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Dedicated to 〜 の曲

こんにちは。お久しぶりです。
色々とバタバタしていました。
今回はラグタイムの楽譜の表紙で見かけるDedicated to 〜の曲について書きます。
今、Joe Jordan作曲のNappy Leeという曲を練習しています。
 ↓piano roll
Nappy Lee by Joe Jordan (1903, Slow Drag piano)

(選曲理由はいつもの表紙に一目惚れだからです)
Nappy Lee、どういう意味だろうと調べましたが、直訳だと全然意味わからず、曲もラグタイム曲の中ではけっこう個性的でいまいち掴みどころがないなあと思っていました。
ただ、この曲の後半で美しい部分があり、そこが魅力的で投げ出さずに練習していたのですが、ふとこの曲の情報収集を始めたら、この曲はアメリカのラグタイムおよびディキシーランド ジャズの作曲家でバンドリーダーでクラリネット奏者のウィルバースウェットマンに送った曲ということがwikiに書いてあるのを発見しました。
Nappy Leeというのはウィルバースウェットマンのニックネームだそうです。
参考:Joe Jordan https://en.wikipedia.org/wiki/Joe_Jordan_(musician)
            Wilbur Sweatman https://en.wikipedia.org/wiki/Wilbur_Sweatman
wiki情報ですが、ウィルバースウェットマンの演奏は「すべての演技において、説得力のあるスタイルと優雅な態度を持ち、その音色に溶け込む表現の魂のこもったものは素晴らしいものです。(Googleの翻訳)」と書いてありました。
この説明を読んで、Nappy Leeの曲の後半の美しさはウィルバースウェットマンの演奏スタイルに通じるのかなと、初めて曲と繋がれたような気分になり、それからは半信半疑で弾いていたような部分がこれでいいんだなと思えるようになりました。
ちなみに、wikipediaでここまで情報収集できたら有名と判断します。全く引っかからない曲もけっこうあるので。

あと、ウィルバースウェットマンはスコットジョプリンと親しい友達だった情報を得たことも大きな収穫。

ジョプリンの遺言では、スウェットマンが彼の財産の執行者に指名されることになっていた。未発表の原稿を含むジョプリンの音楽論文はスウェットマンに遺贈され、スウェットマンは問い合わせをしてくれた人たちに寛大にアクセス権を共有しながらそれらの書類を処理した。しかし、ジョプリンの音楽は時代遅れとみなされるようになり、そのような依頼はほとんどなくなりました。

https://en.wikipedia.org/wiki/Wilbur_Sweatman

曲のこと調べて、全然違うところの情報にたどり着くのも曲の背景探しの楽しみです。

最初に「ラグタイムの楽譜表紙で見かけるDedicated to 〜の曲」と書きましたが、スコットジョプリンの曲はDedicated to 〜の曲がいくつかあります。
有名なThe Entertainerの表紙にも「DEDICATED TO JAMES BROWN and HIS MANDOLIN CLUB」と書いてあります。
依頼されて作ったのか、知り合いだから贈ったのかとか詳しいことはよくわかりませんが、当時そういう慣例?みたいなのがあったんだなというのはわかります。
また余裕がある時、その辺も調べたいなーと思っています。

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