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安部川の奥にひっそりと、そしてこんこんと温泉は湧く

梅ヶ島温泉 湯元屋

安倍奥と書けば、登山者には白峰南稜から続く山伏、八紘嶺、安倍峠から十枚山へと続く、ナギの多いザレて厳しい山岳を思い起こすでしょう。
中でも大谷崩は幸田文の小説「崩れ」にある通り、今も生きて崩壊を続けている、日本三大崩れのひとつであります。

そんな安部川の源流部に梅ヶ島温泉はひっそりとあります。

静岡市より県道29号を遡っていくと、
奥に向かうにつれて段々に民家も減ってゆき、離合も厳しい狭い道幅になったりと、人里離れた寂しさも漂う。

梅ヶ島温泉は数件の宿を要する温泉地ですが、今現在も宿泊者を迎えているのはほんの数件のようです。

阿部の大滝や赤水滝、おゆのふるさと公園、来る途中にも梅園や梅ヶ島コンヤの里さくら園、紅葉の時期もすばらしいのですが、道のりもあることと、
一山隔てれば寸又峡などの観光地もありますから、今一つ盛り上がらない感じはあります。

今回は梅ヶ島キャンプ場で遊んだ帰りに湯元屋に立ち寄りました。
お土産を売っている1階で受付します。

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日帰り温泉で加温源泉掛流しの単純硫黄泉となっています。

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ここの温泉に入るにはちょっとしたこつがあります。
それは、湯船も狭く(一応露天風呂も併設ですが)カランも3つしかないので本当に3人位が限度な温泉なのです。
なので路駐の状況や料金を払う時に、「混んでますか」と必ず聞いてみた方がいいです。
この日は先客が1人だったので余裕で温泉を堪能できました。

ほのかに硫黄の香りが漂い、メタケイ酸も58㎎とそこそこの含有量なので
つるつるとした肌触りが心地よいです。

じっくりとお湯に浸かって階段を下ると、お土産売り場の奥が食堂になっています。どれもおいしそうなのですが、持ち帰りでおでんを買って帰りました。1つ1つが大きくて食べ応えがありますが、もう少し味が染みていればよかったかな。

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人が少ない故の快適さ、温泉の新鮮さというありがたさですが、
お店の経営で言えばもっとお客さんが来てくれた方がいいんでしょうか。
狭いですが、心地よい温泉でした。

温泉:★★★★

*写真はHPから一部お借りしました

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