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『ブリット』 映画史上最も有名なマスタングでのカーチェイス。タートルにベリーショートこそハードボイルド。
評価 ☆☆☆
あらすじ
サンフランシスコ市警察本部の捜査課、ブリット警部補。彼はある時、チャルマース上院議員から裁判の重要証言者の保護を命じられた。その証言者はジョー・ロスというマフィア組員だった。
最近、「基本に戻る」大切さを痛感することが多かった。映画鑑賞も基本に戻ってみよう、と考えたので『ブリット』を鑑賞する。ピーター・イェーツ監督、スティーヴ・マックウィーン、ジャクリーン・ビセット出演の刑事もの。製作は1968年。ピーター・イェーツには『目撃者』という名作もある。どっちも地味だけど、面白い。
ハードボイルドというと、トレンチコートに帽子という姿を思い浮かぶひとが多い。僕はトレンチ姿じゃなくて、この作品に登場するような黒タートルネック+ショートヘアのブリット(主役の名前)を思い浮かべる。タフで、仕事熱心で、寂しそうなブリットという人物設定はクールでカッコイイです。ラストシーンも渋い。
この映画を思い出すたびに髪を極端に短くしたくなる。困ったもんだ。もちろんマックウィーンみたいはならなくて、東国原知事みたいになってしまって自己嫌悪に陥るのはわかっている。わかっているけど、やりたくなる。これも映画の影響かもしれない。
この映画は『ブレードランナー』と比較されることがある。あるシーンがあるシーンに酷似しているからで、こういうのを映画的記憶というのだが、わからないでもない。観ていないひとは両方観てほしい。
さらに、この映画はフォードのマスタングが登場する。しかも、サンフランシスコの街を延々とカーチェイスをする。世界一有名なカーチェイスシーンとしても知られている映画でもある。車にはあまり興味がないけれど、このカーチェイスは本当に大変そうなのはよくわかる。
ただし、全体的にダークなトーンで、派手さが全然ない。渋くて、大人の映画をみたいひと向けだけど、一度は観てほしい映画でもある。
追記
年齢を重ねると髪があまり伸びなくなって自然とブリットくらいのヘアスタイルになる。黒タートルを着ることも増えているけれど、どうもマックイーンみたいになれない。おかしいなぁ。
初出 「西参道シネマブログ」 2009-06-24
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