『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』 イケメンキャストたちによるゴシック少女漫画的吸血鬼モノ。

評価 ☆☆



あらすじ
夜のサンフランシスコを見渡せるビルの一室に、ラジオ番組の記者ダニエルは、ルイという若い男性にインタビューを開始する。ルイは「ヴァンパイアになったのは200年前のこと」だという。1791年のニューオリンズのこと。当時、ルイは24歳の農場主だった。



これを書いているのは土用丑の日。昔々といってもせいぜい江戸時代くらいだけど、「夏といったら鰻」をキャッチコピーにしたのは平賀源内。それが、いつのまにか夏の代名詞になってしまった。「夏といえばホラー映画」でしょうか。



新作も、ホラーも悪くないし『ラストサマー』シリーズなんておすすめです。女の子とふたりで一緒に見るのにいいよね。『あの夏、いちばん静かな海』とかも悪くない。海が大好きなら『グランブルー』もいい。『ハートブルー』だって捨てがたい。



いやいや、ちょっと忘れていないか? 昔、夏の映画と言えば吸血鬼モノが主流だった。クリストファー・リーが登場する映画は怖かった。子供たちはこぞって怪獣映画に行った(昔、怪獣映画は怖かったのだ)。



そんな吸血鬼モノの中で、意外と面白いのが『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』。1994年公開の作品で、監督はニール・ジョーダン。トム・クルーズ、ブラッド・ピットが出演している。



原作者のアン・ライスが「トム・クルーズ? やだなぁ。できるの? ヴァンパイア。ブラピはかっこいいから許せるけど」と嫌がっていたそうだ。しかし、出来上がりを見て「意外と良いじゃん」とトム・クルーズを評価するエピソードが残っている。



そうなんです。本当に意外と面白い。ヴァンパイアの切なさと悲しさ、残酷さが出てる。この映画に影響を受けた人は多いのではないだろうか? 特に腐女子系に人気かもしれない。ゴシック的な格調の高さ、英国貴族風のコスチューム、吸血鬼の特徴であるエロティシズム、生と死が盛り込まれている。まるで少女漫画の世界である。



「もっとホラーっぽいのがいいなぁ」というひとには、フランシス・フォード・コッポラ監督の『ドラキュラ』がおすすめ。こっちはかなり血がドバドバと出ています。



良く調べてみると『ブレイド』とか『アンダーワールド』もドラキュラ系なんですね。ドラキュラっていったい何のメタファーなんでしょう。よくわかりません。



それにしても、暑いな。ヴァンパイアたちは、夏、どうしてるんだろうか。棺おけの中ってすげー暑いと思うんだけど。



ともかく、夏におすすめの映画であることは間違いないし、面白いです。



初出 「西参道シネマブログ」 2008-06-30



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