見出し画像

受験勉強のルートについて軽くメモ③

お世話になります。ドリームラーナーズの石原です。鳥取県倉吉市で進路指導と学習法指導の塾を運営しています。学習指導は中学生・高校生・大人、英語の指導は小学生から対応しています。LINEなどを活用して、遠隔地でも進路指導・学習指導に対応しています。

今日も、下書きレベルの話をタラタラと書き殴っていきます。あとでまとめて1科目ずつ記事にするつもりなのですが、文字にしていないとまとまらないので、垂れ流していきます。前回のリンクも貼っておきます。

英語難関レベル(東大・京大・早稲田・慶應)

(注意)逆転合格は想定していません。1年でゼロから東大レベルまで!みたいなのは想定していません。地方公立高校の生徒が、3年間かけて、超基礎レベルから順々に上げていくことを想定しています。

英単語は多読とセットで覚えていく

英単語帳で覚えるなら、定番単語帳(システム英単語、ターゲット1900)または鉄壁ぐらいで良い。早慶用の単語帳も参考程度にしておくのが良いだろう。結局は標準レベルの単語を、どれだけ詳しく知っていて語法なども含めて使いこなせるかが勝負なってくる。早稲田は基礎単語が、マイナーな意味で問われることが多い。まあ文型・構文を見ればわかるような問題ばかりですが。日本語訳だけで覚えている人は限界がくる。

速読英単語やリンガメタリカ、それのさらに上位のアカデミックなど、専門的な単語ほどその文脈で覚えていくことをお勧めする。なぜなら、このレベルに達している生徒ならもうお分かりの通り、単語の意味は単語そのものだけで決まることはほぼなく、その文意や構造の中で決まってくるからだ。

英文解釈や英作文や解法研究など

少なくとも、英文読解については難関入門レベルを高2の段階で終わらせて欲しい。

この段階になってからは、知識の量そのもので差がつくことはほとんどない。知っていても使えない知識ばかり増えていては、ここから先にいくことはほとんど不可能だ。

そうは言っても知識は必要だよね?とクソの役にも立たない反論をしてくる人へ、きっと皆さんは知っているはずの知識について、あまりよく説明できないまま覚えているだけなのだ。知識の運用ができない、覚えたことを吐き出すだけで自分の頭で考えられてない鸚鵡のような頭のままでは東大・京大・早稲田・慶應・上智は突破できない。

このレベルを目指すのに必要なのは、「こうなりました」という結果などでは断じてなく、「なぜこうなるのか」という部分を自力で考え出すための知的訓練であり、単なる一問一答で全てを済ませたいと思っている横着者には無理なのだ。また、これは一朝一夕でつくものではないので、長期間の訓練が必要だが、そこで音を上げるようであればまた到達は難しい。

学校でそこまでの授業や問題解説が受けられそうにないならば、地方でもあるような代ゼミや東進などで東大英語の授業を取るのも一つの手だろう。ここを躊躇することで現役で東大レベルまで到達せず時間とお金を結果的に無駄にする人は後を絶たない。例え浪人するかもしれないと思っても、現役時に東大対策をしっかりと入れておいて欲しい。

また、文系学部志望で、早稲田、慶應が第一志望の場合、英語は学部によって大きく傾向が異なる。どうしてもその大学にいきたい場合には、似通った傾向で対策しやすい学部を複数受けていくことになると思う。

理系だと早慶それぞれ1学部しかない(SFCは理系専門ではないのでこの説明では想定しない)のでそこの対策を行うべきだ。早期に過去問研究を行おう。

どこを目指す場合もそうですが、特に最上位を目指そうと思うなら、言うのは簡単なのでまず過去問をみて距離を判断してください。
私は、高校1年生の頃に、東京大学の過去問をみて、2年ぐらいあればここまでだったらやれるかもしれないな、と思ったから目指し始めました。土日に10時間以上勉強するようなモチベーションもその距離感があるからこそ持てたと思っています。皆さんはどのようにモチベーションを持ちますか?

最低限、必要なものは次の2種類のもの
志望校・学部それぞれの問題集あるいは過去問集
必要な形式対策の本

具体的に必要な形式対策を参考書と共に挙げる。

東大・京大に共通した対策

・自由英作文・和文英訳の入門
 →ハイパートレーニングから入るのが最適

・難易度の高い英文の正確な読解

京大に必要な形式別対策

・日本語に直したところで内容意味不明なものを訳す練習
→できれば英文読解の透視図までやりたい

・和文英訳の徹底
→小倉先生の英作文シリーズがお勧め

・なぜか京大志望者、共通テスト形式に弱くなるのでその補強
→精読に引きずられてしまうので、なるべく精読で培った力を反射神経に落とし込む練習をして欲しい。具体的には音読と、長文を耳から聞いても理解できるようすること。

東大に必要な形式別対策

・要約
→TOPGRADEや英文要約問題精講

・多彩な自由英作の対策
→マンガ、イラスト、くそどうでも良いシチュエーションの説明、答えがない質問に大して賛成反対の2択を迫る質問など、基本的な英作文対策を終えてから、過去問と予想問題集を取り組もう。

・構文取る必要があるタイプの文法正誤問題
→東大の過去問だけでなく、早慶の正誤問題にも取り組んでおくと良いだろう。文系なら早慶対策も並行して行って欲しい。

・多彩な長文の読解(小説も出題される)
→英語長文標準問題精講など
→ちなみに文章自体は他大学でも出現するようなものだったりするから、どれだけ深く読めるか、かつ内容を理解できるか、が大切。

