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『ボーン・スプレマシー』 映画的に優れているのは後半。たたみかけるシチュエーションとカットはアクション映画を変えた。

評価 ☆☆☆



あらすじ
2年前にCIAと決別して恋人マリーと南国で暮らしていたジェイソン・ボーン。そこに暗殺者が現れて、マリーが犠牲になってしまう。逃亡と復讐のため、ボーンはヨーロッパに向かう。CIAは彼の入国を察知。現地警察に拘束される。しかし、これこそがボーンの仕組んだCIAへの罠だった。



ミシュランのレストラングルメガイドブック、東京ヴァージョンがリリースされた。「東京の食のクオリティの高さに改めて驚かされた」と関係者は言っていたらしい。「けっ、いまさら」という感じです。



S氏とよく食事の話をするんだけど「マグロなんて外国人に食べさせておけばいい」という意見に同感です。ブリだってあるしね。外国人の多くは本当の魚の美味さを知らない。ヒラメの縁側の美味さをどう表現したらいいのか、旬の秋刀魚(刺身がうまいのだ)、タコ、イカ、アンコウの肝(フランス人は捨てるんだぜ!あり得ない!)の美味しさを彼らは知らないんだから。



ところで、第三者が評価をつけるインターネットのあり方はある意味公平である(いくつか問題はあるにせよ)。かつての映画業界のように、雑誌が悪い評価をつけられると、そこの雑誌にいやがらせをしてくるのだ。ウルトラ偏狭な世界だね。批判的な評価したというだけで試写会に呼んでもらえなくなるんですよ。知ってましたか?



閑話休題(さておき)、映画『ボーン・スプレマシー』。2004年公開の映画である。監督はポール・グリーングラス。出演はマット・デイモン、ジョアン・アレンなど。2002年に公開された映画『ボーン・アイデンティティ』の続編である。



スプレマシーとは主権とか支配権とかの意味だ。パート1を観ていないので設定がよくわからないが、結論から言えば大味である。瑣末なことに拘らないでスピード感とそのシチュエーションだけで成立している。ただし、これがすごい。特に後半のカーチェイスは良い例だろう。この映画に人気が集まるのもわかる気がする。



マット・デイモンも芋みたいな顔してるんだけど、その欠点を越えるスタイリッシュな映像である。彼をあれだけかっこよく見せるというのは凄いです。カット割りと音楽、セットと服(何気に高そうだ)でフォローしているのがわかる。



CGを多用していない映像にも好感が持てる。CGは自然な映像との一体感が出ない。粗くて、汚い映像でも『ボーン・スプレマシー』の映像は人を惹きつける。



ちなみに、この映画は息子が私に勧めてくれた。うーむ。彼も成長した。この映画には確かに「何か」があるのだ。



追記



『ボーン・アイデンティティ』だけでなく『ボーン・アルティメイタム』などなどを観ました。ポール・グリーングラス監督はアクションの演出を大きく変えたと言っても過言ではないくらい。でもだんだんボーンも年齢を重ねるとアクションがきつくなっていく気がする。



初出 「西参道シネマブログ」 2007-11-21



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