箱の中
私はつい最近、20歳を迎えた。
華のteenも終わり、いよいよ大人の仲間入り、と言うわけだ。
だからといって、19の頃から何も変わってないし、変わったといえば、ただ単に十の位が2になったことくらいで、私自身のパーソナリティには何の変化もない。
それどころか、小さい頃に描いていたようなキラキラした20歳になんてなれているはずもなく、今日も予定もなく殺風景な小さな箱の中で天井を見つめている。
それだけの日々である。
そんな私にも夢がある。
ここに辿り着くまでに、たくさんの夢を抱いた。
芸能界に入る、お笑い芸人になる、ミュージシャンになる。
どれもあまり現実的な夢ではなかった。
ただ、共通していることといえば、自分の魅力を表現する仕事、という事だ。
もちろんどれも未だに完全に諦められたことではないが、どうしてもその夢が現実に叩きのめされるような感覚は足が砕け散るほど感じてきている。
今の自分がどれくらいの器量の人間なのかもわかっている。
でも、その上で、未だに私は、どうしても普通になりたくないという強い意志が残っている。
誰かが通った道を歩くことにどうしても抵抗があり、息が苦しくなってしまう。
そもそも、私は一般的からは常軌を逸する社会不適合者である。
それはそれは難しい道のりで、普通の人に合わせようとすることなんてとてもしんどいのである。
中学でも高校でも問題児で、ご存知の通り不登校である。
現実を受け入れたくない親はもちろん普通になることを望み、その方向修正をしようと必死になるが、私からしたら方向修正をすればするだけ厄介なのである。
最近もバイトを飛んだ。
どうしても人間関係がうまくいかなかった。
それがきっかけで全てが嫌になり始め、最終的に職場で呼吸ができなくなった。
自分でも笑ってしまうくらいの社不である。
そして現在も仕事を探し中である。
まあ何が言いたいのかというと、20歳になった今でも、自分のこれからのことなんて何も決まっていないし、ただ「普通になりたくない」と我儘を垂れているだけのクソガキである、ということだ。
これからも、今後の自分のことについてたくさん悩んで考えていきたい。
満足のいく答えは出ないかもしれないが、その「答えを探しているという事実」を誰よりも楽しんでいきたい。
今現在、私は病み上がりでこの記事を書いている。
というのも、ここ10日間体調不良に苦しめられていた。
しかもこの時期でまさかのインフルエンザに。
初日に頭が痛く、だるいなと感じ、体温を測ると、39.9℃という、明らかに高い異常な数値が出た。
その直後から身体は呪われたかのように壊れていき、立っていることすらできなくなった。
そして病院に検査をしに行き、あらゆる検査をしてもらったのだが、そこからは何もわからず、その日はただ頭痛薬と解熱剤をもらって帰った。
そこから24時間寝続ける生活を5日ほど繰り返しても、熱は下がることなく、39℃以下になることすらなかった。
流石におかしいと感じた私はもう一度病院に行き、検査をしてもらった。
そこでついにインフルエンザだと知ったのだ。
だが、圧倒的に私が知っているインフルエンザより高熱が長く続くし、立つこともできないほどしんどかったので、他の何かを疑っていた。
未だに平衡感覚が戻らないほど、だいぶ頭のおかしいインフルエンザにかかってしまった。
シンプルに私の身体が雑魚すぎただけかもしれないが。
そうして私は10日の間、小さな箱の中で瞼の裏と天井を見続けるだけの生活を送りきった。
時間というのはあっという間にすぎる。
この10日間、元気な私なら何ができただろう。
必死に考えるが、今の私には何も考えることができない。
こんな小さな箱の中では何もできない。
いや、そんなことはない。
小さな箱から、大きいものを生み出すことはできる。
それを実現してきた先駆者はたくさんいるはずだ。
最も大事なのは、その大きな形をイメージできるかどうかだ。
今、小さな箱の中にいるからこそ、見つけられる自分にしかできない答えを探すべきなのである。
私には才能がある訳ではないが、表現者にはなることはできるのである。
その答えを出すのは、これからの私の生き方次第だろう。
10年後の自分がどんな人になれているのか、とても楽しみである。
あなたのサポートのおかげで人生頑張れますっ 宜しく頼んますっ