・長いリスニング(長い対話、長い講演)
→最近はTEDがあるから聞き慣れはしやすいが、問題に対応して、集中して聞くポイントを押さえなければいけないので練習は必須。まずは聞き鳴らすことからで良いが、慣れたら問題も少しずつ入れていこう。

地方公立高校における早慶大対策について

地方公立高校では早慶受験がどれだけ難しいかなんてわかっている先生はほとんどいない。もし卒業生が教員でいるならそれはとてもラッキーだ。どのように3科目を1年かけて勉強していたか聞いてみてほしい。しかし、東大落ち、京大落ちであるならあまり役に立たない。

専願で対策し合格した先輩たちに聞いてみて欲しいところだが、地方公立高校出身者でそれはほぼいないだろう。国公立難関大志望を隠れみのにして専願をしていた人はいるかもしれないが、なかなか探すのが難しい。

まず、早慶に合格することは、東大や京大に匹敵するぐらいの努力が必要だが、その方向性を間違えれば全く意味がない。専願であるなら尚更、志望大学・志望学部にむけた努力をいち早く始めるべきである。

また、東大志望者が、早慶に併願で合格することは当然にあるぐらい、総合的な英語の力が備わっていれば早慶大の英語であっても合格点は取れるのだが、地方公立高校ではそうしたトップレベルの私大対策に対応できる教員は皆無である。合格した先輩は、ほとんどが東大・京大の併願者であろう。地方公立高校においては、私大対策のノウハウがないのはもちろんだし、トップレベル私大に至っては馬鹿にするぐらいが関の山であり、指導の実績などあるはずもない。

それぐらい、早慶を専願で目指すことは難しいのだ。もし、早慶専願を志すのならば、このことを頭においた上で以下を読み進めて欲しい。

早大に必要な形式別対策

学部によって大きく異なるが、以下の部分集合のことが多い

・抽象度の高い長文の内容把握や穴埋め
→長い学部は1000語程度、スピードも必要
→文学部や文化構想学部は文の穴埋めがある

・要約
→文学部は英語による要約

・和文英訳
→商学部、政治経済学部で出題されるが、ハイパートレーニングレベル。早大志望者でもろくに対策をしない人が多いらしくザルなので、ここで国公立の併願者と差がつく。専願者なら必ず対策をすべし。

・テーマ型自由英作文
→このタイプは比較的オーソドックスなのでハイパートレーニングと英検準1の問題で練習すれば十分

・シチュエーション別英作文
→会話文完成など

・早大理系特有の文系が解きづらい問題
→これは過去問研究が必要。他大学にはない形式ばかり。

・空所補充・整序問題・正誤問題
→知識的な難易度はそれなりに高いが、それよりも、問われている中身を見抜く難易度が高いため、パターン暗記に走らず、丁寧に構文を取り何が問われているか見抜く練習が必要。

・会話文
→マニアックな会話表現ではなく、英語の仕組み(つまり文法上のルール)を問うてる問題がほとんど。基本的な会話表現は押さえておくべき。

慶大に必要な形式別対策

学部別に内容が大きく異なるので学部別に記載する。

・文学部
→長文1問または2問、合計2000words以上
→全て記述問題で、内容がものすごく抽象的で難しい
→総合問題演習だけでなく、Z会academicなどで多読して対策したい

・経済学部
→文法語法問題は出たり出なかったり、出たら難易度が高い
→長文が2題または3題だがかなり長く合計で2500words程度
→会話の和文英訳と、長い自由英作が出題される
→内容の難しい長文を早く処理して英作文に時間をかけたい

・商学部
→長文が3〜4題で合計2500words程度
→問題量がかなり多いし内容も多岐にわたるし、社会人向け
→文法語法問題は、早慶レベル標準と言っていいので他の学部の人もこの問題で練習すると良い

・法学部
→いろいろな形式の問題が出される。語彙・発音アクセント・文法語法・会話文、長文など。全て英語で設問が記載されている
→長文は語彙が難しいが、語彙自体よりも構文把握の力を問われる
→他の問題も、単語のイメージの広がりを常に意識して熟語や構文を覚えておかないと、応用ができず答えられないだろう

・医学部
→そこまで変態的な形式ではないので、他の国公立医学部と同様、単語文法読解音読で力をつけてきていれば対応できるレベルだろう(あくまで医学部志願者の中での話)。語彙が難しいがこれも構文・内容把握で対応できるだけの力が必要。注釈も他の学部に比べれば充実している。

・理工学部
→理系が受けることを想定して話すと、語彙と内容が難しい
→選択問題がほとんどで、記述は最後に英作文が少しだけある
→文法語法の網羅的問題集+正誤問題対策で対応可能

・薬学部
→形式はオーソドックスだが、普通に難しい。内容、設問ともに。
→完璧にするのは大変だが、東大・京大レベルの構文対策をしてなんとか差をつけられないようにしたい

・SFC
→年によっては合計で3000wordsぐらいになるほど長いし、空所補充が多く単語数だけではなく英文解釈の技術が必要
→ただそれだけなので、単語力と標準的な英文解釈の対策と、あと速読と話題に対応するための多読とで対応可能
→他の大学と大きく異なるのでこの形式の対策は必須
→満点近く取ろうと思うと、語彙レベルはかなり高い

SFC以外は東大・京大対策がそのまま早慶にも有効なことがわかると思います。

次回から数学に移ります。

数学がなぜ苦手かの分析はこちら

本記事の続きはこちら


サポートをいただいたら、大学受験用の参考書・問題集の購入に使います。解説してほしい問題などありましたらリクエストしてください。