見出し画像

梅雨明けですね♪ キッチンカーのこと(2)

住宅街にキッチンカーを常設していた場合はこんな準備の仕方をしていました。煎茶は水出しでテアニンを十分引き出した後に一度沸騰して加熱殺菌し、再度冷却。ほうじ茶は焙煎してから沸騰させて抽出し、冷却。コーヒーも90˚Cで淹れた後に冷却。特に煎茶は3つの工程でとても手間と時間が掛かります。ある程度数量を予測して準備しますが、夏は特に衛生に気をつけるので、お茶を淹れる準備だけでも3時間以上かかります。しかし、晴れて神奈川県内を移動してポップアップで出現しようとすると、この方式では無理があり、その場で全て完結する必要があります。

やはりポイントは急冷できる設備です。車内に搭載している冷蔵庫はGOTUREの18Lタイプでマイナス22˚Cまで設定できます。火力はイワタニのコンロで十分なので消費電力はほぼ冷蔵庫くらいなものです。その電源ですが、ガソリン発電機は音がうるさいのでEFDELTAのポータブル電源1260Whを使っています。出力は1600WまでOKなので家庭のコンセントにつなげている感覚です。コーヒーはその場で挽いて淹れるので電動コーヒーミルを使いますが、瞬間的なサージ電圧3100Wなので問題ありません。

冷蔵設備は既存のもので問題ないのですが、熱く淹れたコーヒーやほうじ茶を急冷する媒体はやはり氷を使いたいのですが、薄まってしまいます。そこで保冷剤と溶けないアイスキューブを大量に買って凍らせて再利用することにしました。真夏の蒸し風呂状態の車内から電源オンして冷蔵庫内の保冷剤が何時間で凍るかも計測して逆算で通電するようにします。一応、これでどこに行ってもその場でホットで淹れたものを急冷することができます。お客様に出すドリンクのミネラルウォーターと氷はコンビニで買えるので身軽に出動できます。ちなみにAO Coolersのソフトクーラーボックスを冷蔵庫代わりに使います。このメーカーは元々冷凍食品の配達などの業務用として開発してきたので、LOGOSの保冷剤(倍速凍結・氷点下パックXL)を凍らせて入れておけば十分すぎるほど冷蔵の機能を果たします。電気も使わないのが良いです。冷凍冷蔵環境はGOTURE冷蔵庫・EFDELTA電源・AOのクーラーボックス・LOGOSの保冷剤という4つの組み合わせです。

もう一つは提供メニューです。今までは80種類くらいのメニューから24種類を選んでメニューに記載していました。これをやめます。煎茶・ほうじ茶・コーヒーの各ジャンルで「本日のスペシャル」のみにします。これには3つ理由があります。①メニューが多いと使わない資材まで搭載しないとならない。MONINやTraniのシロップ、ハーブなど。②元々の目的はメニューをずらっと並べた店ではなく何方かと言えば商品開発のフィールド反応調査。いろいろなメニュー開発の成果は海外のレストラン顧客にノウハウとして提供しています。③私のお気に入りスタイル。これは90年代に行っていた高田馬場の裏通りの老バーテンダーがやっていたスタンドバー。伝説の老人です。客の顔色を見てカクテルを調合してくれます。多忙な私の疲れ気味の顔色を見てつくてくれたのが「ジャーナリスト」というカクテルでした。レシピブックにも載っていない幻のカクテルです。その後、いろいろなバーテンダーに「ジャーナリスト作れる?」と聞いて、作れたのはもう一人だけいましたが、あとは皆知りませんでした。煎茶やほうじ茶、コーヒーもその日の時間帯、気温、湿度でも変わりますし、ましてやお客さんのその時の気分に合わせて出したい。というのが理由です。そんな訳で「本日のスペシャル」のみの一律価格でお客様の好みを聞きながら提供したいと思っております。ほうじ茶は自家焙煎のみ、またコーヒー豆も自家焙煎する予定です。すべて手煎りですが。コーヒー豆の手煎りはチャフ(表皮)が飛ぶのと焙煎ムラを選別する必要があるのと、焙煎直後より1-2日置いた方が味が馴染んで美味しいので作り置きです。注文もらって焙煎から始めていたら時間がかかって仕方ありませんので(苦笑)。

写真はガーデンカフェTCHA-TCHAのセイヨウニンジンボクです。冬は枯れて枝だけになってしまいますが、暑くなってくると勢いよく枝葉が復活します。葉の裏が紫でちょっと変わっています。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?