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2024.5月日記、後半

5/17(金)

母の浴衣をほどいて簡単なワンピース(と呼べるかあやしい)を作っている。いわゆる今流行りのアッパッパである。昭和に流行ったアッパッパは、昭和後期には姿を消して令和にはその存在すら抹殺された。そして今再びなのである。浴衣は涼しげな朝顔の模様だ。
1度も袖を通していないようで、嫁入り道具だったのだろうか。
ならもうすでに65年は経っているしろものだ。たかが浴衣なのだけど、ていねいな手仕事で端の始末まできれいな手縫いだ。
今どきの浴衣はミシンでだ~っと縫っているようだけど、何といっても手縫いはその手触りと体になじむ感触がとてもいい。なのでほどくのは最低限にして、浴衣の縫い目を利用するつもり。さあ、うまく作れるかな。

5/20(月)

超がつくうっかりものだ。
スマホは何回地面や床に落としたかわからないくらいで、私の丈夫なスマホにいつも感謝していた。(ケースに入れてます)
なので最近はスマホの居所には注意を払っていたつもりだったのに、やらかしてしまう。
某山のぽっとんトイレで、私は鳥撮影の時にはカメラと干渉しないように、ズボンの後ろポケットにスマホを入れているのだが、トイレで焦っていたときについそのことを失念していて、あわれ私のスマホは暗黒の底へと。。。
最近、あまり味わったことのない深い絶望感。。。
そうだよ、こんな感情もあったんだなと今更ながら気づいた。
深い絶望に陥るほどの緊張感のある人間関係も仕事も幸いになく、平坦だけどのんびり暮らしていた。
だが待てよ。友人には「携帯不携帯」とよく怒られるほどスマホには無頓着だったのに、これほど絶望するほど頼っていたんだなあとしみじみ思う。
幸いにも大部分のデータはパソコンと共有していたし、本来機械には100%信頼していないので、パスワードや会員番号は紙媒体にも保存してあってほんとよかった。
相方からは「首から下げとけ」とよく言われていたので、買い替えの際、ひも付きのスマホケースも買った。
何年も使っていたし、バッテリーも調子悪かったので、そろそろ買い替えの時期ではあったけど、こんな形で愛用のスマホの最期を迎えさせたことに関しては、やはりごめんねという気持ちだ。

5/21(火)

鳥さんとの出会いを求めて山野(というほどの場所でもないが)を散策していると、思わぬ出会いがある。
キツネだったりイタチだったり、日曜には車中泊の最中、車外に出しておいたクロックスのサンダルの片方をアナグマに持ち去られた。
どうしてアナグマとわかったかというと、アナグマはそういうものを持ち去る習性があるなと感じていたし、実際知り合いが山を縦走中にアナグマにプラティパス(ビニールの水入れ)を破かれて、縦走の中止を余儀なくされたし。だけど、まさか駐車場で持ち去られるとはうかつだった。

うれしい出会いもある。今回初めてムササビの巣立ち間際の子供に出会った。まだ外界に飛び立つ勇気がなくて、巣穴の間際まで出ている状態だ。
飛行中はモモンガと区別がつきにくいようだけど、顔をじっくりみるとその違いは一目瞭然(詳しくはwebで)いやかわいいよ~

奥にもう1匹います
しっぽも長い

5/22(水)

今年は夏鳥さんの飛来が早めなのか、結構大収穫で(いや取っていません)
楽しくてしかたない。温暖化のせいなのか、そのあたりの事情はわからないけれど、大いに目を楽しませてもらった。

コマドリ
キビタキ
サンショウクイ
オオルリ

5/27(月)

夏鳥シーズンたけなわなのです。
今週末も鳥さんを求めて長野新潟へと車中泊の旅に出た。
いろいろな鳥さんに出会えて充実の休日だったわけで、なかでも今年初のブッポウソウとの邂逅はうれしかった。
50m以上離れた距離だったので画質は荒いけど、今年も会えた感激はひとしおです。
ちなみに日本人は長いこと「ブッ・ポウ・ソウ」と鳴くコノハズクとブッポウソウ(ゲッゲッゲッと鳴く)を勘違いしていて、その事実を知ったのが1935年のNHKのラジオ番組だったそうだ。

ブッポウソウ

5/30(木)

5/17に母の浴衣でアッパッパを作り始めたとnoteした。
それはなんとか形になったわけで、暑くなってきたら寝間着として着用するつもりだ。
着物リフォームを始めようと思ったきっかけは、何気なく開いたYouTubeの番組だった。着物は元々最小限の裁断で作っているため、それをほどけば、元の反物の姿にほぼもどる。YouTubeを探せば簡単なリフォームはいくらでも見つかる。

今は父の浴衣をほどき始めた。
幼い頃にこの浴衣を着た父の記憶が蘇る。父は着物が好きで、夕食時にくつろぐ時やお正月はいつでも着物だった。それが年を重ねていくといつしかパジャマになった。お正月の着物も着なくなっていった。
ほどいていくと、仕立てた頃から生地が弱かったのか綻びを直した跡があった。母はそんなにまめな人ではなかったから、この着物を仕立ててくれた祖母の仕事だろう。明治女の物を大切にする丁寧な仕事ぶりだ。

さあ、この布でイージーパンツを作るつもり。かすりの肌触りがきっと夏らしくていいはず。
写真の糸切ばさみはドイツゾーリンゲン社のロバートクラス コウノトリ鶴型手芸刺繍はさみ。もう50年近く使っているけど、とても使いやすく狂いもまったくない。ドイツ土産に頂いたものだけど、一生モノの宝だ。

5/31(金)

大分時間が経ってしまったけどなんとか完成にこぎつけた。
反物の幅でそのまま直線縫い、襟ぐりだけ適当に丸く裁断して見返しをつけ、袖はそのまま三つ折りにして始末、前に大きなタックを入れて、裾をミシン掛けしたら完成。数時間でできた。
涼し気で、夏になったら湯上りにぴったりそう。

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