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梅雨明けですね♪ キッチンカーのこと(1)

梅雨の時期はキッチンカーで、しかもガーデンカフェとしてやっていたら開店する機会がホントにありません(汗)こういう時期は勉強に限る、とずっと研究タイムです。

もともと去年の10月にこんなやりとりがありました。キッチンカーの営業許可を川崎市、横浜市、東京都と取って神奈川の他の地域の管轄の神奈川県の許可を申請しようとした時の話デス。

県の保健所「その申請だと給水タンクは200Lですね。」

私「給水タンクと言っても実際に使うのは使い捨て容器なので食器を洗って再利用する訳ではありません。せいぜい、ドリンクをかき混ぜるマドラーとかスプーンくらい。実際にドリンクに使う水は給水タンクは使わず市販のミネラルウォーターです。それで200Lも必要ですか?散水車じゃあるまいし。」

県の保健所「施設基準の規則は規則なので。」

私「200Lも積んで普通車クラスで箱根の山の七曲りとかを走行したら、ハンドルを取られて危ないですよね。道路交通法の危険運転では?食品衛生法の施設基準とどっちが重要なのですか?」

県の保健所「道路交通法の前提ですが施設基準も守って貰わないと困ります。」

私「普通車で200L積んで箱根の七曲りを安全に運転できる施設基準と車両の仕様を教えてください。」

県の保養所「それは私に訊かれても困ります。」

県の保養所「あと、シンクは従事者用を含めて3つ必要です。」

私「え?すでに許可を取得している他の地域でもそんなことは言われたことがありません。2層シンクでも多いと思っているのですが。食器洗い用と野菜などの食材を洗う用という意味だと思いますが、食器も野菜も洗いません。さらに手洗い用ですか?東京や他の地域では兼用を認めていますよ。」

県の保養所「他の行政地域の事情は知りませんが、神奈川県ではそうなっています。」

私「分かりました。では申請を止めます。来年(2021年)の6月に約50年ぶりに食品衛生法が改正されますよね。たしか審議会の議事録では自動車営業も施設基準が緩和されるはず、それを待ちます。」

県の保養所「来年に改正されます。HACCP(ハサップ)が導入されるので。欧米で主流にになっていますがご存知ですか?今後その考え方になります。」(ちょっと上から目線で)

私「ありがとうございます。でも私のフランスの店の免許はHACCPが必須なので、すでにその考え方は熟知しています。」

そう言い残して踵を返したのでした(苦笑)。クルージング・キッチンTCHA-TCHAという名前なのに、全くクルージングしてきませんでした。そんなやりとりがあり、新法に移行するまで、神奈川の他の地域(箱根や湘南やその他)に行きたくてもジッと固定場所で営業する道を選択しました。それがガーデン・カフェTCHA-TCHAですね。

今回、晴れて給水タンク40Lかつ2層シンクのままで神奈川全域に行けることになったので、クルージング・キッチンTCHA-TCHAとして本能のおもむくままに(笑)。暑い時は涼しい場所で、という意味です(汗)。そんなわけでオペレーションの方法を梅雨の間の休店期に研究・見直しました。(続く)

追記:ちなみに米国の場合、Mobile Food Facility(MFF)やMobile Food Unit(MFU)としてキッチンカーの施設基準が定義されています。州や自治体で異なりますが例えばロサンゼルス郡の場合、手洗い用に5ガロン(19L)が最低要件です。調理に水を使用する場合は15ガロン(57L)。ワシントン郡の場合は手洗い用に5ガロン、もし食器を再利用するならば食器洗い用に30ガロン。使い捨て容器ならば4クラスのうち3クラスまで手洗い用の5ガロン(19L)だけで済みます。日本のように40L、80L、200Lというような一律方式ではありません。調理に使う最低要件だけ決めて、あとは必要な分だけ給水タンクを用意すれば良いという考え方です。新法での営業許可を取り直す際に、日本茶とコーヒーを提供しますと言ったら、「それでは2品目になるので80L必要です」と最初言われました。「そんな馬鹿な考え方ではない筈です。紅茶も出すと言ったら200Lになるのですか?今回の法改正の趣旨をきちんと確認してください。」と言ったら結局「40LでOKです」となりました。んー、なんか日本の行政の在り方が変ですね(苦笑)



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