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サン・テミリオンが揺れている

サン・テミリオンはドルドーニュ川右岸に位置するワインの産地で、8町村が世界で初めてワイン産地としてユネスコの世界遺産に登録されています。
粘土石灰質土壌の「コート」はメルローの栽培に適していて柔らかなタンニンが特徴。一方粘土砂利質の「グラーヴ」ではカベルネ・フランやカベルネ・ソーヴィニヨンが多く栽培されて長熟タイプのワインを作ります。

ボルドー地方の格付けは他の地域ではほとんど変わっていないのに対し、
サン・テミリオンの格付けは10年ごとの見直しがあるボルドー地方の中でも最も厳しい地域です。
審査基準は本来、ワインのテロワールの個性や優位性において審査されなければいけないはず。ところがサン・テミリオン審査基準はシャトーがいかに観光に力を入れているかとか(世界遺産だから?)SNSでの評価といった、本来の格付けとは違う評価対象も入れていることに、
プルミエ・グラン・クリュ・クラッセAのオーゾンヌとシュヴァル・ブランが格付けからの撤退を表明、更にアンジェリュスも追随
以降も撤退のシャトーが続いている。
揺れに揺れちゃっているんである。

まあね、サン・テミリオンの格付けワインとかプルミエ・グラン・クリュ・クラッセAでもBでもめちゃくちゃ高いし、グラン・クリュ・クラッセだって早々手の出る価格ではない。だから関係ないっちゃ関係ないんだけどね。

ところで、サン・テミリオン グランクリュって言うのがあるんですよ。これ上記の格付けとは全く関係なくて、AOCの名前なんです。
AOCサンテミリオン以上の厳しい規定をクリアしたワインが名乗ることができるそうで、まぎらわしいですよね。それでもとっておきのワインには違いない品質とお値段。。。

メルローを主体にカベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニヨンで作られる。その名はテ・ド・ティアンポン サンテミリオン・グランクリュ2014
あんぽんたんではないw
とても深いルビー色はこのワインへの期待を高まらせます。
そして裏切らない。熟成もばっちりです。
フレンチオーク樽で12ヶ月間熟成され、
赤いベリー系の香りがメインで全体として果実味は濃厚、穏やかなタンニンとコクが続く。前回のヴァントゥー・シュッド・ルージュと同じくトースト香も感じる。

今回はみんな大好き豚肉の生姜焼きと合わせる。
しょう油、日本酒をベースに味醂を少々、そしてニンニクとショウガをこれでもかとすってたれを作り、豚肉を漬け込むのが我家流。
ほのかな味醂の甘みが食欲を増します。
もちろんキャベツの千切り命なので、おかわり分も含めてたくさん切ります。これがあれば他に何もいらない。いやあってはならぬのだ。
ひたすら生姜焼きと向き合い、ワインで流し込む。ご飯だっていらないのだ。だってキャベツがご飯代わりだから。いやあ、たまらんな。生姜焼き!





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