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『ルームメイト』 アメリカ映画の方です。職人気質なバーベット・シュローダー監督のサスペンス。怖いですよ。

評価 ☆☆



あらすじ
アリーはコンピュータのソフト開発で仕事をしている若きOL。ニューヨークの古いアパートに恋人・サムと同棲。ある日、サムが浮気をしたことでアリーはアパートから追い出す。アリーはルームメイトを募集することにした。




深田恭子と北川景子の共演で知られる2013年の映画が『ルームメイト』だった。僕がこのタイトルから思い出すのは、バーベット・シュローダー監督の『ルームメイト』(原題はSingle White Female)である。1992年のアメリカ映画だ。



ルームシェアを応募して知り合った女性は、地味で特に何のとりえもない。ところが彼女は自分の真似を始める。最初のうちは「私とおそろい」と喜んでいたが、次第にその行動がエスカレートしていって……というもの。ブリジット・フォンダとジェニファー・ジェイソン・リーが出演していた。



ジェニファー・ジェイソン・リーは父親がヴィック・モローである。ブリジット・フォンダの祖父はヘンリー・フォンダ、父はピーター・フォンダ、伯母はジェーン・フォンダだ。ふたりとも俳優一家の生まれの、いわゆるサラブレットな血統のお嬢様である。その演技は意外というかさすがというか、うまい。



僕は深田&北川の『ルームメイト』の内容をまったく知らないし、原作も全然違うようなのであまり関連はないだろうね。ただし、ルームメイトの持つ同性愛的な要素と心理的なサスペンスのジャンル作品という意味では、ふたつの同名の作品は多分似ているところもあるはず。



深田&北川の『ルームメイト』によって、1992年の『ルームメイト』が再び陽の目を見て欲しいと願っている。この作品の監督であるバーベット・シュローダーは、あまり注目されていないが、良い映画監督である。ミッキー・ロークの『バーフライ』、ジェレミー・アイアンズの『運命の逆転』、人気がないけど『死の接吻』など、意外と僕のお気に入りの作品が多い。



奇をてらったり、過剰な演出をしたりはないが、丁寧に撮影されている。職人気質って感じが良い。彼もかなり歳を取ってしまったし、最新作も観ていない。いずれにしても『ルームメイト』は良質なサスペンスだ。ぜひ、観てほしい。



初出 「西参道シネマブログ」 2013-11-20



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